63. どれいとこれからのこと
~これまでのあらすじ~
何か戦争とかミーちゃん(大蛇)使ったリリシィ共和国の強襲&巫女さん誘拐とか、W.R.保持者との追いかけっことかいろいろ会った気がするけれど、そんなことはおいておいて。
メイドさんに捕まりました。以上、断頭台の上のレム君。
「――はっ!? 何か俺が半殺しの目にあう夢を見た!」
「それは断じて夢ではございません、旦那様」
「ぎゃあああああああああああああああああああああ、でたああああああああ!!??」
「何ですか、その旦那様は見た! 美女メイドの意外な素顔、的な絶叫は。嬉しいのは分かりますが五日間も生死の境を彷徨っておられたのです、多少は御自愛くださいませ」
「……は? 五日?」
「はい。五日間、旦那様は昏睡状態であられました。館の皆、誰が旦那様をこのような目に遭わせたのかと非常に憤慨して、はまったくおりませんでしたがせめて私だけでも旦那様を気遣って憤慨して見ましょうか?」
「いらん。つーか、元凶がどの口で言う」
「強いて言うならば流石と絶賛をいただきたいほどの、いえむしろ全世界中から絶賛をいただけるであろう程に完璧な力加減であったと、少しながら童子のように興奮しております」
「一歩間違えれば俺は死んでたとか言うことは考えないのか、お前は」
「そのときは私も旦那様と共に黄泉路へと参るだけですが?」
「……」
「なにか?」
「いーや、何でもない」
「もっとも、私が加減を間違える時など未来永劫、御座いません」
「見事に言い切ったな、おい」
「はい。ですが事実です」
「……だろうなぁ。けどな? たとえそれがどれだけの確率であろうともヒトには必ず間違いってものが、」
「それは旦那様の存在そのものだけであり、私が仮に間違いを起こすとすれば、それは私が旦那様のお傍に居られず“旦那様えなじぃ”を補給できない場合だけに御座います」
「旦那様えなじぃて、……、……はぁぁ、まあいいや。いや、半殺しの目に遭っといて良いやとか、そんなわけは断じてないのだが、まあいいや」
「慣れとは末恐ろしいものであると実感しております」
「俺も」
「とは申しましても旦那様は初めからこのような感じであったと私は記憶しておりますが」
「え、いや。それは流石に違うだろ?」
「……ああ、そういえば当初は私もまだまだ未熟でしたので、旦那様ごときに止められておりましたね」
「如き言うな、如き。つか、……そうか。昔も俺はお前の暴走を止めようとしてたのか。む――」
「無駄なことを」
「そう、無駄なことをしてんなぁ、俺。……、……、……、って、それを他の誰でもないお前に言われたくねえよっ!?」
「だからこそ言いました」
「……」
「なにか?」
「ぃゃ、うん、もういいよ。お前はそれでいいんだよな、うん」
「はい。私の半分は全身全霊を以ってして旦那様に喜んでいただくためだけに存在しております」
「……」
「残り半分は旦那様のお姿を眺めつつ、ほんわか胸が温かくなる自分がおります――が、なにか?」
「あー、」
「仰りたいことがあるのならばどうか遠慮なさらずに、と言うよりも旦那様には遠慮などという言葉は持ち合わせておりませんでしたね。これは失礼いたしました。では、思う存分私を褒め称えてください」
「いや、何故そこで褒め称えるってことになる?」
「え? 日頃より優秀で優秀で驚く必要すらないほどに優秀な私に褒美を下さるのではないのですか?」
「いや?」
「……」
「ゃ、そんな睨まれても、つか俺はお前を罵倒することはあれど褒めるようなことは何一つされてねぇ!!」
「旦那様、ここはポジティブに考えましょう。『嫌よ嫌よも好きの内』などと言う戯言が御座います。つまり旦那様も私を褒めればよいのです」
「最初と最後が全然繋がってねえ!! と言うか何度言われても褒めるとかないからな?」
