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エルフの体はとっても便利です  作者: 南 六三
エルフの少女は全てを愛する
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始まりの赤い月のその後

 西の山脈に太陽が沈みゆく初秋の空、長く伸びて宵闇に溶け込む地上の数多の影。

葉脈に似た車道に白や赤の車の明かりが灯り始める中、俺は目当ての車を探し上空から民家の立ち並ぶ地上を見下ろしていた。


「あれだね!」

「あー、そうだ」


高空に佇み探し人が運転する青色の軽自動車を見つけて発した女の子の声に俺は答えてやる。

今晩はブラッドムーンが観測できる日、俺たちのターニングポイントとなる大事な日だ。


「先いくよ?」

「そうしようか・・・」


二人はその後言葉交わさず発見者を追い越しその人物の目的地を目指して飛んだ。

幹線道路から林道へ軽自動車が入ってきて、灯すヘッドライトとテールランプが葉を落とした木々の合間に見え隠れしながら俺たちへ近付いてくる。

まもなく足元の開けた場所に着くと車がは停まり、額にLEDライトを付けた短髪の中年男性が降りた。

俺たち二人は広場の入り口に門の様に立つ杉の大木横に降りた。

そして闇に紛れる黒マントのフードを深く被り気配を殺してその時を待った。

月を照らす太陽の光を地球が遮り、欠け始めた月が峰から顔を出す。

ランタンと焚き火の仄かな灯りで周囲を照らし、男は茶封筒を取り出してぶつぶつ独り言を発しながら地面へしゃがみ込み作業を開始。

始終独り言を発し缶ビール2本を手にして椅子に向かう頃には、腰痛からか折れたままの腰で年齢以上に老けた見た目になっていた。


「あれはじじぃの姿であるな」

「しっ!」


慌てて隣にいた少女の口を塞ぐ。

より一層気配を殺しながら、見た目に引っ張られて思った事をすぐ言葉にするになってしまった連れを黙らせる。

男に気付かれた素振りは無くキャンプ用の椅子に座ると両手に缶ビールを持ってバンザイする。


「俺の幸せな人生に! 乾杯!」


「はずかしい台詞、聞いてられないのである」

「誰か聞いてるなんて思ってなかったんだから仕方ないだろ!」


男が椅子から崩れ落ち、連れの口を塞いだ手を離すとすぐに喋り出した。


「あぁー、やっぱり開けてたビールこぼれちゃってるのであるな! せっかく本物のビール準備してたのにぃー、であるな」


身長の小さい連れの三郎が小走りで男に近づき、地面に落ち流れ出たビールだったシミを見て嘆く。

この状況を作った儀式の陣の中央にある水晶球と、地面を覗き込む三郎、そして倒れた中年男性山上光雄を視線で繋ぎため息が漏れた。


「三郎さんや、その言葉遣いと容姿は合ってないから、どっちか変えてくれよ。 俺の記憶だと、死んだ時は身長の大きい人影と小さい人影が居たから今日はお前にその格好許したけど、よくよく考えるとこの時代の法律だとお前犯罪者だぞ」

「何を言うか二郎! わしは昔からちっちゃい女の子が好きなのである。 ・・・何であるかその目は! ロリコンじゃないのであるぞ! 可愛いから庇護したくなると思うだけであるぞ! そして一回なってみたかった生物であるのだぞ!」

