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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
それはさておき、
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60. どれいと死神

~これまでのあらすじ~

・・・忘れた、じゃなくて。

明日のご飯欲しさに賞金稼ぎ、W.R.第六位のクリステル(当然女の子!)に追いかけられる羽目になったレム(と犠牲者シンカ)。その窮地を助けたのは怪盗うさぎぴょんぴょんだった!?

けれど不意をついてレムを奪ったまでは良かったがクリステルの真の(?)実力の前に星屑と消える(消えてない)怪盗うさぎぴょんぴょん達。彼女らの犠牲の元に、レムは辛くもシンカと手を取り合って逃げ延びることが出来たのだった。


……大幅に違ってる気がしないでもないが、きにしないー。



シンカ・・・リリシィ共和国の“予言の巫女”と呼ばれていた凄く偉い女の子だった。現在はレムの所為で人生転落中。世の中、不幸しかない。


マデューカス・・・W.R.第八位の『情報士』。そしてシンカの実のお姉さん。妹バカ可愛がり。通称(?)根暗おねーさん。



「――アルッ、逢いたかった!!



うんっ、私も!



アルーシア、大丈夫だったか? 危ないことなかった? 俺がいなくて寂しくなかった?



……うん、レムに会えなくて凄く寂しかった。でもそれ以外は大丈夫、だから安心して?



おぉ、アルーシア、どうしてお前はアルーシアなんだっ



レムっ、レムの方こそ、どうしてレムはそんなにレムなのっ



――アルーシア!!



