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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
それはさておき、
1052/1098

 ど-608.そうだ、舞踏会へ行こう

思い付きです、意味などありません。


・・・あと、少し遅れた。


「そうだ、舞踏会へ行こう」



「武道会で御座いますか? 確か今開催間近な武道会は――」



「違う。『ぶ“ど”うかい』じゃ無くて『ぶ“と”うかい』だ」



「……お熱が、」



「無い。俺は至って平常だ、元気だ、もうバリバリだ」



「では何故急に舞踏会へ行こうなどという狂言をお吐きになられるのですか?」



「狂言って……いや、俺が舞踏会へ行こうって言うことがそんなにおかしなことか?」



「いいえ。世界の女性は全て俺のもの、を自称する旦那様が女性漁りに舞踏会を襲撃なされると言うのは大変に納得のいく行為に御座いましょう」



「襲撃じゃない。それに女の子漁りに行こうとか、そんな魂胆は大体五割くらいしかない」



「たった五割で御座いますか? 随分とご謙遜をなさるのですね」



「ふふ、まあな。俺だって謙遜するときにはちゃんと謙遜して見せるさ」



「然様で御座いましたか、それは大変失礼いたしました」



「いや、気にしてないさ」



「寛大なお心、ありがとう御座います」



「まあ良いってことよ。と言うわけだから俺はこれから舞踏会へ行って来る」



「はい。旦那様が舞踏会を強襲なされるのは承知いたしましたが、招待状はちゃんと持ち合わせているのですか? 偽造が必要ならば直ちにご用意いたしましょう」



「いや、必要ないから。と言うか偽造とかそんな悪どいことをこの清廉潔白せいれんけっぱくな俺がするとでも思うか? いや、思わない」



「そうで御座いました。旦那様ならば招待状を偽造などせずとも何の問題も御座いませんでしたか」



「そうそう。第一、ここに――」



「旦那様ならば顔パスならぬ問答無用の暴虐の限りを尽くして招かれざる場所のお嬢様の五人や十人程度、攫ってくることなどわけは御座いません」



「いや、お前は俺のことをどういう目で見てるんだっ」



「大丈夫です、旦那様。この私がついている限り旦那様のその企みのことごとくはすべからく失敗することを保障いたしましょう」



「するなよ!?」



「――旦那様、そのような即答とは、やはりはやる気を抑えられませんか」



「あ、や、違、そういうわけじゃなくて」



「ご安心を。私に任せていただければ万事上手くいきません」



「それじゃ駄目だろっ!?」



「なるほど。分かっております。旦那様はそこまで舞踏会を強襲してお嬢様方を誘拐・軟禁・調教・(旦那様が)下僕にされることをお望みなのですね」



「違ぇよ!? あと最後のは何か少しおかしくなかったか!?」



「いえ、全くおかしくはありませんでしたが。大丈夫で御座います、何も言わずとも旦那様の御心は全てお見通しで御座います。全てを私が引き受けました」



「誰が受けさせるかっ、てかテメェに全部を引き受けさせたら上手くいくものも上手くいかなくなるだろうがっ!?」



「……旦那様、やはり舞踏会襲撃の野望はいまだ捨て切れませんか」



「そもそも俺、一度も舞踏会襲撃するとか強襲するとか言ってないからな!? 招待状だってほら、ここにちゃんと正式なものがあるしっ!!」



「……どこから盗まれたので?」



「盗んでないよっ、ちゃんと俺宛に送られてきたものだよ!?」



「まあ私が旦那様にお届けしたものですので、初めから承知しておりますが」



「だよな!?」



「はい」



「……なんだろう、ただ舞踏会に行くぞ、って宣言しただけなのになんでこんなに疲れてるんだ、俺」



「旦那様、大丈夫で御座いますか?」



「お前にだけは心配されたくないよな!?」



「ですから心配してみました」



「ホント、ああ言えばこう言うよな、お前って!!」



「はい。旦那様にご満足していただけるよう、日々精進を怠っておりません」



「何の話? 何の精進? え、お前俺の満足って何を以って満足とかほざいてるわけ!?」



「と、すると旦那様、ようやくマイファからの招待をお受けになられるので?」



「って、話を急に変えるな……。と、まあ、な?」



「珍しいこともあるものですね。まあ幸いなことで御座いますが」



「言っておくがお前はついてくるなよ? お前来るなよ? ――大変重要なことなので繰り返し言うがお前、来るな」



「はい。承知いたしました、旦那様。では私はこちらで吉報をお待ちしております」



「ああ、」



「旦那様ならばマイファ規模の小国、落とすことなどわけは御座いません、私が保証しましょう」



「落とさねえよ!? 俺ただ単に舞踏会へ行って『ふふ、俺って上流?』って勘違いをしにいくだけだから! それだけだからな!?」



「でっ、では女性を攫っても来ないので!?」



「当たり前だ!!」



「と、言いつつご帰還時には女性を一人以上連れている旦那様」



「ねえよ!?」



「事実は時が証明してくれましょう」



「ねえよ!? 証明するまでもなくそんなことあってたまるかっ!!」



「そうで御座いますね、と旦那様の手前今だけ頷いておきましょう。――そうですね、旦那様」



「その前置きはいらねえよ!?」



「では旦那様、行ってらっしゃいませ。連れはどなたをお連れになられるご予定なのですか?」



「ん? んー、そうだな、パーセルゥと、シャルア辺りを連れて行こうかな、と」



「――なるほど、承知いたしました。そのお二人には既に話は?」



「ん、今から攫ってく」



「承知いたしました。後処理の方は私が請け負いましょう」



「ああ、任せた」



「はい。では、旦那様……行ってらっしゃいませ」



「応っ」





たぶん、女の子一人追加で。


・・・いやいやいや




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