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=世界を知る  作者: 真知コまち


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14/48

№_14_愛別離苦

~登場人物紹介~

 主人公・・園久そのひさ ゆう

 悠の守護霊・・勘凪かんなぎ つよし 

 探偵事務所の社長[ボス]・・高見たかみ 夏樹なつき

 探偵[部下]・・杉木すぎき かえで

 楓の守護霊・・綾紗あやさ らん

 化物・・しば 麗羅れいら

 警察・・節那ふしな 緋色ひいろ

 緋色の守護霊・・淡代あわしろ ゆき


   楓に向かって、飛び掛かる、化物。

_(〘かえで〙)「はぁ~蘭…」

   宙を舞う糸が、横一直線に撓り、化物を薙ぎ払う。

   軽く吹き飛ばされた化物は、周囲に張り巡らされた糸に足を引掛け、宙吊りの状態で楓を睨む。

_(〘かえで〙)「速度は遅いし、遠距離てかずも無い。飽きたな~この化物おもちゃ…」

 _(〘れいら〙)「ぎゃぎゃぎゃ」

   足元の糸を蹴り飛び、別の糸へと移動する、化物。

   糸から糸へ、糸から糸へ、移動を繰り返す化物の、速度が上がる。

_(〘かえで〙)「はぁ~無駄な時間。近隣に目撃される前に、終わらせるか~」

   蘭が、右手を開く。

   張り巡らされた糸が、突然、緩む。

 _(〘れいら〙)「きゃ!」

   足元の糸が撓み、バランスを崩す、化物。

   速度を上げた化物の身が、緩んだ糸に投げ出される。

_(〘かえで〙)「捕縛」

   緩めた糸を、隙間が無いように、編み込む、蘭。

   糸で三角のろうを造り出し、化物を閉じ込めた。

_(〘かえで〙)「はい、お~終い」

   背伸びをした楓は、箱に近づく。

   箱の中で暴れる、化物。

_(〘かえで〙)「これ…出られないんだよね、蘭?霊力(〖糸〗)も、そう長くは持ちそうにないし、帰ろうか」

_(〘らん〙)「楓→」

   楓の名を発した蘭が、倒れた剛を指差す。

_(〘かえで〙)「あーそうだった!」

   剛の存在を、完全に忘れていた楓は、小走りで剛に近づく。

 _(〘つよし〙)「た、た、助けてくれ…」

_(〘かえで〙)「ごめんね。霊力が減ると、拘束(いと)ほどけちゃうから、無理」

   倒れた剛の体に、優しく手を置く、楓。

 _(〘つよし〙)「・ふだ・は・・」

_(〘かえで〙)「何?」

 _(〘つよし〙)「・札・貼った」

_(〘かえで〙)「蘭…お札、貼ってある?」

_(〘らん〙)「微かに、抵抗する箇所は感じるが…」

_(〘かえで〙)「よし!やってみよう」

   楓は、糸の牢に近づき、言霊を唱える。

_(〘かえで〙)「・・・滅」

   悶え苦しむ化物の声が、牢の中から微かに漏れる。

_(〘かえで〙)「糸を解いていいよ、蘭」


   道路に集まった野次馬を抜け、楓と別れた通りを目指す、悠。

_(〘ゆう〙)「楓?貰って来たよ、札」

   お札を取りに、事務所まで戻っていた悠が、警察車両に乗った楓を見つける。

_(〘かえで〙)「あ、悠!遅かったね」

_(〘ゆう〙)「あれ?化物(〖依頼者〗)は…」   

_(〘かえで〙)「もうおわったよ。じゃあ…後、お願いね」

_(〘ゆう〙)「お願い?」

   楓に導かれるまま、悠は、車両に乗り込む。

_(〘ひいろ〙)「早速、問題を起こしたな!」

   聞き覚えのある声が、悠を責める。

_(〘ゆう〙)「”緋色”が、何でここに?」

_(〘ひいろ〙)「名前で呼ぶな!あと、”さん”を付けろ」

_(〘ゆう〙)「節那…さん。問題って、何?」

_(〘ひいろ〙)「お前らの依頼者だった、芝 麗羅が死んだ」

_(〘ゆう〙)「・・・え?」

   姿を確認しようと、現場へ走り出す、悠。

_(〘ひいろ〙)「待て!現場検証中だ。安心しろ、逮捕も罰金も発生しない」

_(〘ゆう〙)「…じゃあ、死因は何?」

_(〘ひいろ〙)「雪の見立てでは、栄養を吸収した守護霊が消えた事による、餓死だと…」

_(〘ひいろ〙)「だが、守護霊が栄養を蓄えていた事で、これまで、彼女が生き長らえていた可能性がある」

   首を傾げる、悠。

_(〘ひいろ〙)「要するに、何らかの方法で、人間の代わりに、守護霊が栄養を摂っていた可能性があるという事だ」

_(〘ゆう〙)「それって…剛と同じ!」

_(〘ひいろ〙)「前例の無い事態が、二つも確認されたとは、思いたくないがな…」

   緋色は、悠の膝に、紙を置く。

_(〘ゆう〙)「これって…」

_(〘ひいろ〙)「報告書だ。書き終わるまで、帰さないからな」

   扉を閉める緋色の顔は、悪意に満ちていた。

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