「あなたのようなファッション癌患者が本物の癌患者を苦しめていると気づいてください」とメンションしたツイッタラーは、ツイ消しして逃亡したっぽい
ネットスラングが北海道新聞電子版で流れてきた。同時期の時事通信の配信から昨日今日と色々な媒体で流れていたから見た方もおられるだろう。
「グエー死んだンゴ」
がんで亡くなった方がXに予約投稿したツイートをきっかけに、がん研究機関への寄付が広がっている、という記事だ。リプの「成仏してクレメンス」も記事にあるので、数日中にはテレビのワイドショーで「消費」されるかもしれない。
北海道新聞は9月末より、医療欄の記者が希少がんになった体験談を誌面に連載している。それもあって最初に記事に触れたときは「(別の種類の)希少がん繋がりで被せてきたのかな」と思ったのだが、読むと胸に迫るものがあった。私の従妹が若くして亡くなって17年、希少ではないが発見された時には既に進行した肺がんで左右の肺をほぼ半分摘出したが脳に転移して……、という経過を思い出していた。
北海道新聞電子版と時事通信の配信では、違う部分があった。ツイ主は、がん闘病の様子を投稿しながらツイッタラーの質問に答えていたその中で、
「あなたのようなファッション癌患者が本物の癌患者を苦しめていると気づいてください」
「すみません。真の癌患者になれるよう努力します」
というやりとりがあった、とのことだ。ツイッタラーにとってはプロレス? アングルなのかな。これを目にした時、しばらく落ち着かなかった。
もっとも、時事通信の配信にはこのやりとりはない。X上にも残っていない、たぶん。ツイ消ししたか垢消ししたか、当該ツイッタラーは逃亡している。
今日24日、北海道新聞本誌(紙版)の誌面に、時事通信バージョンの「香典がわりの寄付が増えている」という記事が載った。古のコンピュータソフトウェアには作者に使用料を支払う代わりに団体などに寄付を求めるドネーションウェアの形式を取るものがあって、68K Mac時代のSCSI Probeは小児病院への寄付を求めていたように記憶している(Paypal経由で寄付する仕組みだったはず)。アメリカのVtuberで自分の罹患している難病への研究費用を集めた方がいたっけ(事務所が使い込んだ挙句に破綻したけど、それとは別に集めていた)。香典なのか投げ銭での推し活なのかは別として、一つのムーブメントを起こしたことだけは確かだろう。
RIP




