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13話 ゴブリンの巣の掃討

この次に、別視点の短い話を投稿するので今話は早めの投稿にします。

次は17時です。

よろしければお読みください。

 12話 ゴブリンの巣の掃討


 黒いゴブリンとの戦闘を終えた後、しばらく休憩をとりながらさっき起きたことを考える。


 聞いたことのない黒いゴブリン、生存本能に忠実な魔物が自ら命を差し出したこと、黒いゴブリンがキングを食べた後の急速な回復。どれを取っても異常なものばかりだった。


 それに、戦闘が終わってから、魔力探知の範囲を広げてみて気づいたのだが、このゴブリンの巣はゴブリンリーダーの部屋が中央にあり、その周囲に隠し部屋のようなものがあった。そこに黒いゴブリンとゴブリンキングがいたのだろう。


 まるで、ゴブリンリーダーを囮にするかのような配置だった。実際、ゴブリンリーダーと相対したときに大声で叫び出したのは、周りに敵の侵入を伝える目的だったのだろう。


 本来、群れの統率者であるはずのゴブリンリーダーを囮に使い、ロードと並ぶ絶対的な支配者であるゴブリンキングを食料とするなど、上下関係がはっきりしていることから、ゴブリンとしてはありえないほどの知性を持っていると考えられる。


 疑問は尽きないが、俺一人で考える必要はない。ギルドに報告してあとは任せればいいだろう。




 休憩を終えてからはすぐにゴブリンの殲滅に入り、先ほど完了したので今は家に帰っているところだ。


 ゴブリンの巣は手前の方には通常のゴブリンしかいなかったが、奥の方には変異種しかいなかった。

 ゴブリンロードの群れですら、変異種は6割ほどなのに、ここの群れは9割を変異種と上位種が占めている。


 それに、おそらくなのだが、巣の手前にいた普通のゴブリンたちはゴブリンリーダーの群れで、奥にいた変異種たちが黒いゴブリンの群れなのだろう。

 ちょうど境目あたりにいる時に通常のゴブリンが変異種たちに対して遜るような行動を見せていたからだ。



 と、まぁ、色々疑問が残る結果ではあったが俺の仕事はもう終わった。

 エーデルと約束した肉をとってから帰ろう。

 ‥‥帰ったらギルドに苦情も入れないといけないな。

 Cランクの昇格試験であんな強いやつが出てくるなんて、俺じゃなかったら危ないところだったからな。

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