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9 エルフ系少女とコハク

2階に上がった三人は向かい合うように椅子に座っていた。

「改めて自己紹介するわね。 私はコハク。 ただのしがない生産屋よ。 よろしくね」


「はい。 お願いします」


「さて……ルナちゃんがああ言って連れてきたってことはだいぶ面白いステータスってことなんだろうけどどうなの?」

シロは前にルナからステータスは隠した方がいいと聞いたが、ルナはこの人に装備を作ってもらったということを思い出し、ステータスを明かすことにした。


「INT極振りでプレイしてます。 今はINT値88になってますね」

正直に明かしたのだが、コハクはそれを聞いて笑っており、ルナに関しては目を見開いてこちらを見ていた。


「ふふ、ピーキーなのを連れてきてと言ったけどここまでピーキーとは思わなかったわ」


「いつの間にそんな値に……」


「普通に遊んでただけなんだけど……」


「「それは普通じゃない(わ)」」

おっとまさかの二人ハモリ。

シロからすれば魔法を撃ちたいという信念のもと普通に遊んでただけなのだが。


「あー! もしかしてスタンピードの爆発騒ぎってもしかしてシロ!?」

ルナは思い出したかのようにシロに聞いてきた。

北門での出来事ならシロのことだろう


「多分それボクだね。 すっごく気持ちよかった!」


「まあ飽きてやめることはなさそうだからいいんだけど……」

ルナは天を仰いでいた。



3人が落ち着いたころ、シロは装備の相談を再開することにした。

「それで装備は作れそうですか?」


「ええ、ちょうどいいのがあるわ。 ほらこれ」

そういい、コハクはアイテム欄から黄色っぽいビー玉のような石を取り出した。


【偏化石】

装備や武器を作るときに使えるアイテム。

使うと装備条件が設定した一つのステータスに一本化される。


シロの装備を作るのならば必須ともいえるようなアイテムだった。

「これを使った装備を作りたかったんだけど塩漬けになることが目に見えてたから使いたくなかったのよね。 どうする? 私に頼んでみる?」


「はい! お願いし…… あ、そういえばお金……」

今の所持金は18000とちょっと。

こういう特殊なものを使うのだからお金は確実に足りないだろう。


「まああんな面白いステでも初心者だものね。 こっちもこのアイテムを使いたいっていうのもあるから少しは値引くわ。 あともう一つ条件をのんでくれるならそうね10万を3万5千ゴールドで受けるわ。 どうする?」


「その条件というのは……」

半値以上も値引くのだからさぞとんでもないものが条件が飛んでくるのだろう思い身構えていた。


「ふふ、大丈夫よ。 そんなに難しいことじゃないわ。 ただ装備の見た目は私に一任してほしいなーってだけなんだけど……どう?」


「え! それならお願いします!」

いったいどんなのが飛んでくるかと思っていたがその程度なら別にいいと思い快くお願いすることにした。

というかシロに見た目を任せても変なものが出来上がることが目に見えているのでちょうどよかった。


「契約成立ね。 じゃあ早速取り掛かりたいから二人とも戦闘の準備してて!」

そういったコハクは鍵を取り出し自分のマイルームに移動していった。

シロも話が一区切りついたのでルナと話そうとルナの方を見たがなぜか悪い顔をしていた。


「どうしたのルナ。 そんな顔して」


「いや何でもない」

何か隠している風だったが気にしてもつかれるだけなのでシロは早速戦闘の準備をしようとしたが二人は特にすることがなかったので、ルナがくれたお茶を飲みながらゆっくりとコハクを待っていた。



しばらくするとコハクがスチームパンク風の装備を着けて戻ってきた。

「そういえばルナは手伝ってくれるの?」


「ええ、まあ友達ですし。 どこに行くんです?」


「リトラの洞窟って知ってる?」


「あのドラゴンの出るダンジョンでしたっけ? 行ったことないんですけど大丈夫です? シロとか一撃でももらったら死に戻り確実ですけど」


「大丈夫よ。 ちょうどいいのを連れて行くから」

どうやら秘策があるらしい。


「それなら大丈夫だと思いますが……」


「それじゃあ決まりね。 東門で待ち合わせましょ」


「わかりました」

ルナが返事をするとコハクはすぐに店から出て行ってしまった。



コハクと別れた二人はNPCのやっている店により、HPポーションとMPポーションを買ってから東門に行くことにした。


【HPポーション】

HPを50回復させる薬


【MPポーション】

MPを50回復させる薬


HPについてはシロの紙耐久を考えると即死することが多いとルナから聞いたので3本、MPについてはシロの生命線なので多めに6本買うことにした。


「シロ買い物終わったー?」


「うん。 万全。 あんまり待たせても悪いしそろそろ行こ?」


「だね」

二人はそそくさと東門に移動していった。

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