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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
それはさておき、
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 ど-605.機嫌

ラライさん、ご愁傷。


「――ふぅ」



「……」



「? 如何なさいましたか、旦那様」



「ゃ、お前なんだかやけに機嫌よさそ――何でもない」



「そうですか?」



「ああ。……俺は藪をつつく趣味は無いからな」



「はあ、そうで御座いますか。それはそうと旦那様」



「ん?」



「ラライ様のことなのですが、」



「自分から話題振ってきた!?」



「何がですか?」



「……いや、なんでもない。それでラライのやつがどうかしたって?」



「――非常に残念でした」



「何が!? 何が残念なの!? そして何故に過去形!?」



「以上でご報告を終わります」



「いや、報告まだ何もしてないよ!? と言うかさっきから何を報告するつもりなんだ!?」



「いえ、態々旦那様にご報告することは、これ以上は何も御座いません」



「だからまだ何も報告されてないよ、俺!?」



「では聞きたいのですね?」



「――」



「まあ、少々ラライ様に再教育を行ってきただけで御座います」



「……ご愁傷様、ラライ」



「では次は旦那様で御座いますね」



「何が次が俺なの!?」



「そう慌てずとも宜しいのですよ?」



「その言葉自体に慌てたくなるんですがっ!?」



「旦那様、カムヒィァ」



「な!?」



「ふふふふふ、今や旦那様は私の思いのままです」



「無表情で笑うな怖ぇよ!? ってか何コレ、体が勝手に動いてるんですけどッッ!」



「さて、では旦那様、早速ですが――」



「こ、な、くそっ――……この程度で俺の自由を奪えると思うなあぁ!!」



「――流石は旦那様。私の快心の作『祝音の羽』の機能が一、“隷属の刻印もどき”に抗いますか」



「お前なんて機能つけちゃってるの!?」



「まあ旦那様相手に通用しないことなど百も承知ではありました」



「……気を抜けば自分の体を自分の体じゃなくなるんだけど?」



「どれ、一段強制力をアップしますか」



「な、ぐっ!?」



「成程、コレでもまだ抵抗しますか。流石は旦那様」



「あ、な、にょほっ、」



「それは奇妙な踊りですか、旦那様?」



「ちぐ、げ、ひょひゅっ!?」



「……流石の旦那様でもこのレベルの強制力では言語機能に不備を生じますか。ほら、もっと喚いて下さっても宜しいですよ、旦那様」



「――テメェ何言ってやがんの!?」



「……一応神レベルの自我さえも破壊可能なレベルの強制力のはずなのですがね」



「だからお前俺に何してくれちゃってるの!?」



「――やはりさすがは旦那様、このレベルの強制力を打ち破るとは、ではさらに段階を上げ」



「上げんなよ!?」



「冗談で御座います。……流石にもう打ち止めですので」



「くはっ……!! ふ、ふぅ、ふぅぅぅ~……」



「旦那様っ、大丈夫で御座いますかっ!?」



「元凶のテメェに心配される云われはねえよ!?」



「そう冷たいことを仰らないでくださいませ、旦那様。今までのはほんの戯れ程度の児戯では御座いませんか」



「……あれ、おかしいな。児戯って、神レベルの自我崩壊起こせるレベルの事を言うの?」



「所詮、旦那様ですから」



「はい、今の言葉はおかしいよ!? 色々な意味でおかしいからな!?」



「ふふふ」



「笑うところじゃない! 間違いなく笑うところじゃない! ――あと笑えてねぇよ」



「さて。では一先ず落ち着いたところで」



「落ち着いてない、全然落ち着いてないからな!」



「では第二の機能の実験と行きますか」



「行くな、行くなよ!?」



「などと、そのような機能は御座いませんのでご安心を」



「全然安心できないけどなっ!?」



「精々が残り53の機能がある程度で御座います」



「――外せッ、今すぐこの物騒な魔具を外せよぅ!!??」



「では旦那様のお望みのままに」



「……て、お?」



「まあ既に世界に解けてしまっているので『祝音の羽』を外すことは特定の開放条件を除いて不可能ですが」



「教えろっ、今すぐその開放条件とやらを教えやがれッ!!」



「それは、その……――」



「――? ゴメン、聞こえなかった。もう一度言ってくれ」



「――」



「……うん、ゴメン。――力ずくで外そうぜっ!」



「ぷち半殺しますよ、旦那様♪」



「笑顔が怖ぇよ!?」



「ぷち半殺しますよ、このへたれ♪♪」



「だから笑顔が怖いってっ、ってか久しぶりにマジで笑ってますね、お前!!」



「もう一度申し上げましょうか? 『祝音の羽』を外す唯一にして絶対条件を、ラストチャンスを差し上げましょうか?」



「……」



「……」



「……――いつか、こういう日が繰るんじゃないかと密かに思ってた」



「では旦那様が賭けるのは己のプライド、は持ち合わせていないので貞操――観念も旦那様には無いですし、」



「やりあおうか、いや今回はお互いマジで」



「今の旦那様は平時の実力80パーセントダウンといったところですか。それで私に敵うとでも?」



「俺を甘く見るなよ?」



「いいえ? 旦那様を甘く見るなどありえませんとも」



「そうだな、お前はそういうやつだったな」



「はい。それでも旦那様はまだやる気なのですね?」



「ああ、そうだとも。いつまでもこんな『祝音の羽』? に縛られてたまるかっ!」



「ですから開放条件は先ほどお教えいたしましたが?」



「……、――勝負だコンチクショウッッ!!」



「……ふぅ」




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