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エルフの体はとっても便利です  作者: 南 六三
エルフの体は旅をする
40/156

ちょっと一息1



・出航したね?

・したわねぇー

・って言うか、シャー姉何でちっこくなったの? 俺、おっきい柔らかいお腹が好きだったのに!

・色々都合があるのよ! 私だってちっこくて、ふわふわモフモフのあんたが好きだったのに・・・

・じゃぁ、お互い様だね! みんなで一緒に居るには、ある程度形にハマらなきゃ話が進まないだろ? 

・そうね、大人の事情ってやつね?

・それでこの『樹皇』はアトラに向かってるんでいいんだよな?

・うん、大正解! 大陸の最西にある奴らの牙城アトラが最初の目的地ね

・最初って事はその後もどっか行くんだ・・・?

・ミムナの話だとドキアの他に後2ヶ所あるエルフの村に行くみたい、ドキア程は発展はしてないけど、ちょっかい出してる奴らの現状を見たいって言ってたから

・俺、イドンの村でアトラから来た連中みたけど、あいつら臭かった!

・臭いって? 体臭が? 口臭が?

・どっちも臭かったけど、それよりも魂が淀んで濁って・・・、なんて言うかな・・・? 魂が蝙蝠の巣の洞窟の匂い?

・やだそんなの! 肌に染み込みそうで鳥肌出ちゃう!

・だから、アトラに行くなら覚悟した方がいいよ、臭い連中がいっぱい居るかも?

・じゃぁ、河口の交易特区のイドンの人達は悪臭に汚染されてるかも知れないのね?

・俺は長く住んだ事ないけど、大丈夫なんじゃないかな?

・何で?

・山里の連中がアトラの相手をしてたから、あの三兄弟の一人の・・・名前なんだったけな?

・あのセクハラおやじ?

・そう、あの融通の聴かない連中ばかりでできてる村だから、臭くはならないんじゃないかな?って思ってる

・そっか、あいつらからは悪臭も避けていきそうだもんね・・・、私も近寄りたくないけど

・ちょとしつこいもんなぁー、それよりもナー姉ちゃんどうしたんだ?

・どうしたって?

・あの船に乗って来た時の服! あんな格好初めてみたよ!

・ミムナが準備したのよ、姉様のために

・あのミムナが? ナー姉の為に? スカートは短いしおヘソは見えてるしあんな服だと風邪ひいちゃうだろ!

・いいのよ可愛いから! ミムナは最強装備って言ってたし。 それよりシロンはミムナと会うのは初めてでしょ?

・わかるよ俺だって、匂うもん! シャー姉だってわかってるんだろ? いきなり記憶なくなって弱っちくなって、優しくなった。 直ぐ霧になって寝ちゃったけど、その前のナー姉はミムナで、今のは・・・誰なんだろ?

・私は今の優しい姉様が大好き! 細かい事はどうでもいいの! いつも側にいてもいいって許して貰ってるし

・ナー姉に? それともミムナに?

・両方から 

・じゃあ俺も一緒に居る

・シロンはダメよぉ

・何でだよぉぉぉぉお!

・男だし、弱ちぃし!

・弱くないぞ! ドキア最強の戦士で海の戦士だぞ!

・だって、あんたすぐ死ぬでしょ?

・死ぬ・・・、そりゃぁ死ぬけど、すぐに戻って来てやる!

・次に戻って来たって最強にならなきゃ護衛なんかさせないから、それより、猫ちゃんで戻って来たら? すぐに一緒のお布団で寝てあげるわよ?

・猫だと記憶なくしちゃうだろ!

・そうなの?

・あぁ・・・、人間から獣に生まれ変わると前の記憶は思い出せないんだ

・あらまぁ、それでも私は構わないけど?

・俺が構うよ! 絶対人間に生まれて速攻で最強になってやる!

・まぁ頑張ったらいいんじゃない? これから先もドキアの樹海があったらね・・・

・ちょっとそれどう言う事だよ! 樹海はどうかなっちゃうのかよ!

・私も内容はしっかり知らないけど、多分アトラに着くまでにミムナが姉様に話すと思うわ・・・、姉様が自分で道を選べる様に

・なんか分かんないけど、俺は姉ちゃん達にずっとついて行くって決めたから、追っ払ったりしないでくれよシャー姉ちゃん!

・アトラに着くなり速攻で死んで一回おやすみなんてならない事ね!

・何変なフラグたててんだよ! 俺はちゃんとドキアに帰ってテパが見染めたお見合い相手と結婚するんだ!

・あららぁー! 頑張ってね!

・おぅさ!


出航して間も無くシャナウとシロンはみんなに聞こえない様に、二人でこそこそ会話するのであった。

次は大海原を行く

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