――レム!!」



「……で、レムさん。何してるんですか?」



「ん? 三文芝居?」



「一人でそんなことやってて凄い馬鹿っぽい、のはレムさんですし。……うぅ、何でこんなヒトに私のはじめて奪われちゃったんだろぅ」



「まあ、運命?」



「そんな運命いや過ぎますよぅ!!」



「ふっ、分かってるさ、シンカ。嫌よ嫌よも好きのうちってアレだろう?」



「ちがっ……違いますっ、絶対そんなのじゃありません! ……な、ないったらないんだもんっ」



「――ふふ」



「何ですかその『分かってるよ』みたいな笑顔っ、気持ち悪いですっ!!」



「大丈夫、分かって、」



「分かってません、絶対、全然、これっぽっちもっ!!」



「……俺って信用ないなぁ」



「今までのレムさんの行動のどこをどう取れば信用できるのか、教えてほしいくらいです」



「え、どこをどうとっても俺って信用できるナイスお兄さんだろう?」



「……」



「……」



「……」



「……す、少しだけ言い過ぎたかな?」



「……はぁぁぁぁ、もういいですよぅ。そんなことよりレムさん」



「うん?」



「お願いですからあの変な三文芝居はやめてください。一緒にいる私まで変なヒトに見られちゃうじゃないですか」



「許せ。必要なことなんだ」



「嫌です許しません」



「そんなこと言わずにさ。だってほら、アルとの再会の練習はしといて然るべきだろ?」



「そんなの知りません」



「――必要なことなんだよ」



「さっきのおばかみたいな一人芝居のどこが必要なことなんですかっ、あまりに滑稽すぎて泣けてきますよっ!!」



「はっきり言おう。さすがにさっきのは俺もないな、とか思わなくもない」



「なら最初からしないでくださいよ!?」



「男にはどうしてもやらなきゃいけないときってのがあるんだよ。ゃ、まあさっきのは心底どうでもいいことだったけどさ」



「なら止めて!?」



「ふふ、だがな、シンカ」



「?」



「さて、こうして往来のど真ん中で仲良く口げんかしてる俺たちを見て周りのやつらはどう思うだろうな?」



「どう……て?」



「さしずめラブラブなカップルといったところか」



「そっ――」






◇◆◇






「やぁねぇ、あれ、きっと男の方が振られてるのよ」



「そうよねぇ。いかにもつりあい取れてないし」



「身の程を弁えろっての。お前ごときの平凡な男があんな可愛い女の子と、なんてないだろ」



「しかも諦め悪くてしつこそうだし」



「性質も悪そうだし」



「それにあの顔、絶対いざって時、どうしようもないほどのへたれよ、へたれ」



「あんな男だけは嫌よねぇ」



「あの女の子も可哀想に」



「「「そうよね~」」」






◇◆◇






「……」



「……」



「……」



「……レムさんって、やっぱりレムさんなんですね」



「ちくしょうっ、――テメェら聞こえてんぞ、ゴラァァァ!!」









「きゃ~、へたれがキれたわ。怖ぁ~い」



「いや~」



「「「きゃ~」」」









「……なんだろうな、この絶対的な敗北感は」



「……――でも流石にアレは言いすぎだと思うけど」



「……ん?」



「ぁ、ううんっ、ううんっ、なんでもないですっ!」



「?」



「それよりも、……レムさん」



「何だ、シンカ。俺としてはこれから数週間ほどどこかに引きこもって落ち込みたいほどに精神的ダメージがでかいんだが」



「あれくらいでっ!?」



「女の子の一言は俺にとってはどれも致命傷なんだ」



「……あぁ、はいはい、そうですねー」



「……うん」



「そんなことよりもレムさん、とぉぉっても深刻な問題があるんですけど」



「深刻? それは俺が落ち込んでるのよりも?」



「お金ないです。後ここどこですか?」



「……今日は今日の風が吹いてるさ、多分」



「ちょ、」



「ここがどこかだって? それは俺にも分からない。ちょいとばかりクリスの馬鹿みたいな魔力の所為で想定してたのと違う場所に飛ばされたみたいでなぁ。俺の予定だとアルの胸の中にひとっ飛びだったのに」



「それは、不幸中の幸いでしたね」



「違う。不幸中の大不幸だ」



「……そんなことより本当にここどこなんですか、というより私はいつになったらリリシィに帰れるの……?」



「後三年位したら辿り着くんじゃね?」



「三年なんてっ!? 十日でもわたしの貞操が持ちませんっ!!」



「まあまあ。というか町の往来で何てこと叫んでるんだろうね、この子は」



「……うぅぅ、レムさんに責任、取って……とってもらいたくないけどとってもらわないと、でも嫌、凄く嫌、でもでもでも……!」



「というか、シンカ。俺はそんなシンカに責任を取らなきゃいけないようなことをした覚えは、」



「キス!」



「うん、キスしたくらいしかないんだが?」



「~~っっ!!」



「……ゃべっ。――流石にそろそろ回りの視線が洒落にならなくなってきたか」



「~~、~~、レムさんの、レムさんのっ、」












「……――殺」












「ッッ!! あぶっ……今のはマジで危ねぇぇぇ」



「……外しましたか。完全な奇襲をしたつもりでしたが、今のを完全に避けられるとなると、やはり貴方についての情報を大幅に上方修正しないといけないようですね。レム・すぺぴゅなー」



「――おま、誰かと思えば、」



「マデューカスお姉ちゃんっ!!??」






「待たせましたね、シンカ。私が来たからにはもう安心です」



「来たからには、つか良く俺たちの居場所が分かったな、というかここってどこだ?」



「……偶然にもレム・オーバーキル、貴方に会えたのはいつもの“腐れ縁”というやつなのでしょうね。……はい、今だけはその縁に感謝しましょう。後生の憂いを今ここで絶つ機会を得られたのですから」



「そっか。偶然かー。……ん? ちょっと待てよ? てことはもしかしてここってリリシィ共和国に結構近い?」



「城下――神殿下ですよ、レム・今から殺します」



「ちょ、待て!? 今明らかに名前と違うもの言ってなかったか!?」



「そんなことはありません、レム・シネ。さて、時世に残すものはありますか? あれば即刻、私がそれを還付ないほどに粉々にしてあげますから、遠慮せずに出してください」



「そう言われて出す馬鹿がどこにいるかっ。というかそもそも、マデューカス、お前にうらまれるようなことをした覚えは、」



「――覚えは?」



「水に流せ☆」



「――ええ。全てはレム・ウラミハラサデカ、貴方の首を以って許しましょう」




・・・・・・何か色々忘れてる、忘れてる!?


後サボリしちまってマジすみません。……うーむ?


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