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(4.3) 「人新世」の資本論について

 「人新世」とは、地球環境に人の影響が大きい時代という意味で、著者の斎藤公平氏は使っている。

 その地球環境に人の影響が大きいので、資本主義社会は、地球環境に負の影響を与えることが問題だと言っている。

 おおざっぱに言うとこのように私は理解した上で、言わせてもらえば、資本論の本質と限界を、繰り返す内容であると考えます。

 資本論の本質とは、カール・マルクスの資本論の本質であります。一言で言えば、資本主義に問題があるから、均一主義(コミュニズム)にしなければいけないということを環境問題で改めて言った内容がこの本の内容と考えます。

 これを喩えで言えば次の話になります。

 築二百年近いボロ家屋(資本主義)に問題があるから、取り払って新築家屋を建てたいという発想です。

 その結果はどうだろうか?

 急遽、バラック(均一主義社会)をつくったが、とてもではないが、資本主義社会のボロ家屋よりひどくなってしまった。

 バラックの看板には地上の楽園と書かれ、信じたお人好しは、地上ですぐ人が死ぬ極楽(あの世)に地上で一番、近い社会ができました。

 均一主義(コミュニズム)社会におけるスターリン、毛沢東の虐殺はいくら資本主義の問題をあげても、消えることのない均一主義(コミュニズム)社会の問題です。

 資本論の本質は、資本主義の問題をあげているが、資本主義を否定しても、分析が不十分だから回答も間違いだという事実です。

 つまり、人新世の「資本論」の問題は、資本主義に人新世の激しくなっている環境問題を引き起こす本質的な原因があるという分析だ。

 私はそうは考えない。

 これは、人の問題だと考える。

 本の題名が「人新世」であることが、現代社会の本質を示している。人が地球環境に大きな影響を与える時代。この認識から始めるのならば、人の問題が地球環境に大きな影響を与える時代だと考えることが当然の結論だ。

 人の問題の一つは、嘘をつくことができることだ。

 この嘘をつく行為には、二つの種類がある。嘘をつくことで得する者と、嘘を信じる者である。

 嘘をついて得をした権力者が、スターリン、毛沢東であり、彼らを支えた者たちだ。

 この人の問題を、どうして均一主義は解決できるのか?

 均一主義(コミュニズム)自体では人の問題を解決不能だと考える。

 なぜならば、均一主義(コミュニズム)は生まれた時点から、均一主義(コミュニズム)社会が理想的な社会(エデンの園)だという嘘から始まる存在だからである。

 この現実社会からどのような未来社会が、より良く構築できるかの人類の問題を、どうして共通主義で解決できるのか?

 なぜ、これほどの否定をするのか?

 それは、現在進行している情報社会が、全く違う社会を必要としているのに、再度、無駄な幻想(コミュニズム)に人が費やす時間も資源もないと考えるからです。

 もちろん、人の問題には、愛憎の問題もあります。

 いまだに、均一主義(コミュニズム)を信じている人は、私からすれば二種類から構成されます。

 一つは、均一主義(コミュニズム)を信じることで得するグループ。もう一つは、お人好しグループです。

 お人好しグループは、いつも損な役回りをして、真っ先に独裁政権ができると整理されます。そして均一主義(コミュニズム)党員から排除されます。

 その結果、均一主義(コミュニズム)党員の親族が均一主義(コミュニズム)党員になる。そしてその権益は、親子代々引き継がれる。

 これが人の問題であり愛憎の結果であります。

 つまり、自分の家族を愛する者は、自分の家族の敵は憎むことになります。

 まあ、人の問題を、共産主義で解決できると整理している者は、まず自分の問題を考えることから始めるべきです。

 本当に、共産主義で解決できると思っているのか?

 私には、解決できると思えません。

 これが、人新世の「資本論」についての私の感想です。


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