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11 運命の出会い?【脳内絶対回避命令発動中】

 お父様のエスコートにより王宮の廊下を歩く。


 絨毯フワフワ。これ毎日掃除大変じゃないかしら?掃除機もない世界なのに。

 コロコロクリーナーがあればいいのにね。なんてウキウキした気分だ。


 その反対にお父様は無表情だ。美男子が無表情だと迫力ある。


 お父様スゲーーーーー顔力!と、心の中で絶賛する。

「神様ありがとうございます。美人に転生させてくれて」心から感謝しておく。


「エレナ。何度も言ったが、王妃様や国王陛下の質問には基本的に私が答えるから、お前は笑顔で頷いていればいい」

 低い声でお父様が私に言う。


 中身アラサーの私のことを知らないお父様は、私のことが心配でこの3日間ご飯もろくに喉を通らない程の心配ぶりだった。


 笑顔でお父様に頷き、大きな扉の前で立ち止まる。


 ここまで案内してくれた近衛騎士様に笑顔で会釈して、扉を開く騎士様の誘導で部屋に入る。


「この度は、娘エレナを招待して頂き、恐悦至極に……」

 お父様が国王陛下に挨拶を述べる途中で国王陛下より

「堅苦しい挨拶は、なしじゃ。今日は呼びつけて悪かったなぁクロフォード」

 大きな声で、そして笑いながらお父様に声をかける。


 気さくな人っぽい?と感じたが、頭を私は下げたまま陛下の声を待つ。

「よく来てくれた。エレナ。顔を上げよ」

 声がかかり、ゆっくり姿勢を正し、何度も練習したカーテシーの礼をとる。


 こちらから話かけるのは御法度の為、そのまま静かに待つと、席につくよう案内された。


 国王陛下と王妃様と、もう一人。

 私より少し年上の男性がソファに座っていた。

 王太子殿下かしら?と、思いながら少し目線を彼に向けると、溢れるような笑顔で微笑み返された。


 ヤバイ!リアル王子スゲーー! キラキラ感半端ない!

 心の中で呟く。


 ジャ〇〇ズ真っ青なキラキラだわ。

 まるで女性だけの音楽学校の男役トップスターのように背中に羽背負ってる感じ。今にも大階段歩いて降りて来そう……


 ヤバイ、今は集中しなくちゃ!


 両陛下に私も挨拶を済ませたあと、陛下より王太子殿下の紹介を受ける。


 眩し過ぎて目が痛いわ……と思い少し俯き気味に挨拶を交わす。


「これが『エレガンス』なのね? 城の侍女達が毎日噂してたのよ。私も気になって、是非この目で私も見てみたい! と思って陛下におねだりしたのよ」

 鈴が転がるような、柔らかくそして心地よい声で王妃様が『エレガンス』を手に取りながら言う。


 今回は王妃様の為に通常のハンドクリーム

『エレガンス』3種とは別に『レディ・エレガンス』の最上級ライン、真珠を砕いた粉を混ぜた『レディ・エレガンスパール』を用意した。


 容器はピンク色に着色したガラスを使用しており、金の装飾入りだ。最上級のローズオイルとスズランオイルを混ぜ、マヌカハニーとプロポリス、真珠の粉を配合した、採算度外視な商品である。材料が入手困難な為、受注販売予定で、まだ発売はしていない。


 そのことを王妃様に伝えると「まぁ!まぁ!」

 大きな目をクリクリさせて、とても喜んでいただけた。


 国王陛下と王妃様に今回の開発に関して「素晴らしい功績だ」「我が国の宝だ」たいそう褒められ、何か申し訳なく思ってしまった。


 やはりズルしてる感があり、罪悪感が否めない。


 無事、王妃様に新商品を献上することも出来、

 お父様と退出しようとした時、王太子殿下に声を掛けられた。


「この城の庭園にも珍しい花々やバラ園があるんだ。良かったらこの後、私と一緒に行かないかい?」

 溢れるような甘く優しい笑顔で言われた。


 え? 二人でですか? 

 言いそうになったが思いとどまった。どうしていいかわからず、思わずお父様の顔を見る。


 お父様も突然の王太子殿下の誘いにビックリしているような様子だ。

 その間も王太子殿下は私の顔を見ながらニコニコしている。



 これが有名な「王子様瞬殺スマイルか!」

 心の中で感心する。


 いくら数ある修羅場を潜って来たアラサー女と言えど、王子様と会ったのは人生で初めてだ。 

 しかも二人きりで散歩? いや。無理だから……


 お父様に助けを求める目で、お父様を見つめると、王妃様より

「あら、良いじゃない。是非行ってらっしゃいな。今の季節はバラ園がとても綺麗よ」

 柔くそして優雅な声で言われる。


 これ、断れない感じ? 絶対断っちゃダメな感じよねぇ……

 心の中で繰り返す───










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