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After to ED

シャトゥの舎弟、ただいま三名。

下僕一号様・・・ファイ

下僕二号ちゃん・・・アルーシア

下僕三号殿・・・キスケ


……うん、シャトゥは順調だ。


「――まあ待て、落ち着け」




「私は落ち着いてるわよ?」


「そうですね、わたしも落ち着いています」


「あの……ここ、何処でしょう?」


『刻まれろ』




上から順にスィリィ、ラライ、ミズ(with 透怒)である。


スィリィはチートクライに存在の根本から力を吸い出されて瀕死の重傷のはずだったのだが、いつの間にか元気いっぱいになっていた。生命の神秘である。


あとラライとミズ、それにスヘミアと重傷を負ったキスケとクゥワド・チューエは、リーゼロッテが創り出した隔離空間とか言う所にかくまってもらっていたらしく野郎二人以外はすこぶる元気であった。




「なんだろ、あれ。ほら、何で俺が今にも殴りかかられそうな雰囲気になってるかな、とか思わなくもないんだ」


「――レム、あんた本気?」


「レム様、その言葉をもう一度今の自分の体勢を見てからでも同じことが言えますか?」


「うぇぇ!? えっと、あのその、御免なさいお邪魔ですよね? ですよね? でもでもでもその、信じてもらえないかもしれないですけど身体が動かないんですぅ!!」


『ミズが大変な目にあうかもしれないと言う時に貴方はソレと乳繰り合う、ですか。これだからクゥワトロビェ様以外の雄は――もいであげましょう』


「あー、アレだ、ほら。これには色々と事情が、」




「その、旦那様……後ろから急に抱きしめて来られるのは旦那様の熱く迸り過ぎている欲情とそれを湧き立てて止まない私の罪とも言える美貌が原因である事は当然過ぎて当然なのですが、皆様の前ですか? 私は一向に構いません」




「「「『……へぇ?』」」」


「――ッて、ややこしくなるんでお前は黙っててくれませんかねぇ!?」




「分かります。そうやって私の口から決定的な事実が漏れるのを恐れていらっしゃるのですね。はい、旦那様。旦那様がそうお望みであるのならば、私はやましい旦那様の邪魔にならぬよう黙らせて頂きます」




「「「『――』」」」


「視線が痛いっ!? 視線が痛いよ、お前ら!? あと間違ってないけど、間違った事は言ってないけどっ、別の意味にも取れる発言は止めようぜ、おい!?」


「取り敢えず、レム。――遺言は?」


「……レム様、信じてたのに」


「な、なんだろ、胸のあたりがキュンって痛い……病気かな?」


『何も言うことないので最早抵抗するな』




五人(六人?)の間に流れるのはもはや一発触発の雰囲気だった――若干一名のメイドは我関せずとでも言う様に、ちょっとだけ背中の旦那様に体重を掛けて口元を緩ませていたりもしたが。


そんな感じの空気をぶち壊したのは、やはり空気を読めない幼女だった。(実際、“空気”と言う字を読めてなかったりもする)




