↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
迷子のおじさん  作者: イオン
8章 恩寵士山田次郎
PR
123/186

119話 恩寵士山田次郎5


な。なんだ?今のは


魔物は、、、うん。


死んだな間違いなく


胴体が吹き飛んだ魔物は既に消え掛かっている。



とりあえず生存者の確認だ!



そして、小粒なシルエットに駆け寄ると


「おーい!大丈夫か!?」


「あ、は、はいぃ」


小粒なシルエットの人間は、

近寄ると行商人風の大きな荷物を背負ったおじさんだった


「怪我はありませんか?恩寵士の山田次郎です!」


「た、助かった、、、」


「あ、あぁ、、、ありがとうございます!本当に」


行商人風のおじさんは俺に向かってそう言うが



「え?いや魔物を倒したのは俺じゃ、、、」


そう言いかけると、、、



「あん?テメェは生存者じゃねえのか?」


そう、声がかかる


そっちに目をやると


小柄な女の子だ。琴音より恐らく頭一つは小さい。

赤茶色の髪、鋭い目で俺を睨み、口からは八重歯がみえる


ああ、この子がシックが言っていた

ヤマの恩寵士ユリネさん?ちゃん?か、、、


「あ、あの、イダテンの恩寵士になりました。山田次郎です!」



「あぁ、テメェがシックから恩寵を、、、」


ギロっと睨まれながらも

ユリネは軽く息を吐き



「フンッ!アタイはヤマの恩寵士ユリネ!」


「イダテンの応援をしていたんだよ!」



「は、はい!シックさんから聞いています!」

「そ、その、シックさんからは、ありがとうなと、、、」



「そ、そうか、、、」

「ま、まぁ、この程度よゆうだ。ヨユー」



シックの話をするとユリネは少し顔が赤くなる

ふむふむ、、、



「そ、その、それと」



「あ?なんだよ?」


シックさんと似てるなー

見た目はめちゃくちゃ小柄な女の子なんだけど、、、



「そ、その、シックさんからもう一つ伝言が、、、」



信じるぞ!琴音!



そう言うと明らかにユリネは俺の話が気になるような仕草で

「な、なんだよ?」


と言うので、、、



「足がねーからよ、お前が支えてくれや」



「だそうです。」



そして、ユリネはボン!と顔を真っ赤に染めて



「な、マジか?」

「ほ、ホントか?」


そう言うので俺は、キリッとした顔で



「マジっす」


そう答えた。



行商人風のおじさんには大した怪我はなく、荷物のせいで逃げるのが遅くなったそうだ


それを聞いてユリネはおじさんに


「テメェ!荷物なんか捨てて逃げろや!」


と、真剣な顔で怒っていた


うん。そりゃそうだ。

命の方が大事だしね。


行商人風のおじさんは平謝りして


「す、すいません。気が動転してて。」


と、言い、お礼を言って去っていった。


ユリネは、


「フンッ!まあ命が助かって良かったな!」


そう、声をかけていた。



えーと、この後は、、、たしか、物見台の旗師に報告して完了か、、、


なんて考えていると



「おい!ジロー!」


そう、ユリネが声をかけてくる


「は、はい?」


「シックは今どこだ?し、仕方ねーからよ、アタイが迎えに行ってやるよ!」

「ったく、あいつはホントしかたねーからな」

「うん、しかたない、、、」


そう言いながらユリネの顔はニマニマしている



「あ、はい、そっすか」


「あ、じゃあ、俺がさっきまで一緒だったので行きますか?」


と言うと、


「お、おう!」

「へへへっ」


ユリネはめちゃくちゃご機嫌だ。

うん、良かったねシック。



そのまま俺はユリネを伴って、来た道を引き返す

途中、近くの物見台の旗師へ報告を入れて、会話ができるぐらいのペースで走る


うん、恩寵士同士だとランニングペースでも相当早い。



初出撃は空振りだったが、まぁ誰も死ななくて良かった。うん。


「それにしても凄い攻撃でしたね。」


「あ?ああ、あれか」


そう言ってユリネはゴソゴソと腰の袋から鋼鉄玉を取り出す


「アタイの恩寵ヤマは力が強えからな、こいつを投げりゃ大体イチコロなんだよ!」


なるほど。やっぱり鋼鉄玉は有用と。



「テメェも練習しとけよ?」

「どんな状況でもぜってぇ当てられるようにさ」



確かに俺は近くのあのおじさんに当ててしまわないかで躊躇しちゃったしな



「はい、ありがとうございます!」



「それでよ、、、その」



「は、はい?」



「シックは、、、その、、、あたいの事、、、」



俺は、、、

静かにサムズアップして


「間違いなく、好きっす」


そう答えた。



「そ、そうなのか?」


「間違いないっす」


「ほ、ホントか?」


「ぞっこんす」


「そ、そうか、、、」


あ、ユリネの顔がめちゃくちゃ赤い



ったく、世話が焼けるぜ、、、

でも、、、シックには世話になったし、、、イダテンの事もあるしな



幸せになって欲しい。



そんなこんなで、イダテンで最も西の街へと戻ってきた。

うん。30分ていどかな?流石恩寵士だわ。早い。



「次郎〜!おーい!」


街に入るとすぐに琴音が声をかけてくる。

隣にはシックも見える


ささっ


後ろからそんな音が聞こえて振り返ると、、、


俺の陰にユリネが入っていた


「な、なんでしょうか?」



「べ、別に?く、靴紐がちょっとヨ、、、」



あーうんなるほど。


俺は声をあげて2人を呼ぶ


「琴音ー!シックさん!」



シックさんも杖を使いながら、こっちへ歩いてくる


「おう!どうだった?ジロ、、、!」


「ユ、ユリネじゃねーか!」



「な、なな、なんで?」



「よ、よう!そので、でんごん聞いたからヨ、、、」



「お、おう、、、その、、、ありがとうな。助かったぜ」


「い、良いってことよ、、、」


俺と琴音は静かに目線を合わせて頷き合う


「あ、僕たち宿屋に荷物とか預けにいくんで」

「後はお2人で、きっと積もる話もあるでしょうし、僕たちの事はお気になさらず!」



「「それでは、ごゆっくり〜」」


そう言ってその場を後にした。


気合い入れろよ、、、シック



『愛だな』



でたよ、愛のソムリエ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。