「俺ってそうだったっけか? いや、今はそんな話ししてる場合じゃない」

「そうであるな、焚き火台の火が消えかかってるから、薪をたさねばならんかったであるな。 せっかく準備してきたバーベキューを食べねばならんからな」


三郎はキョロキョロ周囲を確認し見つけた薪の束から数本薪を抱えて持ってくる。

そして焚き火台に放るとバーベキュー用の網を立ち登り始めた炎の上に置いた。

幼女ナームの三郎を批判はしたが、俺の体はナームが熟女になったバージョンだ。

同じ意識だった兄弟の同レベルの思考に俺はまたため息を吐きながら、近くで見つけた木の枝で即席の杖を作り倒れたままの山上の所へ向かう。

揺れる炎で陰影を変える横たわる山上の魂の抜け殻となった動かない身体。

杖先に光の魂を灯し遠い遠い過去の記憶の自分だった男の死に顔を照らし見下ろす。

特に感情は湧かなかった。

そして上空に人の気配を感じ視線を向けた。

広場の10mくらいの空間に人の形をした白い霧が浮かんでいた。

記憶を辿り訪問者が発した言葉を再現する。


「この者の未だこの世に漂う魂よ! 盟約に従い即刻この場から立ち去れー!」


光を灯した杖先を向け瞳を赤く光らせる。

白い霧の人形は糸の切れた凧のように左右にゆらりゆらりと揺れながら空を登っていく。

倍の高さになっただろうか、交差する光の筋が霧を貫き轟音が轟いた。

火星と銀星の隠された意志による、慈愛のキョウコを時空転移させる雷。


「行っちゃったのであるな。 がんばれ俺!」


小さいガッツポーズをしてから黒のマントを脱いで、自分の背負ってきた灰色の背嚢に手を突っ込んでいた。

年は小学校入学前に見える黒髪おかっぱのモガ服を着たナームの姿が特売のシールが貼ってある牛カルビのパックを取り出していた。


「お前なぁー」

「我に構っている時間はないのであるぞ、9分過ぎる前に終わらせねばならないのだぞ?」

「だったら手伝えよ」

「小さい体では無理なのであるな、わしは事後の焼肉大臣であるからして、忙しいのである」

「本当にお前は肉を喰う気だったのか」

「当然であるのである、18000年待ったのであるぞ。 ほれ見るのである、この神々しい和牛A5のシール」


幼女ナームはてけてけ走り、山上の椅子横にあったクーラーボックスから金色のシールが貼られたサーロインステーキを取り出して値札を指差しこちらに見せる。

清水の舞台から飛び降りる気持ちであの時買った200gで8000円の品。


「あぁー、もうお前には構わん。 あとで手だけは貸せよ」

「承知なのである」


俺は儀式セットの水晶球を手に取り山上の横へ戻った。

風の魂で山上を浮かせて儀式セットの中央へ移動させる。

寝姿を整えて胸の上に水晶球を置き、その上に力無い両手を重ねた。


「三郎準備できたぞ、手を貸せ」

「承知」


幼女ナームはバーベキューの焼き網の前から動かずに儀式セットに両掌を開いて向けた。

それを確認し俺も両掌を向けて瞼を閉じた。

呼吸を整え深く深く自分の奥へ意識を集中する。

自分根源であるガイア地球と繋がる生命力の源と、今の身体とを繋ぎ掌から生命力を放射するように念じた。

強い脱力感を感じ放射をやめ瞼を開けた。

眼前には六角の光の柱が地面から伸びていて、その中に小人の影があった。

山上の手の上に立つ骸骨の全身に表皮を纏った全裸の男、四郎である。


「手間を取らせた、感謝する、兄弟たちよ」


長いトンネルで聞く様な声に俺は小さく頷いた。

幼女を見ると、ニマニマ顔でトングを握って焼き網に肉を乗せていた。

四郎は山上の額まで移動し合唱すると、その足からゆっくりと額に沈んで全身が見えなくなる。

そして光の柱も徐々に消えていった。


「さぁー四郎、早く起きるのである。 絵里ちゃんが持たせてくれた特売の牛と豚焼けたのであるぞ。 早く乾杯しないと炭になってしまうのであるぞ」


三郎はもう肉を口に入れて食べ始めている。

三郎の幼女ナームの姿、緊張感のない言動、わかる、分かってはいるのだその意図は。

孤独の中山奥で一人死んでいった俺、18000年前に訳分からず魂が転移し重ねた苦労。

