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整理整頓

 情報がなければ、何にも考えれないよー。とお手上げ状態な私のもとに、またしても面倒な話が持ち込まれた。


「はあ?凛が眠り姫症候群(シンドローム)になった?」


 今日の仕事は、会計。

 電卓がほしいと思いながら計算していたら、凛についていると言う侍女さんが知らせにきた。

 しかし侍女さんには悪いが、思い切りめんどくさいオーラをだしてしまった。


「とりあえず、きてください。」

「いやです。」

「えっ?」

「い・や・で・す。」

「な、なんでですか?心配ですよね?ご友人ですよね。ほら、早く!」

「え、やですってば。心配ではないし……」

「なぜ!!」

「なぜといわれても……」


 めんどくさいことが起こりそうだから?


「めんどくさいとか言わないでよ?」


 まさか心を読まれた?

 ノアに突っ込まれた。


「そんなこと、思ってないよ。」

「棒読みが半端ないっす。」

「気のせいじゃない?」

「そう?行ってあげなよ。」

「えー。」

「ほらほら!」


 ノアに背中をぐいぐい押される。

 それと同時に耳元でこそこそっと耳打ちされる。


「新しい情報が手に入るかもよ。」


 うわっ。確かにそうなんだけどさ。

 ウインクつきの良い笑顔でそれを言うのはどうなのだろうか。


「はいはいはーい!僕も一緒にいくー。」

「は?なんで?」

「んー。一緒に行きたいから!」

「却下。」

「はい!じゃぁ、俺が一緒にいくっす。」

「なぜ?ってか、誰かと一緒に行かなきゃだめなの?」

「いいじゃん。気になるし。」


 お前は、完全に楽しんじゃっている人だがな。


「しかたがない。どっちでも良いから、決めて。」

「じゃぁ、僕だね。」

「なぜに?」

「年上だし、階級もうえだから。」


 ウォルターは、なにも反論できずにあえなく撃沈した。

 私としては、この二人なら扱いがどちらでも一緒なので、特に思うことはない。

 ただ、仕事をしなくていいのかとは思う。

 それだったら、階級がうえの人が残った方がいいのでは?


「それじゃ、行きますか。」


 アレンに確認する前にノアに背中をぐいぐい押されてしまう。


 帰ってきた時に氷の帝王が降臨していないことを祈るばかりだ。



 凛の部屋にたどり着き、通されたのだが、やはりノアは扉の近くの壁際で待機と言われて別行動とあいなった。


 グースカ眠りこける凛の寝顔にはまったく興味がないので、ベッド周りに置いてあるものにざっと目を通していく。


 しっかしまぁ。


「この子の辞書には整理整頓と言う言葉はないのか……」


 読みかけの本からお気に入りの小物らしきものからものがいっぱい並べられたナイトテーブルをみて、ため息しかでない。

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