今日から始まる新たな授業
今日は週の半ばの水の日。
学園の一年生は朝からなんとなくソワソワと落ち着きが無い。
理由は簡単。今日から魔法の授業が始まるから。
魔法祭後でみんなこの日を待ち望んでいたらしい。
「てゆーか姉さんは…もうアレから3日だよ?そろそろ機嫌直そうよ」
朝、いつもの様に教室へ2人並んで向かっていれば、シルクが不思議なことを言い出した。
「あらシルクご冗談を。わたくしは至っていつも通りですわ?」
「姉さん機嫌悪いと僕にまで御令嬢らしくなるのわかりやすいね…」
なんか最近誰かにも似たようなこと言われた気がするわ?
「まぁね、楽しみにしてたみんなとの食事会途中で寝ちゃった上に、折角友達になったと思ったミラさんが、その事で逆に逃げ回って普通に話も出来なくなってるからね。姉さんが拗ね回ってるのも仕方ないのかもだけどさ」
「失礼ね!拗ね回ってなんてないもの!」
「まぁまぁ姉さん…今日の授業内容、考えてみて?」
「今日の?」
「そう。だからもう鬼ごっこは終わりだよ?」
そうやってちょっといたずらっ子な笑顔をみせられた。
*****
「オーホホホホホッ!!ミラさんお久しぶりでございますわ!わたくしから逃げ回る日々は楽しかったですか?」
2人きりの教室に入るなりそう高笑いをすれば、ミラさんが悔しそうな、苦々しそうな、なんとも言えない顔で「くっ…これまでね…」と呟いた。
ここは魔法使用する為の部屋で、例えるなら体育館くらい広さ。魔法の属性によって分けられてるのだけれど、学園に召喚士は2人しか居ないので、当然教室にはミラさんとわたしだけ。
曖昧だったわたしの属性も、魔法祭で召喚魔法という事で纏まったらしい。よしそーゆーことにしておこう。
「うん。とりあえずまずごめんなさい。ノリと勢いでやってみたけどこれは良くないわ。このキャラだけはやっちゃダメなの忘れてたわ。…えーっとミラさん?お元気でした?」
「お元気よっ!なんでそう毎度普通に話しかけるのよ!」
「それは!わたくしがミラさんのお・友・達!だからですわ!!」
肩の髪を後ろに流しながらドヤ顔で伝えれば、ポカーンとした顔を返される。
…なんか違ったらしいわ。
「…あら?その…ごめんなさい…前回お友達になれたと思ったのに、逃げられて悲しかったのですが…もしかして、わたくしの一人相撲でした?」
「スモウってなんなのか知らないけど…ホントにあたしと…友達のつもりだったの?」
ガーーーーーーン
そんな頭の殴られた音がした。
ちょちょぎれそうな涙を堪えて2、3歩下がる。
「ごめん…なさい。わたくし… 『宜しくな!はい宜しく!』そんで握手したら両者合意や!!って前にロットさんが前にやってたのを鵜呑みにして…そうよね…同じ様にしても、ロットさんみたいに社交的な人ならまだしも、わたくしとなんて友達になってないわよね…。ごめんなさい。女の子のお友達が出来たなんて浮かれて…勝手に勘違いしてましたわ…」
悲しくて、顔を見られない様に下を向くけど、普通に下から見上げられた。下から見上げられるのちょうかわいいのですけどっっ!!
でもしまった!最近背の高い子ばかりでこんな可愛らしい子の場合なら横か、上向かなきゃいけないのね。
「いや、あの誰とでも平気で話せる会計の言った事は知らないけど…ホントにユリエル様とあたし…、お…お友達なの?」
「…ごめんなさい」
「あっ謝らないでちょうらひっ!!そ、そうね!ホントに友達になりたいなら、なってあげりゅわよ!!」
「…………」
「なんで無言!?嘘だったら嘘だって言って頂戴!!」
「あっ!ごめんなさい」
「…揶揄ったの?」
「いえ、喜びの余り空から天使が舞い降りてわたくしの周りで踊り出してたの」
「大袈裟にもほどがあるりゃ!!!」
ミラさん最後めっちゃ噛んだ。完全に舌噛んだ。口を押さえて涙目だし。
その時教室の扉が開く音に2人でそちらを見ると、少しの教材を手に持ち「おはようございます」そう妖しげな雰囲気で微笑む、ベレト・カルージュ先生が立っていた。
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明日は大人気のベレト・カルージュ先生が沢山出ます!!
(※推し報告はゼロです)





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