ナームから意識だけこぼれ落ち、それが三人になってしまった事。

そして、ナームが地球から離れ、これからの三人がしなければならない事。

考えれば暗くものる。

それを和らげたいのだと思っての事だとは分かる、しかし言いたくもなる。


「三郎! 今日は何の日か知ってるだろ? これからの地球の動向と俺たちがどうしていくか最終的に決める日なんだぞ。 肉くって酒飲んでる余裕はないんだぞ!」

「俺ら自分自身が歪みあってどうする、役割分担するんじゃなかったのか?」


聞き慣れた自分の声。

儀式の陣で横たわっていた山上の体がゆっくり起き上がる。

血の気の失せた肌に、油の切れたブリキ人形の動き、ゾンビに似ていた。

立ち上がり焚き火台前の自分の椅子へ向かってぎこちなく歩く。

何とか椅子へ座り俺と三郎を交互に見る。


「これからの話をする前に、お前らその体で大丈夫か?」

「ああ、問題ないぞ、小人のままだと活動しずらいから、この前“雲落ちの巨人“のラボで一人留守番してるオンア長老に作ってもたった新品のエルフの体だから体は絶好調だ」

「そうである、小さくて可愛くて、身軽で強い! のである」

「いや、そうじゃなくて・・・、ナーム本人が帰ってきたら叱られないかって事だ」

「ブフォ!」

「こら三郎! 肉に向かって唾飛ばすな!」


俺は肉を庇って瞬間に伸ばした腕に着いてしまった三郎の唾をタオルで拭く。


「帰ってくるまでに身長伸びるであろうか?」

「知らん」

「それより四郎、お前まだ死んだままだぞ?」


缶ビールを手に持ち乾杯の音頭を待っている生気のない瞳と青白い顔のままの四郎に伝える。


「まだ心臓止まったままである。 早く動かさないと腐ってしまうのであるな」


口の周りについたヨダレをモガ服の裾で拭き取る三郎。


「そうだった、人は心臓で生気を生き渡せる動物だったな。 あっ、あだだっだだー」


拳を作り左胸を叩いた四郎はいきなり頭を抱えて痛み出した。


「やっぱりそうだったか・・・」

「くも膜下出血であるなそれは」


俺は自分の死因についてこれまで色々と想像してみたことがあった。

儀式の光の影響、知らない人影による殺害、銀星や火星の関与。

しかしどれも納得がいかなかった。

俺たちは山上を殺す意志はなかったので自分たちが関与した先の二つの可能性はなく、後の二つは調査の結果肉体から離れた“慈愛のキョウコ“の魂を識別して自動発動する時空転移システムだった。

この野営地での山上の死因、それは誰かのせいではなく不摂生な生活で起きた普通の中年男の普通の病死だったのである。


「はぁー、はぁー、はぁー。 すげぇー痛かったぞ! このハゲー!」


自分の頬を何度も平手打ちして項垂れる。


「どうだ? 大丈夫か?」

「何とか動脈瘤と漏れた血は取り除いて、破れた血管繋いだわ。 また死ぬかと思ったぜ」

「肌に血が通って普通の肌色になってきたであるな、安心安心。 さぁこれでビールが飲めるであるな、乾杯!!」

「あぁ、乾杯!!」

「とりあえずの乾杯な・・・」


思い思いに缶ビールを掲げ、それぞれ喉を潤す。

A5のサーロインを網に乗せた三郎に「それはきっちり三等分だからな」と釘を刺しておく。

ソロの野営に来た山上は生きる望みを見出せないまま孤独に生きて、この山中の野営地で孤独死する運命だったのだ。

なんのイタズラか、過去へ旅立ち自分を自分が蘇生する時間軸を俺は目にしているけど、このまま獣の餌になっている時間軸もあるのかと思うと何とも言えない気分になった。

それはそれとして、持ってきたビールと山上のクーラーボックスが空になって、焼肉もステーキも美味しくエルフと元ゾンビのお腹に収まった。

あとは今後の俺たちの計画を煮詰めるだけである。


「これから地球がどうなっていくかだが、去年末ナームがトップ組織を3つ壊滅させたが、それでいきなり世界に平和が訪れるわけではないのは知ってる通りだ。 失った最高位を巡ってピラミッドの下の連中が覇権争いを始めた。 少しずつメディアでは出てきているが今後激しい闘争になることは避けられない」

