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突然目の前が真っ白になったのだ。
――なんだ、なんだ?
しばらくすると視界が開けた。
そこは寂れた小さな村のようだった。
――いつの間に?
驚き周りを見渡す。
周りを山に囲まれた盆地のようなところだ。
小さな田畑と、古めかしい十数軒の家が見える。
そこにあるのはそれだけだ。
車は止まっていた。
立川はとりあえず車から降りた。
すると突然後ろから、左右の腕をつかまれた。
見れば粗末な服を着た体格のいい男二人が二人、立川の右と左の腕を抱え込んでいたのだ。
確かにさっきまで誰もいなかったはずなのに。
気づけば周りに人がいた。
十人ほどだろうか。
立川をぐるりと取り囲んでいた。
二人の男は立川を引きずって歩き出した。
「おい、なんだ、よせ。お前ら一体なんなんだ。ここはどこだ?」
誰も答えない。
ただ引きずられる立川のあとをついて来るだけだ。
「おい、やめろ。はなせ!」
叫んでも事態は変わらない。
男を振りほどこうとしたが、無駄だった。
二人ともとんでもない力だ。
そのままなすすべもなく連れていかれる。




