少女、御使いに遇う
ここから視点が代わります。
…………。
はっ!?ここは何処だ?目の前に見えるのは荒れ地と女の子?………目の前に少女がいるんだが、様子がおかしい。服や髪が昔、田舎に住んでいる人の様だ………。
はっきり言えば日本の、平成時代にこんな格好している奴なんかいない………。
「………あの、大丈夫ですか?」
年相応の声だが、お転婆な感じがしない。むしろ随分と虐められっ子を、連想させるかの様だ。
「………ああ、大丈夫だ。」
返事はきちんと返し、膝を叩きながら立ち上がる。
せっかくの制服が汚れてしまった。俺は少女にここは何処か訪ねてみる。
「?………幽州の琢県。村の近く。」
………え゛っ!?
ユウシュウ?日本じゃないだと!?馬鹿な話があるか!?少女が言った事が嘘である可能性はかなり高い。まともに鵜呑みにしていたら、確実に頭が痛くなる。つーか誰も信じない!
「うるうる………。」
………そう考えていたら目の前の女の子は目を潤い、嘘じゃない、と目で訴えている。
「うるうるうるうるうる………!」
口を歪ませて瞳が涙で歪み、頬を赤くしながら俺を訴える。
「うるうるうるうるうるうるうる「うるうるうっさい!!」びくっ!?………うるうるうるうるうるうる。」
無限ループだと!?余りにも耳障りだから止めようと思ったが、しつこいにも程がある。
「はぁ、判ったよ。ユウシュウのタク県だろ?………ところで、お嬢ちゃん。あんたの名前は?」
………気を取り直して、まずお嬢ちゃんとか少女とか、名前を聞いて置かないと対応に困る。もしその子の知り合いに会ったら、間違いなく俺は誘拐犯扱いされる可能性がある。
しかし少女の名前を聞いた時、俺は聞かなかった方が良かったと思った。
「りゅ、劉備玄徳………。」
………。リュウビゲントクって、劉備玄徳のことだよな?
何故にこの子の名前が玄徳さんなのか判らないが、まあ確かに人を惹き付けるだけの魅力はある。
ただ、女の子でしかも幼すぎる。
疑いたくなるのも当然だ。
「あ、あの………。お名前は………?」
俺が考えている最中、劉備は俺に質問をした。
「俺は五月七日 詩篠。………字は無いよ?
日本………まあ、遥か東の蓬莱から来た人さ。」
「蓬莱!?………あわわわっ!?旅人さんですか!?そんな遠くから幽州まで来たのですか!?」
そういうと、劉備はおどろき、慌てた。
劉備 玄徳
統率 B
武力 C
知力 C
政治 A
魅力 SS(本当は限界値を超えている。)
所有スキル
歩兵 C
弩兵 C
策略 D
謀略 D
知略 B
備考 雌雄一対の剣を所持
史実では的驢を所持