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53話 闇魔の森

久しぶりに運動したので全身が筋肉痛でやばいです

53話 闇魔の森


次の日の早朝、予定通りに闇魔の森へ向けて出発した。


「ここから先はSSランク指定の危険地帯となっております。許可証はお持ちでしょうか?」

「あぁ、これでいいか?」

「確認させていただきます‥‥‥はい、通っていただいて結構です。くれぐれもお気をつけください」

「ありがとう」


闇魔の森に足を踏み入れるとすぐに、強い魔物の気配が多数感じられた。

どれもがBランク以上の強敵のものばかりで、この森が一筋縄ではいかないと思い知らさせられる。


「この先でオーガの上位種とサイクロプスが戦っている。念のため避けるぞ」


しばらくすると、偵察として先行していたエイルさんが戻って来た。

サイクロプスはA-ランクの強敵だ。

倒すことはできるが、時間もかかる上に消耗もする。おまけに他の魔物を誘き寄せてしまう可能性すらある。

エイルさんのおかげで危険を事前に察知して避けられるようになったことはとても大きなアドバンテージだ。



しばらくして、再びエイルさんが戻ってくる。


「この先にはどこにでも魔物がいる。避けて通るにも時間がかかりすぎるし、かたまって真っ直ぐ突き進むぞ」

「エイルがそう判断したのならいいんじゃないか?」


騎士団の頃からの信頼があるからか、グレンもすぐに同意した。

俺とマリベルも特に否定する理由がないため同意したため、4人で一緒に進むことになった。



それから数分歩き進めると魔物の気配がより濃くなってきて、ついにはストーンウルドというA-ランクの魔物に遭遇した。

ストーンウルドは硬い鱗に守られているため物理攻撃はほとんど効かないという、魔法の使えないエイルさんにとっては天敵のような相手だ。

だが‥‥


「影支配を見せるのに丁度いいな。俺が相手するぜ」


と言い、1人で戦い始めた。

そしてわずか1分後、ストーンウルドは黒い糸のようなもので雁字搦めにされていた。


「影糸で敵を縛って、影に沈める。これが俺のエクストラスキルの能力だぜ」


エイルさんが開いていた手を閉じると影糸が締まり、ストーンウルドは細切れになって影に吸い込まれていった。


「あれからかなり腕を上げたな」

「当たり前だろ。もう3年もSランク冒険者やってるからな」


グレン達が騎士をやめたのが4年前と言っていた。

つまり、冒険者になってから1年でSランクになったということだ。


「それじゃあ先に進もうぜ。あんまりもたもたしてると他の魔物が寄ってくるかもしれないしな!」

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