「宗教、経済、技術、資源、人種、領土、etc。 強力な悪が抑えていた蓋が吹っ飛んだのであるから当然のことである。 あっちっこっちで紛争が激しくなってきているのである」

「そしてガイア地球の魂が癒えたことで、あまりにも人の手が加えられた地表の各プレートが再構築する動きも出ている」

「二郎、タイムスケジュールは出来ているのか?」

「当然」


俺は焚き火の上に項目別の年表を表示させた。


「地殻変動はスパンが長いから別として、中央ヨーロッパ、中東、それに日本の戦争は近いな?」

「平和ボケの日本人はほとんど気が付いていないのである。 妖怪達が日本や世界を守っているのも知らないのであるな」

「戦争は止めるのか二郎?」

「この際だから、膿は出し切る方向だ。 これは次の非貨幣経済構想を提示しているペルーのレッドと手を組むつもりだ。 今回の戦争で兵器を使い倒し新たな兵器を生産させない」

「戦争を無くすために戦争を黙認して大勢の人間も動物も死んでいくのか・・・」

「そうである。 オレらは四郎が死なせた人間の数以上の人間が死んでいくのを黙認しなければならないのであるな」

「・・・」

「そこでだ、四郎」

「?」

「お前は何もするな」

「そうだ、寝ていろ、なのだ」

「おいお前ら!」

「その山上の体な、今は何とかなっただろうが長くは使えそうにないだろ? 世界の理を理解した魂の器にしても小さく脆すぎる。 死ぬまで平穏に暮らせばいいさ」

「そうなのである。 四郎が陰で頑張っていた時に俺らは寝てたのであるからな」

「これからの汚名は俺ら二人が全て被り、ナームが帰って来たら顛末を報告して生殺与奪を任せる覚悟だ」

「大勢の生命が地上からは一時消えるのであるが、その魂達が次に転生する時はあのドキアの樹海の穏やかな日々が永遠に続く未来を作るのである。 何度か転生を繰り返し安定する10000年後ぐらいにはオレの身長も伸びているであろうから、その頃にナームに帰ってきて欲しいのであるな」

「そうだな、その頃に帰ってくるんだったら、消滅されないで済むかもしれない・・・」

「俺はどうする? この体が死んで意識だけの俺は消えて無くなって一人逃げ切る形になってしまってはお前達に申し訳なさすぎる」

「はへぇ? お前知らないのか?」

「何をだ?」

「俺たち三人は意識だけだったのを卒業してるんだぜ」

「いつ? どこでそうなった?」

「ピラミッドの遺跡で水晶球から“小さな緑のおじさん“になった時であるな。 ポロアが俺たちを昇華させてくれていたのであるな」

「・・・あの時か、知らなかった・・・」

「俺もこの前この体を作ってもらった時初めて知ったんだ。 ラボの端末が意識転写の項目の他に魂転写の項目がアクティブになっててびっくりしたからな、その後必死に記憶を辿って判明したんだ。 だから四郎はその山上の体で死んだら普通の人間の様に転生できるんだ」

