21話 模擬戦
ついさっき書き終わりました。
当然、ストックはありません。
今日はここまでになるかもしれません。
「先手は譲る、いつでもかかってこい」
「それじゃあ遠慮なく。『ソニックブースト』」
グレンを相手にするなら近接戦は明らかに不利だろう。
魔法を使ったヒットアンドアウェイ戦法でいく。
「『アイシクルランス』『エアショット』『ファイアーアロー』『アースウォール』」
無詠唱で立て続けに魔法を打ち続ける。
そしてアースウォールで視界を遮るとその隙に空間転移でグレンの背後から近距離で魔法を放つ。
転移は魔力を多く使うが、グレン相手に出し惜しみはできない。最初から全開で短期決戦を目指す。
「『雷纏』!」
グレンは拳に雷を纏わせると次々に俺の魔法を撃ち落としていく。
だが、俺の転移からの魔法には反応が遅れたようだ。
直撃、とまではいかなかったが、確実にダメージは与えられた。
「なかなかやるとは思っていたが、正直想像以上だ」
「‥‥それはどうも。俺としてはあれで片付けたいところだったけど、そううまくはいかないか」
「いやいや、いい攻撃だったぜ?模擬戦じゃなかったらやられてたかもしれない」
そうは言ってもちゃんと反応されて攻撃をずらされたのだ。本気で殺しにいっていたとしても躱されただろうな。
「今度はこっちからもいくぜ『ライトニングフォース』」
「ッ!?」
グレンがライトニングフォースを使った直後、それなりの距離があったにもかかわらず、俺の目の前にはグレンの姿があった。
「『雷拳』」
「グ、ぐぅぅぅ」
雷に等しい速度でのパンチはそれだけで威力が大きいうえに、拳にも雷を纏っているので触れたところから全身が痺れていく感覚がする。
このままではいけない。咄嗟に回復魔法と結界魔法を発動させて距離を取る。
「これがグレンの得意技か。全く見えなかったぜ」
「俺も全力だったからな。これに耐えられるやつは滅多にいないぞ」
視認できない速度で攻撃し、さらに感電までされたんじゃあ対処が難しい。
「どうする?まだ続けるか?」
「‥‥いや、今日はここまでにしよう。明日も仕事があるしな」
「そうだな。依頼が終わったらまた続きをやろうか」
悔しいが、今の俺ではグレンには勝てない。
次に戦うまでに対策を考えてもっと善戦できるようにしよう。




