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調子に乗ってはいけません

 え、まじで?

 どうすればいい?


 この場から離れたいのは山々だが、直ぐ後ろににはあんころ餅がいる。

 別にこいつらにをかばう義理はないが、見捨てるというほど嫌いなわけでもない。


 じゃあ、魔法をつかう?

 でも、炎はダメだし……雷か?


 よし。

 魔法を発動しようとした瞬間、誰かに突き飛ばされる。


「う゛ぇ。」


「ぎゃっ」

「ぐわっ」


「だから、自分で何とかしようとするのやめようよ。そして、もうちょっと可愛い悲鳴を上げようね。」


 降ってきた声に顔を上げれば、そこにはノアがいた。

 ちなみに、私の悲鳴は一番目である。

 そして見渡せば、飛び越えてきたオオカミもどきたちは、氷柱で串刺しになっていた。

 私の立っていたギリギリのところまできているやつもいた。


「おぉ。」


 ぱちぱちぱち~。


 感嘆の声を上げれば、串刺しにした張本人(アレン)に睨まれた。


 ……すみません。調子に乗りました。


 そして振り返れば、あんころ餅は心ここに非ずで放心していた。


「大丈夫そうでなりより。」

「あれを大丈夫って言うのはアイナちゃんぐらいなものだよ。」


 そんなことないと思うけどなぁ。


 のほほんと話していてはだめなのでは、と思ったが、あれよあれよと魔物の数が減っていっていた。


「やっと終わりが見えてきた。」

「でも、なぜ急に数が減った?」

「あー。」


 たぶん。あの雷のときに何かを割ったのが原因のような……。


 原因に思い当たることがありついつい声を出してしまった。

 すると当たり一面視界が良好になったと私の回りに人だかりができる。


「何が原因かわかるってのか?」

「言ってみろよ。」


 第一の若手、柄悪いぞ。


「たぶんですが、あの雷が原因かと。」

「あれ、突然どうしたんすか?」

「だから、あそこから魔物があふれでてきてたから。なんか原因があるのかと思って。あと、みんなにあそこだよー。のお知らせ的な?」

「なんともまぁ、派手なお知らせだな。」


 ウォルターとリアム、若手二人と話していると第一の副分隊長さんが茂みのなかからがさごそと何かを引っ張り出してきた。

 それは、一抱えもある台座の上に丸い水晶が置いてあるような感じの物だった。

 しかし、上の水晶が置かれるような場所には何ものっていない。


「なに?それ。」


 実は、茂みに古美術商が隠れてました、とかのノリですか?


「魔道具ですね。」

「へー。」

「あ、その感じ絶対何にもわかってない感じっすね。」

「黙れ、ウォルター。なら、ウォルターはわかるの?」

「わかんないっす!!」

「……。なぜ偉そうなんだ。」

「ごほん。」


 アホな会話をしていたら、第一の副分隊長さんに圧力をかけられてしまった。


 すみません。

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