「そうか、俺は転生できるんだ・・・」

「その後の事はお前次第だ、記憶の継承を選んで光石を目指すもよし、行き当たりばったりの面白人生を選ぶもよし」

「オレらは便利なエルフの体でナーム凸凹コンビを楽しくやっていくであるからにして、心配無用なのであるぞ四郎ゆっくり休むのである」

「そうか・・・、少し考えさせてもらうよ・・・」


焚き火台の上はバーベキュー網からケトルに帰られていて入れた天然水が湯気を上げている。

マグカップにインスタントコーヒーを入れて俺たちは無言のまま空を流れる満月を満喫した。



▲△


 満月が西の峰に近づいた頃、黒から青へグラディーションカーテンが空を埋める。

焚き火の燃える音と、ケトルの蓋が蒸気で揺れる音しかしなかった風も無い天体観測も終わり、俺は四郎の朝食の準備を始めた。

三郎と俺はエルフの体なので基本は一日どんぐり一個で済むので、食べ過ぎた昨晩の代わりに暫くは何も食べなくてもいい、いや、胸焼けして食べる気が起きない。

山上は普通の人間なのだから朝飯は食うだろうと思い調理し始める。

トーストとスクランブルエッグにウィンナーは準備していたので、一晩中燃えていた焚き火台にスキレットをのせて材料を入れるだけだ。

エルフの熟女だけどおじさん風味の料理なのは勘弁してもらおう。


「四郎メシ食うだろ?」


俺は二郎の前に小さなテーブルを置いてプレートによそった朝食セットとインスタントスープの入ったマグカップを置いた。

「ありがとう、二郎・・・、だけど、その見た目で二郎はないだろ?」

「そうか?」

「どうせナームみたいに喋り方は見た目の性別に引っ張られるんだから、違和感ない名前にした方がいいと思うぞ、10000年今のその喋り方は続かんと思う、絶対に」

「エルフの名付けはミムナがしてたらしいから、今度聞いてみるとするよ」

「ボヨヨンとテケな気がしてきたのである・・・、ミムナのネーミングセンスはモフモフのモフとサラサラのサラであったからにして・・・」


暇を持て余して森の木々や野生動物と遊んでいた三郎が広場に帰ってきた。

そしてペットボトルのミネラルウォーターに口をつけて焚き火をいじり出した。

小さな笑いが起きて場が和んだ所で今生の山上について聞いた。


「俺は二人に比べて残された時間が短い。 この人生で学歴も無く、財産は借金しかない。 友人も居ないし特別なスキルも持っていない。 手伝える事は少ないだろうから・・・、小説を書く」

「小説? 作家になるのか?」

「いや、俺の記憶にあるナームの歩んできた道をネット小説に投稿して、俺が陰で作ってきた歴史で洗脳され忘れさせた本当の魂の記憶を呼び置きしてやりたいと思う。 それで金儲けなんか考えてないよ。 すぐに貨幣は無意味になるんだろ」

「そうする予定だ。 何重にも重ねた嘘で塗り固めた歴史。 魂の目覚めには大きな障害になってたな・・・」

「そうであるな、熱心なナームの取り巻きだった心強い連中も転生を重ねて思い出さなくなったであるからな」

「まずは無料で読みやすいネットに公開して、今の生活に疑問を投げかけられれば、戦争で大量に生き物が死ぬのを思いとどまらせる事が出来るかもしれない。 それが無理でも次に進められる何かの切掛を作れると思うんだ」

「それは読んでくれる人が増えてくれたらの話であるな。 鳴かず飛ばずでは無駄な事になるのである」

「三郎、波はこちらが作れるんだぜ。 テレビや新聞は白を黒にも出来るし、火の無い所にキノコ雲だって作っちまうんだ・・・。 こっちにはツヒトが持ってきた“百合の鍵“にポロアの嫁さんの実家、動かせる人も金も物も山ほどあるんだ。 始まりはチンケなネット小説でも、コミックにしてアニメにして全世界で放映して、ドキュメンタリーの物語聖地巡礼で遺跡発掘映画なんか作ればエセ歴史学者も文句は言えない。 それ面白いな!」


俺はトーストを齧る山上の肩を揺すって熱心に語っていた。


「絵里ちゃんは絵心あるからにして、コミックの作家にしたら面白いのであるな」


その場の三人は大きく頷き、そしてブラッドムーンを観察した小さな野営地は笑い声で包まれた。

三人の願いは、大難は小難に 小難は無難に。

これから起きるであろうガイア地球の大変革が平々と進む事であった。



おしまい

最終話までお付き合い頂きありがとうございました


拙い文章と稚拙なストーリーでしたでしょうが、読者の暇な時間が潰れたのであればよかったのかな?

無駄な時間と感じてしまった方には、ジャンピング土下座です orz=

最後になりましたが、評価して頂ければ次作品のやる気が増すと思いますのでよろしくお願いします


作品内容は今後修正する場合がありますのでご了承ください


本当に読んで頂きありがとうございました

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