01 プロローグ
※思いのまま書いたご都合主義なところや、矛盾点が多くありますが、あまり気にせず軽い読み物として読んでください。
今日も朝から太陽の日差しが眩しい。パート仲間と元気に「おはよう」の挨拶を交わし仕事に取り掛かる。ホームセンターの品出しが私の今の仕事だ。大学を卒業後すぐに結婚した私。
しかし、私には皆に内緒にしていることがある。夫は遠方に単身赴任していると話しているが、実は夫が多額の借金をした挙句、浮気が発覚し離婚していたのだ。
子供の頃から真面目で、堅実な生活を送り、結婚してもその生活が続くと思っていた。
夫の多額の借金が発覚した際も、夫婦の老後の為と思ってコツコツ貯めていた貯金で補った。
そんな真面目で堅物の私に愛想を尽かした夫は浮気相手との生活を選んだ。
独りになって途方に暮れた私に更なる不幸が……
体調崩し病院に行くと進行性の癌が見つかったのだ。
「今まで、ずっと真面目に生きて来たのに。何も悪いことなんてしてないのに……何故?」と自分の人生を嘆いた。
「神様なんて居ないんだ!」
泣き叫び、人生で初めて何もかもが終わってしまえばいい!と思った。
仕事を終え、仲間と挨拶を交わし職場を出る。
空を見上げると、薄暗い雨雲が大きく広がっていた。遠くから雷の音が聞こえている。
一雨降りそうな予感がし帰宅を急ぐと、
突然「ドーン」と大きな音がして視界が真っ暗になった。
◇◇◇
───「ん?ここは?」天井を見上げると白い布?
「カーテンかしら?」
「確か雷が鳴り響き、急ぎ車に駆け込んだはず?」
小声で自分に言い聞かせ、不思議に思いながら部屋を見る。
「え??ここは何処?」
真っ白な天蓋付きベッドにピンクのカーテンと白い可愛いチェストやデスク。
「え?何これ?」
ベッドから起き上がろうとした瞬間、頭痛がし再びベッドに倒れこむ。
「お嬢様!目覚められましたか?大丈夫ですか?」
遠くから女性の声が聞こえる。
いやいや、流石にお嬢様って…それはいくらなんでも言い過ぎよ。
結婚も離婚も経験したアラサーの独女に、申し訳ないわ。
「お嬢様!いけません! 3日間も寝たままだったんですから! まだお一人で起き上がるのは、お止めください!」
とても心配そうで今にも泣きそうな顔をして私の手を握る女性。誰ですか?あなた?
あ、ごめんなさい。心配かけたみたいですね。
申し訳なかった。見ず知らずの、こんなおばちゃんを助けてくれたのに。
誰だろう?この人は…と思ったが、ここは口に出すのはちょっとアレな雰囲気な為、愛想笑いをしてみる。
女性に手を借り再びベッドに横になる。そして、ゆっくり恐る恐る自分の手を見る。
───えっと……うん。小さい…
そこで思考が一旦止まる。
───いやいや。そんなことはないだろう。
(現実逃避)
一旦なかったことにする。
いやダメでしょ。報・連・相コレ大事!いやこの場合違うな。頭パニック状態
再び目を閉じ「うん。これは夢。はい寝ましょう!」と自分に言い聞かせる。
いやいや、もう私は立派な大人!ちゃんと確認しなきゃ!
もう一度ゆっくり自分の手を見る。
やっぱり小さい……
「お嬢様!何処か痛いところはございますか?」
先程の女性が聞いてくる。
あ、存在忘れてたわ。スイマセン……
ゴメン。今、完全思考停止状態でした。
困った時はとりあえず笑って誤魔化す!これ社会人としての必須アイテムでしょう!
これって、まさか? いや? ありえないでしょ?
でも…
再び自分の手を恐る恐る見る。
うん。確定。
転生したようですね。
でも、これから私どうなるんだろう?
どうしたら良いんだろう?
何で?
とりあえず、お腹すいたわ。
そういえば、仕事を終えてお昼ご飯の買い物して帰る予定だったんだわ。
腹が減っては戦は出来ぬ! うん。
とりあえず、何か食べる物を確保しないとね。
今日も前向きに現実逃避バンザイ!
「最後までお読みいただき、ありがとうございます」
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