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【なろうラジオ大賞4】

天才はえんぴつ1本だけで十分だろ……ほらチェックメイト、缶コーヒーをおごれよ同士

作者: 桜橋あかね

『天才』


秀でている才能って意味合い。

なんだけど、なんだけどさ。

こー言うのって、バカやってる集まりじゃん。


でね、そんな奴らの『企画』にまんまと嵌まった話。


▫▫▫


「第一回!テストをえんぴつ1本でやってみよう企画!」

同級生の達弥が言う。


「なんじゃ、それ」

自分が聞く。


「前に言ってたじゃん、『えんぴつ一本でテストを受けてみよう』って」

もう一人の同級生、三樹(みつぎ)が返す。


「それ、隣組の輩が話してたやつじゃろ。何でワイらがやらんといかんね」


「皆に知れ渡ってさ、うちらもその企画に乗っかったんじゃ」

達弥が言う。


「ワイはパス、アホらし」

その場を離れようとした瞬間――


「逃げるんか」

隣組の媽木(もぎ)が自分の前に立ちはだかる。


「なんや、媽木。ワイになんか用か」


「あんた、テストの点数……ええ方じゃろ」


「それがどないしたっちゅうねん」


媽木は自分に近づく。


「賭けに買ったら、缶コーヒーをおごるからよ」


「……あ?」


「だーかーら、缶コーヒー、おごるから!やって欲しいんだ!」


「……しゃあないな。その勝負、受けよう。その代わりちゃーんと、缶コーヒーおごってな!」


変な『企画』に嵌められた。

……なんや、えんぴつ1本だけでテストをやろうだなんて。


まー、ええわ。実質似たような事やってるし。

普段通りにやって、早く面倒なの終わらせたいなぁ……


▫▫▫


後日、テストの結果が張り出された。

ちなみに、男子生徒は全員その『企画』に試したらしい。

それに、皆が皆……謎の賭けもやったらしいが。


本当、アホばっかりやわ。

先生に見つかったらアウト寄りのアウトやで。


でな、結果。


自分が学年一位だった。

……ホンマもんの『えんぴつ1本だけで』、成し遂げた。


「……ガ、ガチモンの天才やな」

媽木が自分に言う。


「これで証明したろ、チェックメイトや。ほな、缶コーヒーをおごらせていただくで!」


こうして謎の企画は終わったのであった。


めでたし、めでたし……?

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