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=世界を知る  作者: 真知コまち


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№_02_哀毀骨立

~登場人物紹介~

 主人公・・園久そのひさ ゆう 

 探偵・・高見たかみ 夏樹なつき

 夏樹の守護霊・・鴫山しぎやま あさひ

 おっさん・・勘凪かんなぎ 

 化物・・湖鹿こじか 春香はるか



_(〘ゆう〙)「やべー幻覚だ。あたま打ったんだ!死ぬ前ってことじゃん」

  頭を押さえ、絶望に伏せている、悠。

_(〘なつき〙)「あら~まだ人がいる。大丈夫ですか」

_(〘ゆう〙)「た、たすけて。あ、頭が…ち、血が…」

_(〘なつき〙)「あ~あ。死んでる」

_(〘ゆう〙)「生きてる。まだ、生きてる」

_(〘なつき〙)「人命救助は面倒だな。すみませんが、死んでもらえませんか?」

_(〘ゆう〙)「いやだ~」

_(〘なつき〙)「仕方ない。旭!」

  背後に、輝く炎を纏った人間が現れる。

_(〘ゆう〙)「あ、あんた!あいつと同じ⁉」

_(〘なつき〙)「は?」

_(〘ゆう〙)「後ろのそいつだよ」

_(〘なつき〙)「驚いた。君は、これが見える人間ですか」

_(〘ゆう〙)「さっきも、黒い奴があいつの後ろに。なにか関係が…」

_(〘なつき〙)「それは・・・知りたいですか」

_(〘ゆう〙)「知りたくないです」

_(〘なつき〙)「正直だね。ただ、見える人間は、嫌でも知ることになると思いますよ?」

_(〘ゆう〙)「じゃあ、教えろ」

_(〘なつき〙)「自由だね、君。これはね、人間に捕り付く守護霊ですよ」

_(〘ゆう〙)「守護霊?」

_(〘なつき〙)「そこからか…守護霊とは、人間を守る霊のことです」

_(〘なつき〙)「霊は、一人に一体、必ず捕り付いています。ほら、君にも」

_(〘ゆう〙)「はあっ」

  クルッ

 振り返ると、鼻をほじる()()()()が、空中で胡座をかいていた。

_(〘ゆう〙)「何これ?」

_(〘なつき〙)「それが君の守護霊だね」

_(〘ゆう〙)「この()()()()が?」

_(〘なつき〙)「うん」

_(〘ゆう〙)「そっちの()()じゃなくて」

_(〘なつき〙)「これは私の守護霊です…」

_(〘ゆう〙)「・・・嫌なんだけど。チェンジで!」

_(〘なつき〙)「守護霊は、死ぬまで一生代わること無いよ」

 _(〘かんなぎ〙)「おい。さっきから聞いてりゃあなんだ。嫌だとか、チェンジとか、失礼だろ!」

_(〘なつき〙)「おーこれは。会話が出来る霊だ!珍しいですね」

__(〘かんなぎ〙)「そうだ!俺は”レアな霊”だぞ。こういうの好きだろ、お前」

_(〘ゆう〙)「好きだけど、一生者となると…なんで、好きって知って!」

__(〘かんなぎ〙)「そりゃお前が生まれた時から、一緒なんだから当然だろ」

__(〘かんなぎ〙)「こんな事や、あんな時まで、ぜ~んぶ知ってるぞ」

_(〘ゆう〙)「こいつ消せない?」

_(〘なつき〙)「消せるますよ」

_(〘ゆう〙)「まじっすか!」

_(〘なつき〙)「消せるけど…守護霊が消えると、捕り付かれた人間も、この世からそのうち消えてしまいますね」

_(〘ゆう〙)「つまり…死ぬ。それじゃ消す意味ないじゃん!」

 バリンッ

_(〘ゆう〙)「な、なんの音?」

_(〘なつき〙)「結界が破られた音だ」

_(〘ゆう〙)「結界?かっけー」

_(〘なつき〙)「忘れていましたよ。君を助けるために、結界を張って一時的に閉じ込めていたことを…」

 _(〘はるか〙)「うわぁ~~」

  ドンッ

_(〘なつき〙)「無理やり結界を壊したみたいだね」

_(〘ゆう〙)「あいつに付いた黒い霊も、同じ守護霊なのか」

_(〘なつき〙)「あれも守護霊ですよ。”悪餓あくが”と言って、捕り付いた人間を超人的な化物に変えてしまう状態ですがね」

_(〘なつき〙)「霊は、人間の精神に影響され形を変えることがあります。悪餓も、その一例です」

_(〘ゆう〙)「じゃあ、おっさんも!」

_(〘なつき〙)「姿までは…変わらないかな」

_(〘ゆう〙)「そうか…どうやったら、元に戻るんだ」

_(〘なつき〙)「戻りませんよ」

_(〘ゆう〙)「えっ」

_(〘なつき〙)「悪餓になった霊は、自ら役目を放棄した存在です。戻せたとしても、また悪餓になりますからね」

_(〘ゆう〙)「それじゃ、あいつはもう…」

__(〘かんなぎ〙)「守護霊の使命は人間を守ること。捕り付いた人間に守る価値が無かったから、役目を見失い悪餓となった。仕方ねえだろ」

_(〘ゆう〙)「そうか…さよならだ。先住民さん」

_(〘なつき〙)「はい?」

 _(〘はるか〙)「うっうっ。うわぁ~」

_(〘なつき〙)「こちらに気づいたみたいですね」

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