古風な名前
「と、言うわけであのおじいさん先生に聞いてきたのね。」
「ちょっとどういうわけかわからないけど、まぁ、話を進めろよ。」
むっ。
リアムの反応がムカつくな。
あのあと、医者であるおじいさん先生に飴の話をして、確認を取ってもらった。
そうしたらやはり、患者のお嬢さんたちの最近の行きつけの店だったようだ。
ノアが今、飴の成分分析を頼みに行っているのだが、どんな感じなのかがさっぱりわからない。
前回の解析時も私は行かなかったし。
科捜研みたいな感じかな?
ついていけば良かった。
何故かノアにやめた方がいいと強く言われたので引き下がったのだ。
で、戻ってか来たら、アレンがいなかったので、下っぱ三人で密談中。
「一緒に行けば良かった……」
「で?続きは?」
「あっ、そうでした。やっぱりあの店が怪しい。」
「占いの館、だっけ。」
「そう。」
「でも、どういう感じで?」
「それは、わからん。」
「えーーー。」
そんなの知らないって。
だって、共通点はその店の飴。
結果がでなければ動きようがなくない?
あと出きる事と言ったら……
「潜入捜査?」
「「それは、絶対だめ(っす。)(だ。)」」
「私が潜入するとは言ってない。囮なら出きるけど、潜入は無理。見るのは好きだし、やってみたい気持ちあるにはあるけど、だめ。」
「なんででっすか?」
「目立つでしょ。この髪の毛とか。囮は目立ってなんぼだけど、潜入は目立っちゃだめじゃん。」
私的には目立たない方がいいのだが、へまをやらかしそうだし。
「じゃあ、誰がするんすか?」
「いないの?潜入専門の人とか。」
「いるけど……ちゃんとした理由がなきゃ頼めないだろ。」
「そうか。じゃあさ、例えばだけど……ウォル子ちゃんとリア子ちゃん。」
二人を順番に指差してみる。
「はい?」
「ウォルターとリアムが女装すればいい。」
「何故そうなる……」
「なんか、突っ込みどころが……」
そこで気を落とすなって。
「だって女装しなきゃ目立つじゃん。」
「女性に頼もうという気はないのか。」
「いや、危ないでしょ。」
私ならやるけど、他人にやれって簡単に強要はできない。
それに頼めないって、リアムが言ったんだぞ。
それに鍛えている人ならきっと話は別になるはず。
「なにげに「コ」がつくのが気になるんすけど。」
「昔から女の子の名前は子だからね。」
「だからっておかしいだろ。名前!!考えるにしたってもっとちゃんとした偽名にしろよ。」
「えー、いいじゃん。アレ子とノア子より、いいと思うよ。知らんけど。」
あの二人は、女装したら美人さんになりそうだけど、何かに負けそうな気がする。
そこらへんは、この二人なら良さげだし。
「どう?」
「「却下 (っす)!!」」
やっぱだめか。