「れむー、れむー、取り敢えず重傷だった変体クゥワトロビェと鬼っ子は母様の真似して元気いっぱいにしといたのっ」


「世話になります、姐サン!!」


「あと鬼っ子直したらちょっと変になりました。……下僕三号殿げっと?」


「あぁ? レム、テメェ姐サンに向かって何ナマこいてやがるんだ、殺すぞっ」


「鬼っ子、レムをさげずんで良いのは女の子だけなのですっ」


「これは済みませんでした、姐サンッ!!」


「分かればよいの、うん」


「アーザーッスッッ!!!!」




あと後ろの舎弟がちょっと(……かなり?)変な事になってたりもしたがソレはソレ、シャトゥの治療と言う名の洗脳の賜物なのは言うまでもない。




「……き、キスケ兄が。あのキスケ兄がこんな――サジリカお姉ちゃんとかコトハちゃんが見たら馬鹿笑いしそう♪」


「――」


「あ、ううん。キスケ兄、私は別に……ぷっ、いやいや」




馬鹿笑いしていたスヘミアはキスケに睨まれたので(あくまで表面上は)笑うのを止めた。






「シャトゥ、助かりました。ありがとうございます」


「ううん。母様がボロボロな今、仕方がないの。……うむ?」


「どうかしましたか、シャトゥ」


「はっ、まさか母様がボロボロな今こそレムへの絶好の機会?」


「そうですね。そうと言えなくもないでしょう」


「――キラーンッ☆」




目を光らせ――実際に光を放った――シャトゥが猛禽類……に狙われた獲物の様な表情を浮かべてレムを見つめた。


その瞬間何人かの(一応匿名にしておくが)女の子もシャトゥ同様に瞳の中で何かほの暗い情熱っぽいものを光らせていたりする。具体的には殺意とか、殺意とか、殺意とか。






「さあ、レム、今こそ我の愛を受け取るのですっ!!」


「断る!!」


「やはり幼女は好きですか!!」


「好きじゃねえよ、てかそもそも会話が繋がってねえよ、断るって言ってるだろうが!!」


「好きよ好きよも好きの内、嫌よ嫌よも好きの内と言いますっ」


「アホか、それじゃあ全部隙って事になるだろうが!!」


「うむ! ……レム理論?」


「……ま、まあそんな事を言った覚えがないでもないなぁ」


「やっぱりレムは女の子好き好きなのですね!」


「俺は女の子大好きだ!!」


「我もレムが大好き、両想いですね!!」


「黙れ、アホ神」


「私、女神じゃないのです!」


「兎に角黙れ、アホゥ。むしろシャトゥをアホゥに改名しろ」


「それじゃあ既に原型が最後の『ゥ』しかないのですっ!?」


「お似合いだろうが」


「え、そうですか? ……てへへ、レムに褒められた。照れるの、照れるっ」


「……はー、」






「――好機、レム、覚悟!!」




「ッて、スィリィ!? 何しやがる、」


「抱きつこうとしただけよ! 何よ、その女だけずるいじゃない! 私もレムに抱きつきたいわ!!」


「わ、わたしだってそうです、レム様に抱きちゅ、ちゅちゅつ……!?!?」


「わ、わたしは別に……」


『いえ、むしろミズが抱きついた隙に私が刻みます。徹底的に再生できないくらいに』


「っておい、スイカ、お前俺を何だと思ってやがる、つかそもそも俺に再生能力とかねえよ!? 至って普通の何処にでもいる様なヒトだよ!?」




「「「「「「『――それは無い』」」」」」」




「って、お前、ハモリ過ぎ!!」




「兎に角レムっ、その女ばっかりずるいんだからっ!! か、観念しなさい!!」


「そ、そうですよ、レム様。私だって偶には……や、やる時はやるんですから!!」


「――レムの癖にもててやがる。何だ、あのレムは何の偽物だ……?」


「え、下僕三号殿、あのレムって偽物なのですか!?」


「シャトゥ、それは此処にいる皆で化けの皮をはいで見れば分かる事です」


「おぉ、流石は母様。その通りなのですっ!! ……うむ? 母様、いつの間に?」




「って、お前なんでそんな所に居んの!?」


「つい先ほど、ようやく“少しだけ“動けるようになりましたので。退避いたしました」


「退避? 退避って……」




「今よッ、レム、今度こそ覚悟しなさい!!」


「わ、わたしだって偶には……レ、レム様、私の想い、受け取って下さいッッ!!」


『どさくさにまぎれてレムを殺るチャンスです。行きますよ、ミズ』


「え、あ、あれ、また身体が勝手に……!?」




「いや、待て待て待てって、と言うかスィリィは何で手に魔力集めてんの、ラライは何で刀抜いてるの、スイカは殺る気満々だなぁ、おい!?」




「「『――良いから大人しく……しなさい!!!!』」」


「嫌だよ!?」




一応、此処で一区切り。

……久し振りになり過ぎてて途中までの内容、忘れております。後遅れてすみません。


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