「そんな頑なに照れる旦那様も大変素敵に御座います」
「……あー」
「そのように『ああ、この超美人メイド、美人だけど駄目だこいつ。もう魅力的過ぎて胸がドキドキがそのまま爆発しちまいそうなほどに美人だけど』などと考えているような表情をして、如何なさいましたか旦那様」
「いや、……まぁ美人云々のとこ以外は確かにそう思ってたが、」
「ちなみに大事な箇所は重要なので三度申し上げました 」
「――何だこいつ、いつになく“美人”強調してどうしたんだ!?」
「いえ、やはり偶には旦那様にご自身がどれほどの女性に愛されているのかを再確認していただこうと思ったまでで御座います」
「――あ、そ」
「はい」
「……――まぁンな強調されなくても十二分にわかってるんだが」
「おや旦那様、わん・もあ・ぷりーず」
「……そういえばさ、ここって、館でいいのか?」
「実にいけずな旦那様で御座いますね。そんなに私を焦らして楽しいですか」
「いや、別に?」
「……じー」
「なんだよ?」
「いえ……それはそうと先ほどの旦那様の問いにお答えいたしますが、そのとおりで御座います。気絶した旦那様をお姫様抱っこで抱えて帰還いたしました」
「何してんのお前!?」
「皆様方には大絶賛で御座いました」
「誰もっ、この暴君を止めようとする奴はいないのかっ」
「数名いたかもしれませんが私の会心のハートブレイクスマイルで撃沈いたしました」
「――ホント何してんのお前!?」
「ご心配なされずとも私は旦那様だけのモノで御座います。血迷って特攻をかけてきた数名にはちゃんとお断りした上で速やかに“お休み”頂きました」
「……」
「何で御座いましょうか、旦那様」
「いや。相変わらず呆れてものも言えないなぁ、って感じで眺めてるだけ」
「然様で御座いましたか。では思うが侭、心行くまで私をご鑑賞いただければ幸いに御座います」
「あ、もういいや」
「それは真に残念に御座います」
「……――で?」
「何で御座いましょう、旦那様」
「俺の聞いたコト、分かってるくせに聞いてくるな」
「分かっているからこそ、尋ね返しております旦那様」
「――」
「……」
「――ま、いいや。こんな下らない事で時間使うのも馬鹿馬鹿しいしな」
「はい。そして馬鹿は旦那様で御座います」
「……」
「……」
「何お前、もしかして俺に喧嘩売ってる?」
「いえ、常に愛を捧げております」
「……」
「……」
「あー、もういいっ、さっさと本題行くぞ」
「はい。アルは他の皆様方と同じよう、見習いとして各々の部活を体験しつつ、基礎教育を行っております」
「アルは今どうして――、」
「特別扱いは今のところ一切しておらず、捕捉として相部屋は先日新しく補充されたパーセルゥ様となっております」
「……」
「旦那様? 足りない情報が御座いましたか?」
「って、俺が聞くより先に言ってんじゃねえよ!?」
「……理不尽に怒鳴られてしまいました。旦那様、ここは私も旦那様を理不尽に殴りつけてもよろしいですか?」
「却下、だ!」
「そうですね。こう言った事は事後承諾の方がことがスムーズに進みます。申し訳御座いませんでした、旦那様。今後、旦那様へは事後承諾とさせて頂きたいと思います」
「やめて!? お願いだから殴った後で『殴ってよろしいですか?』とか聞いてくる恐怖政治は止めて!?」
「冗談です」
「な、なん……」
「事後承諾すらとりませんのでご安心くださいませ」
「安心できる要素がひとっっ欠片もねえ!?」
「では、」
「ふごっ!?」
「殴りました」
「殴られた!! つか今俺は何故殴られたんだ!?」
「そこに旦那様がいるから……でしょうか」
「何それ、ヤメテ!?」
「ご安心くださいませ、旦那様」
「と、言われてかつて今まで安心できたことは一度としてない!!」
「心配なされずとも全ては冗談で御座います、旦那様。私が旦那様を殴るなど、そのような行い、しようはずが御座いません」
