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OP-5

・・・う~ん? レムが頑張ってる場面って、幾ら想像しても思いつかないのが不思議です。何と言うか、話が進められないし先の流れが全く思いつかない。


これもレムの人徳かっ!?


「魔法――いや、魔“術”だったか? お前が生み出した、世界の法を覆すその術は」


「知るか」




喋りながらも空間に指を奔らせて――と言うより本来は“その必要すらない”のだが――




「まず、これはさっきのシャトゥの分――」




空間に出現した魔法陣から巨大な爪が出現してチートクライへと襲い掛かる。


それは、チートクライが一瞥しただけで粉々に砕け散ってしまったが。




「――だ」




その間に近接して、腹部を思い切り殴りつける――手ごたえあり。




「ぐ、」


「続けて、これは俺のムカつき分だ」


「ッッ!?」




身体をくの字に曲げた所に顔面に膝を叩き込み、同時に肘を後頭部へ落とす。


続けざま、ふらりとよろついた所を蹴りで思いきり吹き飛ばした。




チートクライは地面をごろごろと転がって――何事もなかったように立ち上がると身体に憑いたほこりを軽く払った。




「中々に痛いな」


「――さて、と。挨拶はこの程度で良いか?」


「……ああ、そうだったな。思い出した。お前は元々接近戦のタイプではなかったか。――無駄に剣術にこだわりを持っていたのが印象深くて、今の今まで忘れていた」


「チッ、やっぱり効いてないか」


「当然だ。この程度の肉体的損傷ならば直すのに手間も労力も必要ない。俺に何かしたいのであればもっとでかい攻撃をしてきてはどうだ?」


「だろうな。だから言っただろう? コレは俺のムカつき分と、シャトゥを殴った事に対するちょっとした意趣返し程度だってな」


「……成程」


「――で、此処からが本番だ」




言った瞬間、手の平程度の小さな魔法陣が数千と、二人を取り巻くようにして出現。その全てが同時に発動した。


あるものからは一滴の水滴が。あるものからは微小な放電が、またあるものからは怒りと見間違う鉱石が出現して――その全てが繋がり合う。


数千――正確にはお互いの干渉を含めたそれ以上の魔法陣は重なり合って、一つの事象を引き起こす。




「――ああ、いつ見ても見事なものだな、その魔術とやらは」




感嘆にも似たチートクライの声が響き渡る中。


街を覆う程の半円の結界ドームが二人を中心にして形成され、それは一瞬ぼんやりと光ったように見え――直ぐに大気に溶けたように見えなくなった。




「さ。これでテメェとも容赦なくやれるってわけだ」


「シャトゥルヌーメの事を甘いと言っていたがお前も大概、甘いと俺は思うがな?」


「勘違いするなよ? 俺は余計な邪魔が入らないようにしただけだ」


「それが甘いと言っている」


「――ほざけ」




足を踏み出す――その動作に“感応”して足元に魔法陣が浮き上がり――加速。


虚空から二本目の剣を抜き放ち、勢いのままにチートクライに斬りかかる。




加速されていたにも関わらず、チートクライはその中で溜息を一つ吐き身体を半身横にずらす。




「またソレか? その程度俺に意味がないと」


「ああ、知ってるとも」


「っ?」




振り下ろした件がチートクライの紙一重の空間を切り裂いていき――同時に結界が“感応”、半歩横にずれたチートクライの動きを妨げるように、突如として土壁がソコに出現した。




振り下ろされた剣は軌跡の空間を削り取り、次の瞬間にはその空間を補う様に急激な引力が発生する。




「――ぉ?」




刃を追う様にして引き寄せられていくチートクライの身体と、そのまま反す軌跡出振り上げた剣。


何かするように僅かに上がったチートクライの手は突如として出現した石針によって叩き落とされて。剣は実にあっけなくチートクライの身体を胴体から真っ二つに斬り分けた。




「――ふっ!」




それでも止まらずもう一歩の踏み込みと反す刃で斬りかかり――だがそれはチートクライの身体からあふれ出た黄金の輝きに触れるや否や、刀身が粉々に砕け散った。


同時に、浸食されていく剣の柄を手放して、チートクライから大きく距離を取り、軽く息を吐きだした。




――仕切り直す。


最初の斬りかかりから今まで、一連の動作には数秒と掛かってはいない。




黄金の輝きに身を包んだまま、真っ二つに斬られたはずのチートクライは傷一つない平然とした姿のままそこに佇んでいて。




「やはりまだ遅いか。が、こればかりは慣れる他ないな」


「……随分と余裕扱いてるなぁ?」


「余裕? いいや、そんな事は無いとも。正直お前相手に余裕でいられるほど俺の手札は揃っていないのでな。今の一撃にしても一歩間違えれば俺はそのまま死んでいただろうさ」


「ハッ、そうは見えねえがな」


「余裕でないだけでお前を抑える手段は何通りとあるからな。間違わなければいい。それだけなら容易いことだ」


「そうかよ。なら俺はその手段とやらの全てを打ち砕いたうえで、テメェのプライドやら何やら、やろうとしている“実験”とやらも含めてすべてブチ壊してやるよッ!」


「安心すると良い。お前に留めようと思って止められる実験ものではない。時間と一緒だ。俺の実験は万事、滞りなく勝手に進む。今もまた同様にだ」


「今も、なぁ? なら今テメェが何やってんのか、御高説でもくれるってか?」


「今は――そうだな、取り敢えず時間が来るまでの暇つぶしと言ったところだ。光栄に思うと良い」


「ああ、思うさ、思ってやるよ。――その余裕がいつまでも続くと良いけど、なぁ!!」


「――想定外の事が生じるのもまた実験の過程の一つだ。その程度では俺の実験に狂いはない」


「ハンッ、ごちゃごちゃ言う前に……やっぱりテメェをぶちのめしてその口黙らせて、面倒くさい事は全部それからだッ!!」




「……ソレが出来ると良いがな?」



かなりスランプ気味かも?

レム一人に真面目にやらせるのは無理なんだけど……早く他の娘さんたちとか出さないと、話が全く展開しないとようやく気がつきました(汗)

さて、シャトゥに引き続いて次回は誰を出すべきか……?

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