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8 エルフ系少女と情報屋

神殿から戻った葵は咲希に防具をどうするかメッセージをを送っていた。

『どっかに良い装備買えるところない?』


そう連絡するとすぐに返事が来た。

『分かった。 紹介するからギルドまで来て。 案内する』


『分かった』


葵は早速ギルドまで移動することにした。



「あ、ルナだ」

葵がギルド前につくとルナと犬耳を持った男の子と会話しているところが目に入った。

葵は会話が終わるまで近くの椅子に座って待つことにした。



しばらく待っていると咲希がこっちに向かってきた。

話が終わったらしい。


「いやーごめんね! 意外と長引いちゃって」


「それはいいけどあの犬耳の人だれ?」


「あの人は情報屋。 たしか【ユグドラシル】っていうギルドの情報部門って本人は言ってたかな」


「へぇ……なんの話してたの?」


「フィールドの情報を少しね。 シロも話してくれば? 待ってるから」


「えー、早く装備を整えたいから出発したいんだけども」


「そういえば魔法についても情報があったような……」


「ちょっと待っててね!」

葵の扱い方は完璧に熟知していた咲希だった。



咲希の魔法についての情報というものにまんまと乗せられた葵は早速情報屋に話しかけていた。


「すいませーん」


「はいはーい。 情報屋ですよー。 ご用件は何でしょうか」

見た目通り子供っぽい声をした男の子だった。


「魔法についてちょっと」


「魔法ですかー。 今出せるものとなるとこの1つしかないですがいいですか?」

そういい一つの巻物を取り出してきた。


【蝋封された巻物】

何かの文章を書きこみ、蝋封を施した巻物。

所得者以外は開けることができない。

[タイトル]

特殊魔法形態 核撃 の解放について。


「核撃……これってどういうものなんですか?」


「すっごい威力の魔法が打てるようになるっていう形態らしいですよ。 僕が話せるのはここまでですね。 どうします?」


すっごい威力の魔法ということで葵は情報を買おうと思ったのだがそうは問屋が卸さなかった。

「出たばっかりの情報ってことで2万ゴールドですが大丈夫ですか? お客さん見たところ始めたばかりのプレイヤーっぽいですけど」


確かに装備を整えていない葵はほかの人が見ればはじめたばかりの初心者に見えるだろう。

まあ今日始めたばかりで初心者なことには変わりはないのだが。


「2万……若干足りない……お金貯めたらまた来ますね」

葵が肩を落として帰ろうとすると情報屋は引き留めてきた。


「そうですか…… あ、そうだ。 じゃあ僕のほしい情報を持っていたらそれと交換ってのはどうでしょう」


「初心者のボクが望むようなものを持ってるとは思えないけど……?」


「案外初心者の方が面白いの持ってたりするんですよ。 現に核撃も初心者が見つけたものですし。  それじゃあ質問しますがスタンピードの北門で起こったこと知ってます?」

スタンピードの北門というと葵が最初に行って、思うがままに魔法を撃っていた場所だ。


「北門……ボクが行ってた所だね。 うん、話せそう。 どんな情報?」

いったいどんなものが欲しいと言ってくるのかと葵は身構えていたが、どうやら違うらしい。


「あ、もう充分です。 はいこれ」

すぐに巻物をもらってしまった。

いいのだろうか?


「え、あ、はいありがとうございます?」


「それじゃあこれからもご贔屓におねがいしまーす」


「あ、はーい」

何かよくわからないことになってしまったが、葵は切り替えて咲希のところに戻ることにした。



「あ、お帰りシロ。 どうだった?」


「なんかよくわからないことになっちゃったけど。情報は、ほら」

葵は早速情報屋からもらった巻物を咲希に見せていた。


「核撃魔法……なんともまあシロ好みの魔法なこって」


「それで話はそれちゃったけど装備について相談したいんだけどさ」


「ああ、そういえばそうだったね。 ついてきて」

葵は歩き出した咲希について行った。

もちろんところどころ走らないと咲希に置いて行かれてしまうのは言うまでもない。



二人はレンガ造りで二階建ての建物にたどり着いた。

ここが目的地らしい。


「ここ?」


「そう。 私の装備もここで作ってもらったんだ」


「ずっとマントに隠れて見れてないけどね」

刀を振っているときもなぜか見えなかった。

マントにそういう装備を隠すスキルがあるのだろう。

多分。


「ま、まだ見せる気にはならないかなぁ……さ、入ろ入ろ!」


「あ、うん」

まるでごまかすように話を進めてきた。

そんなに見せたくないのだろうか?



「コハクさーんいますかー」


「失礼します……」

店の中にはたくさんの武器や防具がおかれており、カウンターの奥には大きな金床がおいてあった。

そして、店の隅っこには白っぽい全身鎧を着た人が武器を見ていた。


「はいはーいちょっと待っててねー」

しばらくすると大人っぽい女の人が階段から降りてきた。


「あら、ルナちゃんじゃない。 どうしたの? 装備のメンテはスタンピードが終わった後にやったはずだけど。 別件?」


「はい、コハクさん言ってたじゃないですか。 ステータスが偏ったのはいないかって」


「そういえばそんなことも行ったわね。 見つかったの?」


「ええ。 ちょうどいいのが私の友達にいたので」

そういうと葵はひょこっと咲希の後ろから顔を出した。


「ボクはシロって言います。 よろしくお願いします」


「あら、ボクっ娘……ふふ。 ステ抜きになかなか面白いのを連れてきたじゃないルナ」


「なんか装備が欲しがってたので連れてきました」


「そう…… 立ち話も何だしちょっと上で話しましょうか」

そういい、3人は上に行くことになった。

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