15 再会
御多分に漏れず本日の私は5時起床。
そして定番の侍女レンジャー参上!
今回は、前回の失敗を活かし、前もって一口サイズのお菓子、これはキラキラ王子から大量に押し付けられて……
げふんげふん もとい 贈られた中から厳選した物。
まあ、粉ーズなんで、なんか殺虫剤でそんな名前のがあった記憶が……
粉物達から、菓子屑がボロボロ落ない子をチョイスしました。ドレスに菓子屑が付いていたら、また前回の二の舞ですからね。
ワタクシ学習能力お高めなんですの。オッホホホホッ。
一口サイズのサンドウィッチなども用意して貰った。
流石、侍女レンジャー!
2回目ともなると皆、手際も良く。チャッチャとお仕度が出来上がる。
特殊メークも無事完了である。何しろ相手は、背中に羽を背負ったトップスター!もとい、王太子殿下だ!
敵は王宮にあり!
あれ? これだと私は後で農民に殺される?
いや違うし……
前回同様、髪はハーフアップに結い上げ、ドレスは薄い水色と碧色のグラデーション。アクセサリーは、アメジストにブルーの小さめの石をあしらった、清楚なデザインのネックレスと、揃いのイヤリングだ。
いざ出陣!
お城に着くと前回と同じ部屋に案内される。
王族の私室だ。敵は三人、げふんげふん…やはり前回と同様の両陛下と、キラキラ王子だ。しかも今日のキラキラ様は、真っ白な騎士姿だ。
世界広しと言えど、この眩しいばかりの白い制服が着こなせるのは、オ〇カルと、この王太子殿下だけであろう。
そして今日も、安定の背中に羽を背負っているかの如く後光が射して見えました。
互いの挨拶もチャッチャと終え、お父様と2人でソファに腰掛ける。
王妃様より『エレガンス・ドール』のお褒めのお言葉を頂戴し、今は和やかなティータイムだ。
宴もたけなわ? な時、突然、国王陛下が
「今日エレナ嬢を呼んだのは、度重なる活躍に褒美をとらすためだ!」
大きな声でビシッと言う。
何かちょっとカッコイイ! と思ってしまって頬が赤く染まった自分に恥ずかしくなり、すかさず俯き誤魔化す。
白いキラキラ様は、前回同様、もはや神の如く眩しい微笑みを私に向ける。
何処からか突然現れた宰相様が、書類のような物をテーブルの上に置く。
「エレナ嬢は確か14歳だったな?」
国王陛下が私に問う。
訳がわからず、取り敢えず肯定の意を述べる。
「我が国では15歳未満が商売をすることは禁じられている。(未成年は商業ギルドに登録できないからだ)従って現在は、クロフォードを保証人に立てておるのよのぅ?」と問われる。
再度肯定の意を述べる。
「今回の活躍により、特例として成人を待たずして、エレナ嬢へ商業権を与える。そして今後の開発費用は国が援助し、店を構える場合は、国が協力し、場所の斡旋を行うものとする」
にこやかに国王陛下がおっしゃったのだ。
えぇーーーーー!?国有にするってこと? 所謂パトロンに国がなるってこと?
実際、この国の商売人には貴族が融資しパトロンとなっている店が多数ある。資金援助を行い、利益の数割を貴族に収めるのだ。ウィンウィンの関係である。だが、国が(国の税金を利用して)個人のパトロンとなっている店は存在しない。
確かに14歳の小娘が商売するには有難い後ろ盾にはなるが、私は国営事業を興こしたい訳でない。少し考えたふりをして、ゆっくりと姿勢をただし、国王陛下に述べる。
「身に余る光栄なお話で御座いますが、何分まだ、わたくしは若輩者で御座いまして、国に資金援助をお願いする程の実績と経験が御座いません」
と平身低頭に答える。
すると、国王陛下はゆっくりと、目を細め
「ハッ、ハッハ! 流石は稀代の才女!」
「心配せずとも良い。先程、国が資金援助や、場所の斡旋をすると言ったが、あくまでも役人を、そなたに貸与する意味じゃ。そなたは、まだ年若い。公爵家の人脈だけでなく、国の役人を融通すると言うことだ。相談役程度に思ってもらえば良い。資金援助に関してもあくまでも、わしのポケットマネーからじゃ。気にすることはない」
「そなたの自由な発想、開発の手助けを、ちょっとばかり、このおじさんにも、さしてはくれんかのぅ?」
満面の笑みでおっしゃられた。
思っていたことがバレた? 内心焦ったが、愛想笑いを浮かべて誤魔化す。
その後、話し合って、特例商業権は有り難く頂戴し、資金援助や、人材援助に関しては、必要時、再度申し出る。と言うことで概ね決まった。
互いの合意が得られ、お開きになりそうな時、キラキラ王子が宣う。
「では、そろそろ、エレナ嬢、庭園に参りましょうか?」
と、瞬殺キラキラビームを発射させた。
───え? 決定事項ですか? まさかの強制連行?
「最後までお読みいただき、ありがとうございます」
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