閑話 いらないこ
短めです。
男の子の話です。
僕の名前はハク
白いからハク
生まれつき体が弱いって
仲間のみんなが言ってた
弱いから死ぬんだって
死ぬやつはいらないんだって
だから、白いんだって
いらないんだって
みんなの中で1番小さい
ママが言ってた
ハクはこれから強くなるんだって
ハクはこれから大きくなるんだって
仲間は飛んでるの
餌を取るんだって
食事は飛んで取るんだって
取れないやつはいらないんだって
僕はまだ飛べない
みんなと形が違うの
おとなの形でうまれてきたんだって
だから上手く飛べない
飛べないやつはいらないんだって
みんなと違うの
でもお母さんと一緒にいる
お母さんと一緒の形なの
だからいい
でも暗くなったとき
お母さんが見えなくなって
声が聞こえたの
大丈夫よって
お母さんは行かなきゃいけない
だから待っててって
だから待ってる
ずっと
ここは熱い
そして寒い
熱いときはいたい
体が弱いから
寒いときは熱い
体が弱いから
弱いからいらないのかな
だけど大丈夫
お母さん待ってるから
まだ、お母さんは来ない
いらないから、かな
でも、大丈夫、だって言ってた
時々、ここに僕と同じ人を見かけることがある
大人の、形の人
お母さんの、形の
だけど、僕より大きい
いつものは、僕と違う形
小さい仲間は、飛んでるの
大きいのは、飛ばない
おとなの形は、いない
お母さんは、まだ来ないんだ
僕と、同じ形の
おとなの、形の
黒いけど
おんなじ、大きさ
仲間、がいた
仲間かな
「パパ、こっち、ちいさいおとこのこいる」
「おいで」
お母さんの声
お母さんが僕を呼ぶ声
いっていいのかな
僕、いらないのに
お母さん、待っててって言った
「君は、どこからきたのかな?お父さん、お母さんとかは?」
お母さん
待っててって言った
お母さん、待っててって言った
「グァァァァァァァッ!!」
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