「殴ったよな!? ついさっき、お前俺のこと思いっきり殴ったよな!?」
「殴るなど人聞きの悪いことを仰らないでくださいませ。あれは『軽く撫でた』だけでは御座いませんか。旦那様?」
「……」
「何ならば実に心苦しいのですが旦那様に対して『殴る』と言う行いを実践してみますが、如何いたし――」
「止めておきますっ!」
「了解いたしました。私も旦那様を殴殺することにならず安心いたしました」
「殴殺って何!?」
「しかし旦那様ならば耐えられるかもしれません。今度試して、」
「みなくていいからな! そんなの試す必要もないからな!!」
「なるほど、旦那様はその程度の攻撃、ドラゴンに噛まれるほどでもないと仰るのですね」
「や、ドラゴンに噛まれたら普通に死ぬから。あ、お前を除いてな」
「失礼なことを仰られますね、旦那様。私とてドラゴンに噛まれようものならば、ドラゴンの牙が砕ける可能性が濃厚ですが、あれはあの大トカゲが脆弱なだけであり私が取り立て凄いと言う事では御座いません」
「一応、ドラゴンって言えばSランクの生物だからな? スヘミアの飼ってるミーちゃんとかと同レベルの、いわば災害クラスだから」
「災害クラスといえばシャトゥやクゥワド様辺りで御座いますね」
「うんにゃ。あれは災害じゃなくて、天災だから。天災で言えばシャトゥにクゥワド、そんでファイとかのレベルか」
「確かにファイ様のあの手料理は天災と呼ぶにふさわしい破壊力であると私も認めております」
「……そうか、お前も認めるほどだったのか」
「はい」
「…………おれ、いつもあんなのくってよくいきてるよな」
「ファイ様の手料理を食べることができるのは旦那様だけ。――改めて口に出すと、多大に妬けてしまう関係で御座いますね」
「全く以って、微塵も嬉しくない」
「そこで旦那様」
「あん?」
「その点、私は旦那様にしか害を及ぼしませんので安心ですね?」
「……。うん、今のお前の台詞のどこに安心できる要素があったんだろうな?」
「この私が醸し出してしまう全てを包み込むような魅力で御座いましょう」
「俺は台詞、と言いました」
「……やはり私は旦那様にしか害を及ぼしません、の行でしょうか?」
「それはむしろ安心とは真逆の位置にあるセリフだろ?」
「それでも安心してしまえるのが旦那様の凄い所であると、その点に関して私は全く尊敬いたしておりません」
「いや、しないから!」
「私は旦那様を信じております」
「だからぁ……! ――って、そうじゃなくて、いい加減本題に入るぞ!!」
「……ふぅ、やっとですか。本当に仕方のない旦那様に御座いますね」
「い・や! 全部お前のせいだから、お・ま・え・のっ!!」
「そうですね。そういうことにでもいたしませんと話が進みそうにありませんので、私が悪いと言うことにしておきます。これで満足で御座いましょう、旦那様」
「だからなんで『仕方ない、ここは私が譲歩してあげますか』的な流れになってんの!?」
「……旦那様。お話はよろしいのですか?」
「っ、いやいや、そうだった。アブネ、お前のボケに反応してまた話が反れるところだった」
「そーですね、私が悪いのですね」
「……うーわー、むかつくー。こういうときに限って、しかもなんつー心の篭ってない台詞か」
「狙いを込めて言って見ました」
「……はぁぁ、もういい。お前との会話なんて深く考える方がそもそも間違ってるんだし」
「ここは旦那様が私のことを『おい、お前』と気軽にお呼びくださるのは遠まわしな愛の告白であると曲解した方がよろしいのでしょうか」
「いや、テメェ自身でも曲解言ってるとおり、一切そんな意図はない」
「残念です」
「――で、だ。そろそろ真面目に本題の方に戻ろうぜ」
