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神様とミジンコ。

12


「……ちくしょう……、早くも万策尽きたか……。」

レミファーは草木の茂る地にふてくされるかのように寝そべった。

「…みなさん………、こうなれば最後の手段です、」

アクィナはそれぞれの目を見て言う。

「…最後の手段…ですって、そんなものあるの?フィリーちゃん。」

「………はい。」

その場に居るもの全員が、フィリーの言葉に耳を傾ける。


「…お兄ちゃんをこの庭園に連れて来ましょう…!」


すると、天使長は顔をしかめた。

「…それは出来ん、下界の人間をこの神聖なエデンの園に連れ込むなど御法度である!そもそも人間は死を通じない限りこの天使界にはやってくることも出来ないのだぞ。」

「お兄ちゃんはすでに一度死んでいます、十年前のあの時、この私の代わりに。」

「…、………それもそうだが、それとこれとはまた別だ。仮にここへ連れて来たとしてもあの少年に一体何が出来る?!」

「………それは、わかりません…、」

小さな天使が手のひらの内に輝く金色の鍵を強く握りしめた時、


「……!!……そういえば、……!」


天使長が高らかに立ち上がった。



[][][][][][][][][][][][][][][][][][][]



まったく、秋奈たちは一体いつになったら帰ってくるのだ。

天使一行がこの部屋から出て行ってからもうすぐ四時間は経つ。

「………もしかしてこのまま帰ってこなかったりするのかなー………、」

それは、……寂しいな。

ふっ、どうやら僕はれっきとしたシスコンのようだ。

「……、神様、………。あんたは今何を考えてんのかな……。」

あんたがもし本当にこの世界を創ったのなら、僕はとてもじゃ無いがあんたの事は嫌いだ。

……でも、妹にもう一度会わしてくれた事は感謝してる。

それだけは本当に、それだけに心から。

今も忘れない、


彼女の、本当に困った顔は…



『エブリバディ裕一!!』



「………!!!…シャルロットさん!?」

ぼくが座っていたソファの目の前に例の扉が突然真っ白な光の中から現れた。

「あんた以前に一度神様の表情を変えた事があるって本当!?」

シャルロットは光の扉から出て来ると同時に勢いよく掴みかかってきた。

「……ちょ!何するんすか!」

「胸が当たってるけど別に気にしないでよね!私の高貴なお胸様が貴方の口と鼻を塞いでしまっているけど気にしないでよね!!私は急いでいるの!もうパンツはいてくるのも忘れたっぽいけどそれくらい急いでいるの!!よりによってそんな時に極ミニスカートなのも気にしないでよね!スカートの丈ニセンチ切ったら裏側が見えるくらいなのも気にしなでよね!!!」

「…ぅうっ!うがががっ!」

「ちょ、ちょっと!私のノーブラお胸様にみ醜い顔面擦り付けたまま荒々しくすーはーすーはーしないでよね!!!」

「ッなら離れろよっ!!!!!」

「きゃー!きゃー!!きゃー!!!」

「うるせぇ!!!」

「………きゅーん……。」

こ、こいつにいったい何があったんだ………!!!


五分後………


「……なるほどね。でもなんであんたがそんな事に協力するんだ?報酬目当てか?」

「………わん、」

「……そうか、で、その報酬ってのは一体何なんだ?」

「それは言えないわ、」

「…………そうか、ならいい。」

「……で、裕一、頼めるかしら?」

「…………妹のためだ。」

「……そう、」

シャルロットは優しく微笑んだ。

「……なんだよ、」

「……えへへ、べつに?」

「可愛くねぇや、」

僕もつられて笑ってしまう。


そしてまたシャルロットは虚空に光の扉を生み出した。

「この扉は神様の祈りの祭壇へと繋がっているわ、」

「……つまりこの扉を潜れば神様の目の前って訳か。」

「そゆこと、…まぁ精々頑張ってちょうだい。」

「…ああ、」

すぐに目の前が真っ白な光に包まれてシャルロットの顔は見えなくなる。



「…………………………さて、」

前回は言い忘れてたのですが、11話の投稿が10話とかなり間がありました。

環境ががらっと変わり、凄く不安定な時期でしたので執筆が遅れてしまいました。

以後このようなことが無いように日々努力を重ねるつもりでございます。

夜露死苦ッ!



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