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ホワイト会が金を巻き上げているという話を聞いてから一週間後、街では悪徳業者だと噂になっているようだ。
しかし、頼んでいるまたは命を助けてもらっている、個人情報が知られていることから余り騒ぎ立てることができないでいる人が多いようだ。
第三騎士団の人たちも話を知ってはいるが、どう手をだしていいものか悩んでいるらしい。
そこで、私に話が回ってきたのだ。
明輝と話をしてほしい、と。
「もうさ、ほおっとけばいいんじゃないかな。」
廊下をやるきなく歩きながら、隣にいたウォルターになげやりに放り出す宣言をする。
「えー。知り合いなんでしょ?どんな感じなのかちょっと探りをいれてあげなさいよ。」
突然の声に振り返れば、そこにいたのは凛だった。
「凛……なにか用?」
「なによ。あなたの知り合いがこっちにきてるって聞いてとんできたのに。」
「ちなみにその話、誰に聞きました?」
「コイクチソースは内緒よ。」
凛は、指をチッチッと揺らしながら、ポーズを決めている。
「それを言うならニュースソースね。」
「あら?私はそういったでしょ。オタフクソースって。」
……まぁ、いいや。
「で?聞いて、とんできて、私にどうしろって?」
「だーかーら!話し合いをするんでしょ?私も同席しようと思って。」
「何故に?」
「何て言うか……代表的な。」
「なんの代表だよ。」
「先にこっちにきた人代表みたいな?」
「ふーん。じゃぁ、代表で私の代わりに話し合いをしてきてよ。」
「だめ。私知らないもん。相手の子のこと。」
「えー。」
話ながら歩いているとあっという間にホワイト会までついてしまった。
今日は、私と凛、ウォルターとリアムでやってきた。
凛がホイホイと出歩いていいのか?と思ったが、気づかなかったととにする。
「アポ取ってるの?」
「いや、本人に連絡したけど返事がなかったから、突撃。」
「いいの?」
「いいんじゃない?知らんけど。」
「まぁ、連絡したのに返事を寄越さないほうが悪いんすよ。」
果たして本当にそうなのかは知らないけど、責任転嫁気味に押しきろうとする。
しかし、店の前まできた時に、誰かが中から飛び出してきた。
「うおっ。」
「きゃぁ。」
驚きながらも道を開けると、一人の男性が慌ててこちらに頭を下げる。
「すみません!!失礼します。」
「ちょっと待った!」
「ななな、なんでしょうか。」
「ちょっとお尋ねしますが、明輝……輝はいますか?」
「そそそ、それがですね。大変なんです。」
「なにが?」
「テルさんが……」
「あいつがどうした?」
「仲間割れして、連れていかれてしまったんです。」
「へー。」
「ちょっと、なにのんきにいってんの。ヤバイんじゃないの?」
「たぶん、早く見つけないと……」
「へー。」
「殺されてしまうかもしれないんです。」
「へー。」
へー、以外の感想が出てこない。