「はい。旦那様との会話も十二分に楽しませて頂きましたし、どうやらお体もどこにも異常は見られないご様子。さすがに五日間も寝込んだと心配しておりましたが杞憂で何よりに御座います」
「うん、そこで何気に憎めないなー、的なこと言ってるけど、根本的な原因、俺が五日間も寝込んでたのはお前のせいだからな? 俺h、忘れてないぞ」
「さて、旦那様。本題と仰られるのは、やはりアル……アルーシア様のことに御座いますね?」
「うわ、露骨に話題を……いや、うん。まあ、そのとおりだぞ」
「先ほども触り程度は申し上げましたが、とりあえず旦那様が目覚められるまでは日々の業務の中で様子を見させて頂きましたが取り立て問題は御座いません。私見を除きさえすれば私が見る限りにおいて、至って普通の小人族の少女であるかと思われます」
「……そう、か。まあそうだろうな。俺も変な違和感とか全く感じなかったし、あのふざけ“なんちゃって♪”が関わってる話だからまあその程度は、な。問題は本人つーか、どちらかと言えば“隷属の刻印”の方だしな」
「旦那様の存じ上げない刻印式、ですか」
「そ。取り敢えず、コレ本格的に一度調べてみないと。十中十、害はないだろうけどな」
「そうで御座いますね。シャトゥ、いえ――女神シャトルゥヌーメも関わっているようですし、まず害があるということなどは考えなくてよいと私も思います」
「だな。とはいえ気になるものは気になるわけで。俺、しばらく篭るから」
「心得ております。そう仰られると思い食料などの備品の準備は旦那様が無駄に惰眠を貪っておられたこの五日間の間に完了しております」
「よしっ……つか惰眠貪ってたんじゃなくて生死の境を彷徨ってたんだけどな?」
「しかし旦那様が眠っておられたという事実に変わりはございません」
「んで、危うく永遠の眠りにつきそうな感じだったわけだが?」
「さて、旦那様。添い寝可能な美女以外は一通りご用意できたという自負は御座いますが、他にも何かご用意すべきものは御座いますでしょうか?」
「これまた、あからさまー……に話題を変えてきやがったな、おい」
「はい。いい加減に旦那様の無駄話にもあきました。と、言うわけで快いお目覚め、おめでとうございます」
「……うん、まあ。それにいい目覚めでもなかったような、ああ、何か半殺しに遭う夢見てた気がするけどな……と、言うかあれ? 今更だが夢ってか、」
「走馬灯にございますね?」
「いやいや、そこまで物騒なものじゃないから。と、言うかアレ、夢じゃなくて現実?」
「――ふぅ、ようやく気がつきましたか」
「何、その呆れました的なため息は」
「呆れました」
「これまた、率直な物言いで」
「私の数多ある長所のひとつですね」
「ちなみに数多ってのはどのくらい、」
「旦那様の脳内嫁の数ということにしておきましょう」
「また微妙な言い回しを……いや、待てよ? 俺の脳内嫁が一人とすればお前の長所は一つだけ!! ハッ、なにこの神懸り的な思いつきはっ!?」
「ちなみに神懸り、といいますが神など所詮アレ等であることを理解しておられますか、旦那様」
「……そう言われると神懸り、とか全然ありがたみもないよなぁ」
「全くですね。どうせならば神懸りを改め、旦那様懸りと言う言葉にすれば良いのです。ちなみに『あ、あのヒトのへたれ具合は旦那様懸っていますね』と言う用法で御座います」
「何、その使い方!?」
「意味は伝わるでしょう?」
「……全く以って遺憾ながら、な」
「ところで旦那様?」
「うん?」
「アルーシアの刻印、コード≪炎原≫で御座いましたか? 何か心当たりなどはあるのですか?」
「いや? そもそもアルーシアのことを見て改めて思ったが、アレ、何から何まで全部がおかしい。具体的に言えば一見して“隷属の刻印”に見えるけど、多分全くの別物だ」
「私は旦那様ほど刻印には詳しくありませんが、そうなのですか?」
