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15話 ランクアップ

自分で言うのもなんですが、この作品のタイトルをあまり気に入っておりません。

もともと、「強くてニューゲーム」をテーマにして作った作品なので、それをタイトルにしたかったのですが、投稿直前まで悩んで今のタイトルに落ち着きました。

なにかいい案があったら感想欄や誤字報告などを使って送ってくださると嬉しいです。

 

「本当に申し訳なかった」

「ごめんねー」


 翌日、ギルドに行き、受付嬢に事情を説明したら支部長室に連れてこられた。

 ここまではまだいいとして、入った瞬間にギルドマスター、副ギルドマスターの2人揃って謝られたのはさすがに驚いた。


「え、えっと‥‥とりあえず事情を説明してもらっていいですか?」

「すまない。我々の認識が甘かったためにフリージア君を危険に晒してしまった」

「あんなの予測できなくて当然ですから気にしないでいいですよ」


 黒いゴブリンがいることを事前に分かっているなんてありえないだろう。


「‥‥それだけではない。私は、あのゴブリンの巣がゴブリンリーダーのものではないと分かっていた。その上で君にあの依頼を斡旋したのだ」

「なぜそのようなことを?理由があってのことなんですよね?」


 ゴブリンリーダーのものではないと分かっていたということはCランクの依頼として扱われないはずだ。ましてや、昇格試験に使われるなどありえない。


「‥‥第2王女殿下について何か聞いているか?」

「第2王女殿下?確かハイエルフでしたよね?

 思い当たるようなことはありませんが」


「殿下は障魔病を患ってらっしゃるのだ。それに、王女殿下は魔力が極めて多いためにその苦痛も大きいらしい。聞くところによると、毎日5回は気を失うとか。陛下も大変気に病まれておられる。一刻でも早くエリクサーをご用意せねばならないのだ」

「でも、天輪花なんだけどね、ある場所は分かってるんだけど、今この国にいるSランクのやつらは行きたがらないんだよねー」


 今、この国のSランク冒険者は5名いる。

 5人とも噂に聞く範囲では化け物のように強いが、そんなやつらでも渋るほどの危険な場所なのだろうか。


「そういうわけ君には早くSランクになってもらいたい。なので、ギルドマスターの権限で君のランクをあげられるように実績を積んでもらうためにあの依頼を受注してもらったのだ。こちらの勝手な都合で危険に晒したことを繰り返し謝罪する。申し訳なかった」


 確かに、ギルドマスターのしたことはいいことではないだろう。しかし、俺としてはマーガレットとエーデルのためにも早くSランクにならねばならない。そう考えると、今回の件は良かったのではないだろうか。

 ‥‥結果論ではあるが、無事だったわけだし。


「無事だったんですから俺には文句はないです。俺としても早くSランクになりたいので。でも、今後はちゃんと説明してからにしてくださいね」

「あぁ、そうするよ。では、今回の以来達成により、フリージアをAランクに認定する」

「え、Aランクですか!?」


 CランクからAランクまで上がるのには8年くらいかかると言われている。いくらギルドマスターといえどもやりすぎではないか。


「Aランクでは不満かね?だが、Sランクにはギルド本部での試験を受ける必要があるから私の一存では決められんのだ」

「い、いえ、不満などありません。ですが、大した実績もないのにいきなりAランクにまでしてもいいんですか?」

「もし、君がランクに値する活躍をできなかったら責任を問われるかもしれないな。だが、私は君に賭けることにした。それが私なりの誠意であり、君のためにもなるだろうからね」

「‥‥そこまで期待されても、期待に沿えるか分かりませんよ?」

「それでも期待しておるよ。まぁ、このことは君を危険に晒したことへの詫びでもあるから気にしないでくれ」


 確かに危険ではあったのかもしれないけど、実際にゴブリンキングぐらいなら軽く倒せただろうし、黒いゴブリンに関しては仕方がない。

 俺じゃなかったら大変なことになってただろうとは思うがそれだけだ。


「そんな気にしなくてもいいですけど、ギルドマスターがそれでいいとおっしゃるならお受けいたします」

「君の活躍を期待しておるぞ。これが新しいAランクのギルドカードだ」


 そう言って渡されたギルドカードは金色に輝いていた。

 なんか、いろいろとすっとばした感じがするけど、目標としているSランクに着実に近づいてきているのを実感できる。

 エーデルと約束したんだ。可愛い弟妹のためにも頑張ろう。

今日は車校の学科の授業が2時間あります。

その時間に続きを考えようと思っているので、書けたらまた17時に投稿します。

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