№_13_ふりがな版
悪戦苦闘
「ぐはっ!マジかよ」
化物が、貫いた腕を引き抜き、剛は、地面に倒れた。
「・・・」
倒れた剛を、じっと見つめる、化物。
「ぎゃぎゃぎゃ」
剛の頭上を通過した化物の腕が、お札の貼られた壁を攻撃する。
パンッ。
しかし、壁は、結界の外にあるため、化物には、攻撃することが出来ない。
「きゃ?ぎゃ!ぎゃ!ぎゃ!」
化物は、目の前の結界に、腕を連打する。
それでも、結界は破れない。
「ぎゃぎゃぎゃ」
休むこと無く打ち続ける、化物。
パリッ。
結界にひびが入り、腕を休めた、その時。
「タッチ…」
後ろに立った剛が、化物の背中に、お札を貼った。
「ぎゃ⁈」
「ははは、驚いたか?そうだろな…俺も驚いたからな!」
そのまま剛は、渾身の右ストレートで、化物を殴った。
「いきなり、体に穴を空けやがって。
札に籠められた霊力で、回復できて良かったぜ」
剛が体を気にしている間に、倒れた化物が起き上がる。
「きゃきゃ」
「結界が使えたってことは、祓うことも出来るだろ?」
「安心しろ。今、祓ってやるからよ」
その場から動かず、睨み合う両者。
「・・・どうやって、祓うの?」
「ぎゃぎゃぎゃ」
鋭く尖った腕が、剛に近づいて来る。
間一髪で反応し、腕を避けた剛は、化物の前から逃げ出した。
「危ね!や、止めろ馬鹿!」
追いかけて来る化物の攻撃を、ぎりぎりで避け続ける、剛。
「ぎゃぎゃ」
検討虚しく、結界の角まで、追い詰められてしまう。
「く、来るな!こっちには、札が…」
剛の持つ札を、二つに切り裂く、化物。
「・・・あ、あはははは」
「あ!居た居た。お~い、依頼者さ~ん」
視線の先には、結界の外から手を振る、楓の姿があった。
「た、助かった…助けてくれ!」
「え、無理でしょ?結界の中には、入れないじゃん」
「は!」
「ぎゃ」
会話の直後、剛の腹は、化物の腕に貫かれた。
「あ~あ。殺られちゃったか~」
結界の外に居る楓の横を、凝視し続ける、化物。
「あ~気になるよね。これが→」
蘭は、左手を捻り、麗羅の守護霊を、締め上げた。
「ぎぃぎぃ」
「痛い?痛いよね。でも…結界を破らないと戦えないよ?」
右手を振り、化物を挑発する、楓。
「ぎゃぎゃぎゃ」
再び、結界に攻撃を与える、化物。
ピキッ。
「そう、そう、いいよ!」
バリッ、バリバリバリ。
「あと、ちょっと…」
パリンッ!
「あ~残念。壊れちゃったね?」
結界を破壊した化物を、笑顔で出迎える、楓。




