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令和から過去へ
豊田秀一は某大学院の世界的な歴史学者であり武道、茶道など道がつくものの達人であったが、何を極めてもいつも何か満たされずに虚無を感じていた。名古屋在住のアラフォーであり熱田神宮への参拝は欠かしたことがない。とあることから発掘調査が進められている大阪城の豊臣秀吉時代の旧以降についての調査協力を頼まれて大阪城の秘密の抜け道に足を踏み入れた時に俺は光に包まれた。薄れゆく意識のなかで見たものは熱田神宮の御神体である草薙の剣とその背後に存在を感じる熱田大神であった。
熱田大神は確かに言った。我が子孫よ魂に刻まれし過去の記憶を思い出すのだ。そして今度こそ悲願を達成して他国に侵略されない強い国を作るのだと。
豊臣秀頼の父は関白豊臣秀吉で出自は不明だが、母はあの第六天魔王織田信長の姪であり、織田家は平家の血筋である。
そして平家の始祖は帝にあたる為に天照大神(熱田大神)の子孫と言うことになるのだ。
そして俺は意識を喪失した。