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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
113/1098

ど-83. たま蹴り…それ以外は敢えて言うまい


おそろしや、おそろしや





「世間には『たま蹴り』という遊びがございまして…」



「いや待てお前は勘違いをしている」



「…何がでしょうか?」



「色々とあるが、敢えて一言で言うなら全てを取り間違えている。だから落ち着こう、落ち着こうぜ、な?」



「私は常日頃より落ち着いておりますが。それよりも旦那様の方こそ少々落ち着かれてはいかがでしょうか?」



「おおお俺は落ち着いている。落ち着いているともさ」



「…それで旦那様が落ち着いていると仰られるのならば、確かに落ち着いておられるのでしょうが」



「そんな落ち着く着かないの話は今はどうでもいいんだ。それよりも重要な事がある」



「重要な事、でございますか?」



「ああそうだ。重要な事だ」



「それはどのような事で?」



「お前が今行っているのは決して遊びなんてものじゃないっ」



「そうでしょうか?」



「そうに決まってる!!それは遊びじゃなくて単なる虐殺一歩手前の行為だ!!」



「そんな、虐殺などと。……それはそうと旦那様、避けるのがお上手で御座いますね?」



「避けるわっ!!避けなきゃ死ぬじゃねぇか」



「そんな大げさな」



「全っっっっ然、大袈裟じゃねぇよ!!女のお前にゃ分かるまいっ!!!!」



「そう言えばご存じでしょうか?遠方では魂の事を“たま”と呼ぶ事があるとかないとか」



「いや待てそこで手まで使ってくるのはさすがに反則だろっ!?」



「…そうで御座いますね。一瞬で勝負がつくと言うのも面白くない」



「そもそも全く面白くねぇよ。俺の全生命がかかってるんだぞ!?」



「ですから、それが大げさというのです。私どもは単に『たま蹴り』という遊びを行っているだけに過ぎません」



「くっ」



「む?」



「ふ、ふふ。ここで俺を本気にさせて、ただで済むと思っているのか?」



「――遂に旦那様の本気が?」



「ああそうさ、そうともさ。ここでやらずにいつやるって言うんだ」



「で、あるのならば私も本気を出さないわけにはいかないですね」



「ふっ、いいだろう。相手にとって不足なし、だ」



「本気の旦那様――こちらこそ相手にとって不足は御座いません。ではいざ尋常に………、しかし旦那様、セリフは勇ましいのですが、その腰の引けた態勢はどうにかならないのでしょうか?」



「ならないな。そう言いつ常に隙を窺って蹴りかかってこようとするお前が怖い」



「そうですか。しかし流石本気の旦那様。隙がございませんね?」



「あってたまるかっ」



「…ならば私の方から攻め込み、隙を作るまで」



「――ふっ、甘々だなっ!!」



「な!!」



「先手必勝!逃げるが勝ちだっ!!!!!…じゃあな〜」



「――逃がしませんっ」





本日の一口メモ〜


たま…玉、魂、霊、頭などなど。ロクなのがねぇ



旦那様の今日の格言

「生きているって素晴らしいっ!」


メイドさんの今日の戯言

「負けてしまいました」


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