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EDEN  狂気と裏切りの楽園  作者: スルメ串 クロベ〜
18/126

18.予想していたこと

主通路に戻ってきた。天井を見る…うん今日もいい天気!

…………?あれってもしかして映像?なんか切れ目みたいなのが見える。

そっか、だからエレベーターに屋上がなかったのね…。もしかしてここって地下なのかな…

うーんまだなんとも言えない。まああとでゆっくり考えよ。

あたしはもうひとつの広間の方に向かって歩き出す。


今の所順調。まあ探索は順調だけど、仲間集めの方はさっぱり。

結ぶ人とはなんだったのか…だってみんな顔が怖いんだもん。

すれ違った人はみんなこっちをすごい睨んでくるし、話しかけようとすれば逃げられる。

これじゃあ仲間なんて作れない。

静華の時はある意味運が良かったのかも。襲われてるとこを助けたから話ができたのかな。

そういえばいまだに石塚くんから連絡来ないんだけど、何やってるんだろう。

…こっちからもう一回電話してみようかな。ここだと目立つしどこか適当な店に入って隠れながらかけよう。


適当なお店(服屋)にはいってレジの向こう側に隠れる。

…うん出口から見えない。さてそれじゃあ通話をポチッと。

………………でない。ん〜?メールも送っておこ。


【こんにちわ。昨日いろいろあったけど、もし2人が良ければ一緒に行動したいから連絡ください。】


うんこれでいっか。送信と。…ふう、荷物が結構重い。いろいろ入ってるからなぁ…

ちょっと疲れてきたし早めにセーフルームに入った方がいいかもしれない。

時間は…PM2:11。おもちゃ屋で結構時間経っちゃったな。意外と面白かったから仕方ないよね。

…うん、返事がこない。やっぱり嫌われたかな。しょうがないか…

まあまた会うことがあったら怖がらせないようにだけ気をつけよ。さてマップ埋め再開。




主通路に戻ってきて再び歩き出す。


「おい!お前!」

「ん?」


後ろから声をかけられて、振り返ってみると高圧的な男子が1人。


「何?何かあたしに用?」

「ああそうだよ!お前の持ってるその鞄、それをよこせ!」

「は?いやよこせって、もうちょっと言い方あるでしょ?」

「うるせえ!いいからよこせ!死にたくねえだろ!」


そう言って拳銃を構えてくる。

…まじか〜、いずれやるやつがいるだろうとは思ってたけど…はぁ最悪…


「…それ撃ち方知ってるの?」

「ああ?!お前には関係ねぇだろ!いいから黙ってよこせ!」

「はぁ…わかったわかった。あげるから今下ろすからちょっと待って。」

「早くしろ!」


少し痛い目を見てもらうかな…

あたしはゆっくりと鞄を下ろす。…多分上手くいくと思う。


「はい、これ。」

「こっちに投げろ!」

「これ重いから投げられないよ取りに来て。」

「…ッチ!お前!そこ動くなよ!」


そう言って近づいてくる。かかったな…マヌケめ!

彼が鞄に手を伸ばして、あたしから視線を外す…今だ!

拳銃を持っている彼の手目掛けて鉈を振り下ろす。あっもちろん峰の方ね?


「っふ!」

「っ!いって!てめえ何しやっ!」


その後拳銃を突きつけてやる。正当防衛ってことで。

相当痛かったのか拳銃を落としたから、蹴って遠くに転がしておく。


「さて、それ置いてくれる?」

「う、うるせえ!これはもう俺のもんだ!誰がわたっ!」


彼の近くに鉈を叩きつける。

これで少し落ち着いてくれるかな?…いやイライラしてないよ?いきなり拳銃向けられてムカついてないよ?


「聞こえなかった?置いてって言ったの?」

「お、お前!あぶねえだろ、くそわかったよ置けばいいんだろ!」


そう言って無造作に投げ捨てる。こいつ…もうちょっと殴っておくべきだったかな。

はぁ…まあでも、


「ほら、これあげるから。もう突っかかってこないでよね。」


そう言ってあたしは携帯食料を投げ渡す。こいつが投げたせいかちょっと潰れてるけど。


「は?えっお前、なんで!」

「なんでって、あたしがそうしたかったからだけど。いやまあ拳銃向けられた時はムカついたけどさ…」


ムカついたけど…状況が状況だしまあ仕方ないかな。


「それでも困ってるんでしょ?だからあげたの。けど次はないからね。」

「…………。待てよ。」

「はあ…まだに何かあるの?正直あんたは助けたくないんだけど。」

「うっ…その…さっきは悪かった…。それとこれ助かった…。」

「そうやって素直に言えるなら最初からそうしてよ、それじゃ。」


流石にないと思うけど、後ろから撃たれたら嫌だし走って移動する。

もうちょっと冷静に話そうとかって思う人はいないのかなぁ…






あぁ…つらい。走ったせいかカバンの重さで肩が痛い。

時間も迫ってるし今日はここまでにしてセーフルームに入ろうかな。

んーけどこっちの方で見つけたセーフルームは全部使えないし、一旦戻って…


「神代。」

「うひゃ!え、って石塚くん?びっくりさせないでよ。」


さっきまでいなかったけど、どこから…。ああそこのお店からね。

というか普通に声かけられたけど、なんだろう。会っても無視されると思ってた。


「ああそうだ…電話、出れなくてすまなかった。メールの方も。少し手が離せなくてな。」

「ああ、気にしないで。また会えて嬉しいよ。」

「ああそうだな。」


…ん?なんかちょっと、変…

表情が死んでるし、目もこっちを見てるようで見てない気がする。石塚君ってこんな人だっけ?


「そうだ神代。少し手を貸して欲しい。」

「ええ?いいけど、それより石塚君大丈夫?疲れてない?」

「いや疲れてない、僕は大丈夫だ。…大丈夫だ…大丈夫、大丈夫…」


しばらくぶつぶつと大丈夫といい続ける。やっぱり変だ。何かあった?

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