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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
104/1098

ど-76. 朝に黄昏てみる


朝日はキレーだな、と





「黄昏時に、夕日が沈む」



「と、言うわけで朝で御座いますね、旦那様?」



「ああ、そうだな」



「それで、先ほどの…ご意味は?」



「や、そんないかにも聞いてはいけない事を聞くような感じになる必要はまったくもってないのだが」



「そうなのですか?」



「ああ、てか、そんな大層な意味も理由もねぇよ。ただなんとなく呟いてみただけだ」



「なるほど。旦那様はポエマーである、と」



「…そう言われると非常に恥ずかしいのだが。別にどこかの吟遊詩人とかじゃなくてだな」



「だだ、旦那様がご乱心を!?」



「おいこら待て、それはどういう意味だ?」



「言葉の通りの意味で御座いますが…乱心しておられる旦那様にそのご理解を求めると言うのもまた酷な話。さて、どのように語れば旦那様にさえも伝わりますでしょうか?」



「普通に言ってくれれば十分に伝わるよ」



「そうでございますね。ここは断腸の思いですっぱりと諦めましょう」



「話聞いてないー!?つか断腸の思いって…この程度の話題でお前にとってはどこまで重要なんだよ、とも問いたい」



「旦那様との会話においては私は常に全身全霊の想いを以て接しておりますので。それはそうとしまして、旦那様がご乱心なされるなど日常茶飯事ですので、今更気に掛けるような事柄でもございませんでしたね。旦那様?」



「それを俺に聞くのか?そこで俺に話を振るのか、お前は?」



「ならば旦那様以外のどなたに尋ねれば良いと言うのでしょう」



「まあ、確かにそうなんだけどな。なら俺としては別に乱心なんてしないと言っておきたい」



「旦那様は常にそう仰られます」



「いや、それ以外言いようがないから」



「そして乱心された方々は常にご自分の正しさを主張なされます。おや、何と偶然の一致でしょう」



「そこまでして俺を気違いにしたいか。と言うよりも俺に選択肢は用意されてないのか?どれを選んでも最終的には俺が貶められている気がするのですが?」



「旦那様には洗濯用の糸をご用意いたしました。そしてこの糸以外に、旦那様の選択肢は存在しません」



「…あ、切れた」



「……。残念ながら、これでもう旦那様に選択肢は完全に存在しなくなってしまわれました」



「どれだけ儚いんだよ俺の選択肢。つか洗濯する為の糸って、初めから選択肢じゃないよ、これっ!?」



「黄昏時に、夕日が沈む。…旦那様も沈む」



「沈まないってば!!つか今の言葉は?今の言葉って何か意味があるのでしょうか?」



「旦那様が先ほど仰られていたではございませんか、この言葉自体に大層な意味はない、と」



「いや、確かに言ったけどさ、その後に俺が沈む、なんて意味ありそうな言葉を続けられると気になるじゃないか、やっぱり。てか、今更だけど話の流れ全く無視ですね、お前」



「……旦那様が昇ってらっしゃいました」



「益々意味解らないから、それっ」



「さて」



「何だよ?」



「おはようございます、旦那様」



「……」



「旦那様?」



「ああ、夕日が今日もキレイダナー」



「今は朝です、旦那様」



「分かってるよ。ちょっと人生についての色々な理不尽から逃避してみただけだよ」



「そうですか。本日も旦那様は旦那様であられる、と言う事ですね」



「どういう意味だよ、それ?」



「………、さて、どのような意味でしょうね。ふふっ」





本日の一口メモ〜


洗濯糸、また補充しないとな…な一日でした!


ら、らりぽー?

…むぅ、何か頭が働かない。



旦那様の今日の戯言

「ふっ、今日も罪作りな俺様」


メイドさんの今日の格言…!?

「旦那様は、旦那様であらせられるからこそ、旦那様なのです」


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