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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
【いんたーるーど編】
1036/1098

IR-2

のんびりまったり、展開中。

今回はライカーレ姉のちょい暴走。……珍しく好意を持ってる相手が存在してる娘っ子。

「あ、ご主人様!」


「げ、見つかっ、」


「ご主人様、スィ見なかった!?」


「スィ……スィリィ?」




「旦那様、ライカーレ様が仰っておられるのはスィリィ様ではなくスィーカット様の事かと存じ上げます」




「そう、そうです、お姉様っ! お姉様はスィがどこにいったか知りませんか? ずっと探してるんだけど、あいつ見つからなくて……」




「いえ、私も旦那様もスィーカット様の居場所については存じ上げませんが――で、ございますよね、旦那様?」


「野郎に興味はない」


「だ、そうで御座います、ライカーレ様」




「ご主人様の役立たず!」


「な、なんで俺だけ罵倒されなきゃいけないんだよ、つか俺が役立たずだったらこいつだって、」


「お姉様は別ですっ。それにお姉様を役立たずなんてご主人様は何様のつもりですかっ、役立たずの癖にっ!!」




「やーい、役立たずー」




「――てめぇは黙れ。あとライカーレ。何様も何も俺はお前のご主人様、どぅゆー、あんだすとぅ~ん?」


「うわ、何ですかその言い方、むかつくんでやめてくれません? というよりも本当にスィの居場所知らないんですよね!?」


「……あれ? というか俺ってライカーレにここまで酷く扱われてたっけ?」


「じゃあ、スィを見てないんなら行かせてもらいますからね、失礼します、お姉様に役立たずの旦那様!」


「あ、ああ……」






◇◆◇






「……なあ?」


「……」


「……おい」


「……」


「――つか喋っていいから答えろ、こら」


「はい、如何なさいましたか、旦那様?」


「俺、何かライカーレに嫌われるようなことしたか?」


「心当たりがないとは言わせません」


「ない……と言い切れるほど身が潔白であるつもりはないけどよ、そういうことじゃなくてだな、」


「心得ております、旦那様。ただ単にライカーレ様はお急ぎであった様子――まぁ、無欲の勝利、といったところでしょうか」


「勝利?」


「いえ、無欲であるからこそ、逆に勝利になりえないのかもしれませんが」


「どういうことだ?」


「いえ、ライカーレ様には運悪く見つかってしまいましたね、この役立たずの旦那様は。と申し上げております」


「ぐっ、そりゃ確かにライカーレに声をかけられたのは俺のミスなわけだが、」


「まあお急ぎの様子のライカーレ様に見つかったのは僥倖であったといえましょう」


「そういえばライカーレのやつ、俺らがいることに驚きもしなかった……というより気づいてなかったっぽい?」


「はい。おそらくはスィーカット様を探すのに夢中でそのあたりに気が向いていなかったのかと」


「だなぁ。――だが、まぁ」


「そうですね、その通りだと思います」


「いや、俺まだ何も言ってないし」


「スィーカット様がご不在な理由を気にしておられるのでしょう?」


「……まぁその通りだ。いや、第一そんなの誰だって少し考えれば分かることだしな!」


「旦那様限定読心エスパーとお呼び頂いても宜しいですよ?」


「遠慮しとく。つか、そんな縁起悪い呼び――」


「はい、如何なさいましたか、旦那様? 『いや、そんな事言ったら本当に心読まれてるみたいで、てかそれを言葉にしたら本当に心読まれそ、ってか何で俺の考えてること分かってるんだよ、こいつ!?』と旦那様が考えておられるのは存じ上げておりますが、如何なさいましたか?」


「……もういいよ。何で俺の考えてることが一字一句まで合ってるんだ? とか問い質して聞いてみたい気もするけど我が身可愛さに止めておくよ」


「懸命なご英断かと存じ上げます」


「ゃ、この程度のことで英断とか……いや、案外十分すぎるほどの英断、なのか?」


「それは旦那様のお心のうちのみ知ることかと。あぁ、ですが旦那様が知るということは私が知るということと同義でしたね、これは失礼いたしました」


「いや、同義じゃないよ!? 絶対に、同じ意味とか違うよ!? 俺の心のうち全部見透かされてないよな、なぁ!?」


「旦那様、ここで旦那様の問いかけに『はい』と答えてしまえば嘘になってしまうのですが、私はどうすればよいでしょうか?」


「それ既に答えてるのと同じだから!?」


「……おや?」


「おや、ちげぇよ!! ……と、言うか真面目な話に戻すぞ、おい」


「存在自体が真面目とかけ離れている旦那様が仰られると言葉に重みが全く御座いませんね、むしろ浮いております」


「いいから黙って聞け」


「何なりと仰ってくださいませ、旦那様」


「……はぁ」


「旦那様、ため息など吐かれて如何なされたのですか? 気疲れですか? 気疲れですね、お休みになられますか?」


「……強制的に、とか言うのはいらない世話だからな?」


「では休まず思う存分働いてくださいませ」


「俺の休みは強制で休まされるときしかないのか!?」


「これは単なる結果論で御座いますが、旦那様のご休息の約九割はまさにそのとおりでございますね?」


「……――ちくしょー!!!!」


「あ、旦那様……ところでスィーカット様がご不在な理由については、」


「知るか、んなもん! あのやろうが帰ってきてから尋問なり拷問なり水攻め火攻めミミルッポ攻めの何でもすればいいだろ、勝手に!」




「では、そうさせて頂きます」




みゅにゅー



・・・未乳と書く。

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