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17話 Cランク

つい先ほど書きあがりました。

今日はもう一度投稿するつもりです。


 

 支部長室を出てすぐ、自分のギルドカードを取り出して見る。

 昨日までは青色のDランクだったのに、今は金色に輝くAランクのギルドカードを手にしているのは夢かと思ってしまうくらいだ。


 つい、Aランクの依頼を受けたくなってしまうが、思い上がってはいけない。

 高ランクの依頼には実力だけではなく、経験や知識も必要とされる。

 弟妹のために早くランクを上げたい気持ちはある。しかし、急がば回れというように、一度立ち止まってAランクに相応しい経験と知識を得た方が結果としては早いかもしれない。

 なにより、焦って無謀な挑戦をして死んでしまっては家族も悲しむだろうし、マーガレットの病を治すこともできなくなる。

 焦る時ほど慎重にいくように心がけていこう。




 冒険者ギルドで、依頼は受け付けの横にある掲示板に貼ってある中から依頼書を取って受け付けに持っていくことで受注することができる。

 中には、昇格試験に使うためなどの理由で掲示板に貼っていないものもあるが、ほとんどないことなので考える必要はない。


「何かちょうどいい依頼はないかな?」


 掲示板のCランクのあたりを見て経験と知識を積めそうな依頼を探す。


「どうした?依頼探してるなら俺と一緒にいかねぇか?」


 急に声をかけられ、後ろを振り向くと25歳くらいの歴戦の戦士のような雰囲気を醸し出している男がいた。


「経験と知識を積みたいと思ってるんですけど、何かいいものありませんか?」

「経験と知識を積みたい、か。若いのにしっかりしてるじゃねぇか!それじゃ、この依頼なんかどうだ?商会の護衛で、ランクはCだ。2日くらいかかるが、一度くらいは経験しておいた方がいいと思うぜ?」

「じゃあ、それでお願いします」

「おうよ。そういや、自己紹介がまだだったな。俺はグレン、Sランクだ」

「ぐ、グレンってあのグレンさんですか!?僕はフリージアと申します。よろしくお願いします」


 グレンといえば、さっきのギルドマスターの話にも出ていたSランクの冒険者だ。雷属性の魔術と近接戦を得意としており、もっともSSランクに近いと言われているほどに強い。イグニスが模擬戦をした時は、攻撃を全て捌かれた挙句、カウンターの一撃で沈められたほどだとか。


「フリージアか、よろしくな。じゃ、この依頼は明日の朝からだから、今日はしっかり休んで備えとけよ」


 そういうと、俺に別れを告げて受付に依頼書を持っていった。

 先輩冒険者から何か学べたらとは思っていたが、まさかあのグレンと一緒に依頼を受けられるなんて夢にも思わなかった。


 明日からの二日間では、グレンの一挙手一投足まで見逃さないくらいに集中しようと思う。

 もちろん、依頼の達成がメインではあるが。

正直、一気にランクが上がる展開はあまり好きではなかったのですが、ランクごとに依頼考えるのも大変だし、早くSランクにならなきゃいけないので、Aランクまで上げました。

時々はCランクなどの依頼も受けていく予定です。


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