第8章:友情と決意
駅に着くとチエミがいた。
チエミ:よっ久しぶり☆どうしたん?
さち:ちょっとなぁ…
私とチエミはコンビニでジュースを買い、近くの公園で話すことにした。
さち:あと二時間半後にバイトやけど、
と、私は聖也くんとの今までの事をチエミに全て話した。
チエミ:えー!まじで?!最低やん!さちはまだ好きなん?
さち:んーまだ好きやと思う…じゃなかったら、悩んでないし…
チエミ:そうやろなぁ〜
でも止めといた方がいいんちがう?
絶対オンナに金があるからやって!
開業資金、1000万も出すって言うてんやろ?
そりゃあ男からしたら、かなりオイシイ話やん!
さちの為にオンナ(金)捨てて一緒になろうとは絶対言えへんよ!
さち:やでなぁ〜
私はやはり気が動転していたせいか、そこまで頭が回らなかったから、チエミの言葉は有り難かった。
チエミ:やっかいやなー…
さち:うん。どうせやったら真実言わずに、去って行ってくれればって思ったわ…
チエミ:確かに…でもまぁ、こうなってしもたから、後はサチがどうするかやなぁ…まだ正式に付き合ってなかって良かったやん!
そこから色々話し合い、とりあえず落ち着くまで聖也君と距離をあける事にした。
さち:じゃあバイト行ってくるわ。こんな気分で行きたくないけど( -_-)
チエミ:うん、頑張りや!無理しいなや!またなんかあったら連絡して!ほなまたね!
そしてチエミとバイバイし、バイト先へ向かった。
チエミにはすごく感謝した。
バイト先に着き、着替えながら、ため息がでる。
控え室に居た男の子が話かけてきた。
その男の子は、私よりも四つ歳上の全然話した事ない人で、直斗君。
背が高く顔は美形で、ランク アン シエルのボーカルの子に似てる。
個性的なオーラがでていて、まさに高嶺の花だ。
直斗:どうしたん?ため息ばっかりついて。幸せ逃げていくで〜
さち:うん、もう幸せないから大丈夫っ(笑)
直斗:良かったら俺今休憩やし、話聞くでっ
出勤まで少し時間があったので、大まかに話した。
話終わった頃、丁度時間が来て二人でタイムカードを押して、仕事の合間合間に話をした。
直斗君は真剣に話を聞いてくれ、
直斗:それは止めた方がいい!
俺も、さちちゃんの友達が言うように、金やと思うわ。
さちちゃんがそんな目にあってるのは、ハッキリ言って俺ムカつく。
男としてソイツは情けないわ!ええ歳して。
さち:やっぱりそうやでなぁ
そこから私の中で葛藤が始まった。
店を閉める時間になってバイトが終わり、 私は直斗君と控え室で話合った。
直斗:好きな気持ちはわかるけど、さちちゃんにとってプラスになってるか?
私は確かにプラスになっていないと思った。
直斗君はすごく前向きで、一緒に話していてすごく居心地が良かった。
結局2、3時間話してお礼を言い、二人で途中まで帰りバイバイした。
私はいつものように帰り道にあるコンビニへ。
お菓子やジュースを買っていると、声がした。
パッと振り向くと直斗君!
直斗:おう!
さち:あれ?家向こうじゃなかった?
直斗:うん、今から友達の家でサッカーゲーム大会やねん!笑
さち:そうなん?!元気やなー
と笑いながら話をし、私の分までオゴッてくれた。
コンビニを出てアドレスを交換し、再びバイバイした。
次の日。
3通のメールが届いていた。直斗君だった。
私を心配してメールしてきてくれたのだ。
読んでみると、すごく良いメールだった。
3通とも千文字近い。
私は返事メールをし、すごく気持ちが楽になった。
そして決心した。