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=世界を知る  作者: 真知コまち


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12/48

№_12_悪逆無道

~登場人物紹介~

 主人公・・園久そのひさ ゆう

 悠の守護霊・・勘凪かんなぎ つよし 

 探偵事務所の社長[ボス]・・高見たかみ 夏樹なつき

 探偵[部下]・・杉木すぎき かえで

 楓の守護霊・・綾紗あやさ らん

 化物・・しば 麗羅れいら


   外へ逃げた化物を、追いかけている、楓と悠。

_(ゆう)「化物に追いついても、お札が無いと祓えないよね?」

_(かえで)「う~ん。この霊を祓えば、化物になった人間は、元に戻るけど…」

_(ゆう)「一度、事務所に帰ろうよ!それしかないよ」

_(かえで)「でも、捕りつかれた人間は、守護霊が離れすぎると死ぬし…」

_(ゆう)「・・・じゃあ、殺そう」

   足を止める、悠。

_(ゆう)「あの化物が人を襲うよりも、一人死んで、大勢の人を助けたほうが良いよ!」

_(かえで)「僕も、そう思う。だけど…だけどね…」

_(かえで)「ボスに、凄く怒られるんだよ…」

_(ゆう)「・・・は」

_(かえで)「悪餓になって死んだ証拠が無いと、殺人の容疑が掛けられて、”逮捕”される可能性があるんだよ」

_(ゆう)「逮捕!警察は、祓い屋の仕事に協力的なんじゃ?」

_(かえで)「勿論、こちらに非が無ければ、逮捕はされないよ。ただ…”罰金”を取られるんだよね」

_(ゆう)「・・・それは、まずい」

    止まっていた足を急いで動かし、見失った化物を追いかける。

_(ゆう)「まずい…まずい…まずい!これ以上、借金が発生したら、一生、ここで働くことになる」

_(かえで)「良いじゃん。別に?」

_(ゆう)「楓は、良いよね。守護霊がたくましいから!」

_(かえで)「そういえば…悠の守護霊は?」

    再び、足を止める二人。

_(ゆう)「守護霊が離れると・・・」

_(かえで)「死んじゃうね」


 その頃~

   悠と一緒に、隣の部屋へ入らなかった剛は、来た道を戻り、事務所へと帰っていた。

_(つよし)「あれは、完全に悪餓になる前段階だったな。危なかった~」

_(つよし)「何の能力も無い俺が、あの場に居ても、サンドバッグになるのがオチだぜ」

_(つよし)「悠を置いて来たが…まぁ、あいつの守護霊なら、余裕で倒せるだろ」

  ゴソ。

   足元に落ちていた袋を拾う。

_(つよし)「うん?何だこれ」

   袋を開けて、中を見ると、見覚えのある札が入っていた。

_(つよし)「悠のやつ、落としたな?まあ、楓も持ってるだろ」

   再び歩き出した道の先に、見覚えのある札が落ちている。

_(つよし)「・・・あいつら、札が無くて、祓えて無いんじゃ」

 _(れいら)「ぎゃぎゃぎゃきゃ」

   背後から聞こえた不気味な笑い声に、躊躇しながら、剛は、後ろを振り向いた。

_(つよし)「・・・やっぱり」

   そこには、人目を気にしながら道路を横断する、化物の姿があった。

   手に持ったお札を、じっと見つめる、剛。

_(つよし)「やってみるか…」

   札を一枚、壁に貼る。

_(つよし)「結界!」

   期待通りとはならず、何も起きない。しかし、

_(つよし)「・・・なんてな、痛!あれ?出来てたのか」

   剛は、顔面を強打した痛みで、透明な結界が張られていることに気がついた。

_(つよし)「実体を持つ能力。普通の霊には、出来ないことが、出来るようになるのか…結構、良い能力じゃん」

   自分の能力に浸っている剛の背後に、ゆっくりと近づいて来る影。

_(つよし)「もしかして、あれも…うん?」

   振り返った剛のお腹を、化物の腕が貫いた。

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