噂話
ちょっと短いです。
真夏の揚げ物地獄という名の串カツパーティーは、まれにみる盛り上りをみせて幕を閉じた。
最後の方は、串に刺さっていない、ただの揚げ物だったが。
終わった後には、また揚げ物パーティーをしたいと口々に言われた。
下準備が大変なんだよ。
よく食べる人が多いから。
私は二度と運営の方には入らないからな。
また何時かね、と約束の言葉は濁しておいた。
それから一週間に一回のペースで揚げ物する?と聞かれていたが、私は作らないと返事をした。(ソラが作ったことはあった。)
その間に凛がもう一回占いの館に行こうと誘ってきたが、丁重にお断りした。
そして夏が終わり、秋風が立ち始める頃。
「おい、知ってるか?」
書類をオリバーに届けに行った帰り道、ヒソヒソと噂話をしている人達を見た。
私?私の悪口か?
こっそり聞き耳を立てるとどうやら私の話ではなかった。
長年の癖というか、考え方で自分に向けられた悪口か何かかと身構えたが、そうではないらしい。
この話を聞いたら私の悪口ではないかという癖を何とか治したいものだ。
「最近、眠ったまま起きないっていう病気が流行っているらしいぞ。」
「なんだそりゃ。」
「前日まで特になにもなかったのに、ある日起きてこなくなる病気らしい。」
「へー。そんな病気があるのか。」
そんな病気が流行っているのか。
フムフムと噂話を聞きながら、横をすり抜けていく。
元々噂話には興味はあまりないが、そんな変わった事件なのであれば興味が出てくるのは私の悪い癖かもしれない。
こうやってよくわからない事件に自分から首を突っ込むため巻き込まれているのかもしれない。
しかし聞いてしまえば、気になるものである。
ちょっと情報を探ってみようと、マダムを訪ねたときに聞くことにした。




