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秀頼忍を配下にする

伏見城の居室にて俺は自分自身の幼さと直属の家臣がいないことに頭を悩ますが、あることに気がつく。


俺の叔父は平家である第六天魔王織田信長なのは周知の事実であるが、祖父はあの北近江の浅井長政である。


ニヤリと笑みを浮かべた俺は天井裏に向かって大声で叫ぶ。


「おい風魔衆よ、天井裏に潜んでいることはわかっておる。一族郎党の全てを次期天下人たるこの豊臣捨丸が召し抱えるゆえに今すぐ姿を現すが良い」


「…………色々聞きたいことはあるがその言葉をどう信じよと」


「お主ら風魔衆は元は京極家に仕えた鉢屋衆と同族であろう。その後鉢屋衆は浅井家にも仕えた。俺は浅井長政の孫である。だからこそ忍に関して理解があると自負している」


「なぜ我らが天井裏にいると?」


「はっ風魔衆だけではなく伊賀衆や甲賀衆など大大名の天井裏裏など忍びだらけであろう。しかもとびきり腕のたつ者達のみだ」


「よくご存じで。しかし豊臣家にはすでに配下の忍がいるはず」


「それは父上の配下であって俺の直臣ではない。俺は自分だけの手足になる者達が欲しいのだ」


「なるほど事情は理解致した。しかし本当に良いので?風魔衆の一族郎党ともなればかなりの規模と人数でござるぞ城持ちといえど小田原のような規模でもない限り難しいかと」


「我を誰とこころえる。俺の居城は天下一の大阪城であるぞ。既に父太閤豊臣秀吉より言質をもらっておる。この日の本において大阪城以上の城があろうものか」


「ムムムムム、これは失礼致した。そうでござるかあの難攻不落にて日の本の経済の中心である大阪城をすでに譲られていたとは…」


「である!わかったであろう。さっさと風魔の小太郎をここにつれてまいれ」


「!何故秘匿とされるその名を」


「我に神仏の加護あり。熱田大神は全てをおみとおしだ」


「なるほど、それで童とは思えぬその言動でござるか」


「わかったなら直ぐに風魔の小太郎に伝えるがよい」


「その必要はござらん。拙者こそが風魔小太郎にござる」


天井裏より2メートルはあろうかと思われる金の髪に青い眼の大男が姿を現す。


「で、あるか。これより我に配下として仕えよ。一族郎党全てこの俺が責任を持って面倒をみると誓う」


「驚かないないので?」


「なにがだ?」


「このような姿なので」


「みくびるでない。この豊臣捨丸は神の加護を受けし者である。人を見た目だけで判断するなど愚かしいことをするわけがなかろう」


風魔小太郎はその言葉を聞くとスッと涙を流してその場ひざまづいた。


「我主君よ、風魔衆一族郎党捨丸様に終生忠誠を誓わせていただきますぞ」


「であるか。金子を用意する。京と大阪、堺、尾張、江戸に拠点を構えよ。余裕ができ次第その規模を全国に広げてもらうがまずは1番の敵は徳川家康と心得よ」


「ハハッ、おまかせあれ」


こうして俺は逆襲に向けての第一歩を踏み出すことに成功したのであった。

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