「多分だけどな。そもそも“刻印”って言ったら小人族の内在能力、別名『迸る若いアレ』を制御するための刻印術式だし。それがアルーシアの場合、全くそうなってない」
「つまり力の制御は全く行っていない、ということでしょうか?」
「ああ。そもそも“燎原”の能力は加減とか、そういう時限の話じゃないしな? つまりは制御なんて初めから意味ないし」
「そうなのですか?」
「や。前にアルの“隷属の刻印”は『特別製』だって言ったことなかったか?」
「そう言えば……あれは別の意味での発言かとばかり思っておりました」
「別の意味?」
「いえ、何でも御座いません。それでは旦那様、つまりアルーシア様の“隷属の刻印”はどのようなものであるとお考えなのですか?」
「んー……多分、なにもしてないんじゃね?」
「つまりただの見せ掛け倒しということですか」
「ああ。強いてあげるとすればアルは俺の所有物ですよって言う証?」
「鬼畜な発言に御座いますね、旦那様♪」
「フッ――これも全ては俺の存在ゆえの罪、ってやつだな」
「そうで御座いますね。そしてどちらかといえば罪というよりもアルーシア様にとっての何かしらの罰といった方が的確であると存じ上げます」
「そりゃどういう意味だよっ!?」
「いえ、旦那様に付き合わされるアルーシア様も大変であると、軽く妬ましく思ったまでに御座います。つまりは嫉妬ですね、嫉妬。……きぃ、あのこがにくいわっ」
「あー、わかった、わかった。だから最後の演技は必要ないのな?」
「ふぅ、久々の熱演で御座いました」
「どこがっ!?」
「では旦那様、七日ほどの貯蓄を用意してありますがそれで足りますか?」
「……、んー、まあ、多分七日あれば解読し終わってるわな、多分」
「了解いたしました。それでは旦那様の目がない間は旦那様に変わりまして私がアルーシア様のことをストーキングしておりますのでご安心くださいませ」
「ぜんぜん安心できない発言だよな、それ!?」
「何故でしょう? 本来ならば旦那様が行うはずのものを私が変わりに行うだけで御座いますが?」
「いや、俺ストーキングとかしないしっ!? どこかの大国の困った女王とかじゃあるまいにっ!!」
「ストーカはみなそう言うのです。その点、リッパー様はご自覚があられる分、旦那様よりも遥かにご立派であると存じ上げます」
「ゃ、まぁリッパーが俺よりも立派、とか言うのは俺をストーキングしようとすること以外では確かにそのとおりだと思うけどさ、アレと同類扱いされるのはさすがに嫌だ」
「そうですね、さすがにストーカーの方々に失礼すぎました」
「いや俺にだよ!? 俺に失礼じゃね、その物言いっ!!」
「ご心配には及びません。旦那様にはそもそも失するような礼が存在していないので、旦那様に何を行おうと、実は失礼ということはありえません。驚きの大発見で御座います」
「いや、いやいやいや、それどういう意味だよ、ってかお前のその言い方自体がもうすでに失礼だよっ」
「そう思っているのは旦那様お一人だけですので問題御座いません。この世など所詮は数の暴力がものを言うのです」
「……」
「では旦那様、今度こそ本当に、暗い穴倉の中で一人寂しく過ごしていてくださいませ。私はアルーシア様を愛でております故に」
「……よし、観察日記の後日提出を要求する」
「承知いたしました、旦那様」
「それじゃ早速――って、あぁ、忘れるところだった」
「?」
「レアリア、拾っといてくれ。地上の方に置き忘れてたの今思い出したわ」
「承知いたしました、旦那様」
「んじゃ」
「――いってらっしゃいませ、旦那様」
・・・何かいろいろと詰まってた(スランプ)、というよりもレム君が館に戻ってきたのでもう終わりかな、戸も思うわけで。『どれいと~』のシリーズはもうそろそろ〆かな?
・・・ゃ、凄い更新時間に空きがあって申しわけなかったっすが。




