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(4.4) 情報衡平社会に向けての前提

 情報社会は、情報衡平社会ではありません。

 いくつかの段階を経て情報衡平社会に至ると考えます。そして、これがその為の礎石の一つにでも成れば幸いです。

 さて、情報社会では情報の力が拡大し、人々を動かすことは一般人も理解できるでしょう。

 では、情報社会の中核コアは何か、これは情報システムです。情報社会は情報システムによって情報が収集、整理、蓄積、伝達される社会ですから当然そうなります。

 ここでの情報システムは、電子的に定義された機能を実施する存在と定義します。

 この情報システムこそ、情報社会の中核です。

 最初の情報システムは、閉鎖型ネットワーク(相手が限られたネットワーク)でしたが、今は開放型ネットワークに接続されています。

 この情報社会において最低限必要な事は何でしょうか?

 詐欺師が犯罪に利用することを前提として情報システムが定義され構築されることです。

 これがなぜ必要最小限なのか?

 それは情報社会における企業と個人を犠牲にする寄生虫(詐欺師)の存在が、まるで癌のようになるからです。

 分かりやす例では、農家のマスカット盗難被害があります。農家は収穫する直前に根こそぎマスカットを盗まれる。

 以前には考えられなかった事です。

 しかし、個人売買システムにより、盗品のマスカットを販売することが可能になった結果、農産物を大量に盗み販売することが可能になりました。

 この場合、農家が監視カメラを設置することでは、根本的な対策になりません。

 ここで検討するべきは、情報システムの犯罪利用を抑止する機能の追加です。

 個人売買システムの例で言えば、名寄せシステム(仮)による売買データのチェックです。

 マスカットが盗品であるならば、大量のマスカット売りが、農家でも、卸業者でもない販売者から発生することを名寄せで見つけるシステムが必要になります。

 まあ、名寄せシステム自体はここでは、これ以上詳細には説明しませんが、犯罪が情報システムを利用する以上、情報システムを犯罪が利用する前提で、犯罪を抑止する機能(情報防衛)が必須になる。

 この記述をしている最中にもY銀行から6000万を超える不正引き出しが発覚しています。

 開放型ネットワークは、世界の犯罪組織に繋がっているのです。

 情報社会において最低限必要な機能には、まず情報防衛機能(名寄せ等)があります。


 更に言えば、産業社会のパラダイム(信用の認識)から情報社会のパラダイム(不信の認識)への変革が必須です。

 分かりやすく言えば、産業社会が信用社会(相手は詐欺師でない認識が基本の社会)であるならば、情報社会は不信社会(相手には、詐欺師が混ざることが前提の社会)に変革することが必須です。

 繰り返すが、情報社会は世界の犯罪組織に繋がっています。

 情報システムについて不信社会を前提にしなければ、全ての産業が詐欺師の食い物にされます。

 具体的に言えば、マスカットの例では、ただの盗人がマスカットを売るなら、大量のマスカットの販売は足がつく。

 ここで不信社会であるならば、例えば卸業者が盗人から購入している場合を想定する。

 つまり、全てを疑うことが前提です。そしてその場合は、卸業者の販売した商品についての納入記録(インボイス)を求めるべきです。

 ただし、これは警察などに要請された場合に提出するためです。

 マスカットの大量盗難事件が発生した場合、卸業者が盗人と共謀しているとしても、盗品には正規の仕入はないので分かりやすい。

 このように情報社会は、犯罪の危険性をどのように抑止するかが前提になります。


 まあ、主人公たちが情報衡平社会を目指すことが如何に大変か理解していただければ幸いです。


 更に情報社会への移行には、教育の情報システム化が必須になります。

 つまり、教育内容には情報社会の技術的要素、利用知識などの前提となる教育内容が義務教育レベルで為される必要が有ります。

 

 情報社会で人が生き残る為には、情報社会を理解する知識とそれを利用できる能力が前提となります。つまり、その知識と能力を教育する事が前提となります。

 もちろん、それは国民一人一人が安価で、いつでも、何処でも、誰でも利用できる情報システムが前提になります。


 


 

 

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