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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
【いんたーるーど編】
1039/1098

IR-5

・・・まだまだ勘(?)を取り戻している最中。

のんびり待ったり、メイドさんとご主人様は逃亡中。館の皆さん、追跡中。


「ふと思う」


「如何なさいましたか、旦那様?」


「や、な? 俺何か知らないうちに段々追い込まれていってるような気がするんだけど。……さすがに気の所為か」


「いえ、気の所為では御座いません」


「だよな、やっぱり。うん、俺の勘違いかー」


「流石は旦那様で御座いますね。ですが皆様方、無駄な手間がかかり過ぎている上に虱潰しらみつぶしと言う一番効果的かつあまり美しくない方法をとっておりますからね。やはり旦那様にばれるのも致し方ないことでしょうか」


「――って、俺の気のせい違うのかよ!?」


「旦那様、些か反応がわざとらしすぎるほどに遅すぎます」


「ほっとけ。……つか今回は半ば本気で俺の気の所為――だといいのになぁ、って思ってたわけだが」


「つまりは現実逃避で御座いますね? 旦那様らしい“誤”返答でほっと一安心いたしました」


「……ん?」


「しかしながら申し上げますに、皆様方の手際が悪い原因はやはり連携が取れていないことでしょうね。それさえなければ旦那様に気づかれるよりも早く包囲網を完成できた可能性も御座いましたものを」


「と、言うかマジで包囲網とかされてるわけ?」


「ええ、お気づきになっておられたのではないのですか? ああ、気づきたくないので気づいていない振りをしておられたのでしたね、これは失礼いたしました」


「……そんなことはない。この程度の事はじめから気づいてたぞ?」


「全て、分かっておりますとも」


「なら、いい」


「はい。それで旦那様、如何なさるおつもりですか?」


「如何って……何が?」


「このままですと皆様方の包囲網が完成してしまいますが? まあこの程度の包囲網ならば力ずくでなくとも穏便に突破することは容易ではありますが」


「そんなこと言ってやるなよ。あいつらだってそれなりに頑張ってこの包囲網作ってるんだし」


「そうですね。皆様方の思いに報いるためにも包囲網を抜ける際はしかと旦那様の足を引っ張らせていただくよう、誠心誠意、粉骨砕身頑張らせていただきたいと思います」


「やめろ」


「そんな、では旦那様は皆様方の努力を無駄にされると、そのように冷たい言葉をお吐きになられるというのですか」


「お前に教えておこう。人間、誰しも自分が一番可愛いんだ」


「旦那様ならばそのような常識は覆してしまうと、信じております」


「覆したくないよ」


「出来ぬなら、させて見せよう旦那様――実に良い名言です。いったいどなたが考えられたのでしょうね?」


「全然名言ちげぇよ、つか、それを言ってるのはお前一人だけだ」


「ご心配なさらずとも必ずや広めて見せましょう」


「広めるな!」


「今のところこの館での浸透率は100%と言った所でしょうか」


「もう完璧に広まってるの!?」


「ぬかり御座いません」


「頼むからぬかってくれと切に願う!!」


「万能すぎるこの身が時々怖くなることが御座います」


「……うん、そうだね。俺も常々お前のことが怖いよ」


「まあ、そのように旦那様に怖がられるなど悲しい限りで御座います。私は旦那様に怖がられることなど何一つしていないというのに」


「嘘だ」


「嘘では御座いませんが?」


「――よぉぉぉぉぉぉく、自分の胸に手を当てて聞いてみろ」


「……」


「……どうだ?」


「私は旦那様に怖がられることなどは何一つしておりません。断言できます」


「するなよ!?」


「そのような些細なことはこの際旦那様のみすっぱりお忘れになってくださった事ですので話を戻しますが、」


「いや、忘れてない、忘れてないよ!?」


「旦那様、“隷属の刻印”の刻まれた皆様方の包囲網は、結局のところ如何なさるのですか?」


「ん? そんなのわざわざ答えなくてもお前なら分かってると思ってたが?」


「成程。既につかまった際の拷問は覚悟の上なのですね、旦那様は」


「いや、そんなの覚悟してないよ!? というより捕まったら拷問って何よ!?」


「計画は万全で御座います」


「何の計画!?」


「旦那様、拷問計画?」


「そのまんまっすね!!」


「分かりやすいのは良いことだと思います」


「……そうだね」


「では旦那様、皆様方のことはとりあえず放置ということでよろしいのですね? ……本当によろしいのですね?」


「何で二度も聞いてくる?」


「いえ、旦那様の決断を鈍らせるための演出で御座いますが、それ以外に意味は御座いません」


「無駄なだけの演出だな、おい」


「はい」


「……まっ、放っておくのは確かにその通りだし。久しぶりにあいつらの手並みのほど、じっくりと見させてもらうのも良いかなーってな」


「そして最後に私が旦那様を貶めるのですね。ええ、分かっております」


「いや、それはしなくて良いから。つかするな」


「手遅れです」


「まだ全然手遅れ違うよ!?」


「……可笑しい旦那様を、失いかけました」


「失って――、は、ないのか。つか“可笑しい”って何よ、普通そういう時は“惜しい”じゃないのかっ!?」


「そうとは言いません」


「いや、言うからっ!!」


「では、旦那様」


「――ん? ああ、そうだな、まだ捕まるってのは面白くないし。もう少しあいつらには頑張ってもらうかねぇ」


「はい。では――」


「散ッ!」


「――ぇぃ」


「ぶごっ!? ――てかテメェ、マジで足引っ掛けていきやがるのかっ!?」


「……私に二言は御座いません」



はふぅ。そろそろ本編に戻るべきか、でも書いてる時間が・・・・・・あう

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