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【書籍発売中】悪役令嬢なんてもうちょい若い子に任せたい  作者: そらいろさとり
高等部 一年生編

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仲間になって下さい。強制らしいけど。



「ユリエルくん…召喚士だったのかい?」


珍しく目を丸くしているレイさんに問われれば、曖昧な微笑みで誤魔化す。

横では「おわっ!デカい召喚獣やな!!」とロットさんが慄いているので、「触れますよ」と言えば、恐る恐る撫でている。


「姫さんが召喚士なんて知らんかったわ。しかもめっちゃカッコええな!!」


「ありがとうございます!!クロモリって名前でとても賢い子なんです!!とはいえまだまだ二日目で…」


そこまで言った時、部屋の扉が開いたので恐る恐る振り向くと、色々察したのか頭を抑えたシルクと、驚いた顔をしたロイさんが居た。


「あら?ロイさんが生徒会に来られるのは久しぶりではございません?今日は一休みですか?」


微笑み近付けば後ろから「姫さん!姫さん!?なんや?!!やめさせたって!?」必死なその声に振り向けば、クロモリがロットさんを押し倒しベロンベロン舐めている。


「あぁ!ダメよクロモリ!!褒められて嬉しいのは分かるけど、ロットさんも舐めたらだめよ!!」

慌ててクロモリを抱き付いて止めれば、しゅんとして座る。可愛い。


「ご、ごめんなさいロットさん?この子わたくしが信頼してる相手に愛情表現で毛繕いのつもりなのか舐めてしまうそうなのです。それでなくともロットさんを信用してるのに、クロモリが褒められて嬉しいのが伝わったのかしら…?本当失礼致しました」


そう言ってハンカチを渡しながらロットさんを見れば、少し赤みを帯びた顔が一気に青くなって、


「いや、そう聞けば有り難い話なんやけどな…いやもうそんなことより召喚獣より怖いのが後ろに召喚されとるから、姫さんそっちのフォローを頼むわ…」


ハンカチは受け取って貰えたので、改めて振り向けば、ロイさんとシルクが効果音があるなら『ずもももももも…』とかなんか怪しげな効果音と共に真後ろに立っていた。


「姉さん?なんでクロモリ出てるの?」


「えっと、色々事情がありまして。でも原因はわたくしが無知なことを言ったからで、それで2人はわたくしを庇って下さいまして…とりあえず…部屋のプリント片付けても宜しいかしら?」


決して誤魔化そうとしてるわけではない。

部屋に舞いまくった資料を纏め直さなければならないのよ。だから決して誤魔化そうとしてるわけではない。


そういえばクロモリが現れる時は静かに現れるのに、キャロットちゃんが出る時は風が舞って…あれ、もしかしてお花畑とかで出たなら、花びらも舞ってとんでもなく可愛らしいのじゃないかしら!?


「それで?その黒いのがユーリの召喚獣なのか?」


「そうですわ。お花は舞いませんがわたくしの可愛いクロモリですわ」


「花…?まぁいい。それで、そのクロモリは何をしている?」


「えっと…ロットさんに懐いてますわね」


「ほう…?」


ロットさんは伏せたクロモリをヨシヨシしてる。クロモリも目を閉じて気持ち良さそう。怖がらず構ってもらえて嬉しいわ。

その様子を見ながらなんだか不機嫌なロイさん。

よく見れば顔色もあまり良く無い。


「お疲れのようですね?疲労が溜まってらっしゃるのかしら?プリントだけ拾って部屋を綺麗にしたらお茶をお入れ致しますわ」


とりあえず散らばったプリントをみんなで拾い、ある程度片付いたところで、みんなにお茶を入れに生徒会室と繋がった小部屋でお茶を入れ運ぶ。


「皆さまどうぞ、お疲れ様です」そう言って運べば、口々に御礼を言ってもらえて、それだけで顔が綻んでしまう。

わたしも空いている席…ロイさんの隣に座って飲もうとしたら、つまらなそうにクロモリが膝に顔を乗せてきた。


「あら?クロモリも飲みたかった?」


頭を撫でれば、肯定するように目を開いたので、一応シルクを見てお伺いを立ててみる。

わたしの常識が非常識なのは、もうここのところでいい加減自覚してきたしね。


「もうここの人達は信用していいと思うし…、ロイさんには説明してここ来て頂いてるし、いいんじゃないかな?…レイさんロットさん、申し訳ないですが他言無用で、どうかこの先も姉のフォローをお願いいたしたいのですが、よろしいですか?」


そう聞けば「なんや今更」「ユリエルくんの秘密かい?ふふ…勿論だよ。私は公爵家と王家を敵に回す気は無いからね」なんて快諾してくれた。



シルクも頷いてくれたので、「クロモリ。良くてよ?」と声を掛けたら黒豹から人型に…執事服を来た青年に変わった。

全裸じゃ無くて良かったわ。



「ところでロイさん?もう来週には魔法祭ですが、お身体に支障はございませんか?」


ロイさんが無理するのは昔からだし、王族のプレッシャーもあって頑張り過ぎていないのかずっと気になっていたが、わざわざ会いに行ってまで口を出すのは違う気がしたので黙っていたが、やはり顔を見ると気になってしまう。


返事がないなぁと、顔を見ればロイさんの目がわたしの足元に座るクロモリに釘付けだった。


「いやいやいやいや!姫さん!オレらの衝撃置いてきぼりでそんな日常会話されてもついてけんわ!!」


衝撃のあまり吹き出したらしい紅茶を拭きながらのツッコミ。流石ロットさん!





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仁藤先生の美麗な表紙が目印の、2025年8月発売
『悪役令嬢なんてもうちょい若い子に任せたい』

仁藤先生の素敵な挿絵が入ってます!
どうかご自宅にお迎えいただけると嬉しいです!
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