49 そうだ!クリスマス会を開こう(1)
季節は、晩秋を向かえ、冬の気配を感じるようになっていた。
この世界でも1年は12ヶ月だ。
神様、思いやり設定ありがとうございます!と感謝した。
12月といえば!ワクワクドキドキ!
そう!『クリスマス』ですよ! そこの奥さん!
驚いたことに、この世界には「クリスマス」を祝う習慣はなかったのだ。
ありえないだろ。それ。
1年で一番! と言っていい程のイベントですよ?
そう! 私の出番です! と神からのお告げがした! ような?気がする?
まあ、そう。無いなら作ればいいのです!
【公爵家緊急会議を招集します!】朝食後、みんなに私が言うと、
みんなワクワク顔で私に注目してくれた。約1名のエスパーを除いて。
厨房のテーブルを囲み、まずは内容を説明する。
クリスマスと言えば、チキンでしょう!
あれがなければ始まらない!
料理長のダラスに、チキンの確保をお願いすると快く引き受けてくれた。
ケーキも用意したいけど、それはまた、相談ね。
次に、大事な物と言えば!ツリーよ!
庭師のハンスにお願いして、針葉樹を鉢植えに移植してもらい、屋敷に運び込むことにした。
それとは別に庭の木々にも、飾り付けが必要ね。
あぁ…LEDライトが欲しい…
クリスマスと言えばイルミネーションよねぇ…
今から防水の電球を用意するのは厳しいわ…
あ!小さなガラス瓶に沢山の金や銀の、紙紐を詰めてオーナメントにしたら?
それをライトで何箇所か照らしたら?
きっとガラス瓶に反射して幻想的になるんじゃないかしら?
イルミネーションはこれで決定ね。
あとは、ツリーのオーナメント作りね。
これは『トレ・ゾール』の内職さんにお願いしましょうか。
『ミニツリー』も作成して『トレ・ゾール』でも販売しましょう。
侍女軍団や見習い戦士達に、絵を書いて『オーナメント』を説明し、作成するようお願いした。
みんな、目を輝かせながら、やる気である。頼もしいわ。
次は、クリスマスカードと、プレゼントの用意ね。
私からも、日頃の感謝を込めて用意しないと。
あぁ、忙しくなるわ。
心が躍る自分に、顔が高揚していることに気づかなかった。
「お嬢様、プレゼント交換ですが、殿下へは別にご用意下さいませね!」
メラニーがキツイ口調で言う。
ハ! 忘れてた! ゴメンナサイ。 私ったらなんてことを…
このときだけは、メラニーに心から感謝の言葉を述べた。
「『プレゼント交換』の中身は高騰を避け、300円までか、手作りの物」と決めた。
クリスマス・カードを早急に作成し、お店でも置かないとねえ。
考えていたら、セバスが、紙の見本の注文本を持って来てくれた。
流石セバスチャン!
それぞれのセクションに、リーダーを決め、リーダーを中心に、今日から動くことにした。
早くしないと12月になってしまうもの。
一旦【公爵家緊急会議】をお開きにして、各セクションに分かれて一斉に作業に移る。
皆、足音もせず忍者のように消えて行く。
この家は忍者屋敷か!
私は自室に戻り「クリスマス会」の計画書を書き始めた。
お父様とお母様にもお伝えして、協力してもらわなきゃね。
ケーキの用意も考えなきゃ。
あ! その場でサプライズで、トムとフィニーのお祝いも一緒にしようかしら?
あぁ、忙しいわ。
その日のティタイムの時間、部屋をノックする音がして、入室を許可すると、
侍女軍団と見習い戦士達数名。
「あら? どうしたの?揃って?」
「お嬢様、試作を作って参りました」と、『オーナメント』を見せる。
『ミニツリー』まで中にはある。
みんな、私の下手な絵と、説明だけで、しかもこんな短時間で、よくできたわねぇ…
と感心しながら、作品を一つづつ手に取る。
素晴らしい出来栄えだわ。
早急に量産をお願いした。
侍女の一人に試作品を託し『トレ・ゾール』のトムに計画をお願いするよう依頼した。
トムとフィニー、アンがいれば、ばっちりのはず!
私は忙しく屋敷内の各部署を歩きまわった。
夕食時に、お父様と、お母様にも『クリスマス会』のことを話すと大賛成してくれた。
招待客は、基本的には身内だけにして、その家族や、彼氏など、ごく親しい者だけにした。
殿下も呼ぶのよねぇ? と小声で呟いた瞬間に
お父様とお母様が呆れたような顔で
「あたりまえです」低い声で揃って言われた。
相変わらず仲がよろしいことで…
「最後までお読みいただき、ありがとうございます」
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