監視者?-閑話-
この世界の監視者が下界に降りて主人公の家族達を見守るためのお話しです。
私は監視者の1柱神の聖獣フェンリル。
ある日、休日中の別荘でフェンリルは創造神より緊急雑務の依頼をガラケイのショートメールをで受信した、フェンリルは気づかなかったフリをしたがそこは創造神、逃げおおせるわけがないそんな不幸なフェンリルと創造神と若干1神の一幕。
『スグモドッテコイ、キンキュウノザツヨウ、アリ、ソウゾウゾウシンヨリ』
――――独り言風――――
一体なんのために私とあろうものを、呼び出した全然わかりません、雑務なら毎日暇な彼奴達3神がいるじゃないですか、わざわざ甘味に囲まれた休日を返上してまで私に任せる事なんでしょうか。
いつもの異世界転生の雑務だとは予想できるけど、今まで詳しい身辺調査なんってしたこともなかったんじゃないですかね、創造神様。
いつものように適当に選んで創造様の権限でアカシックレコードを見ればいいじゃありませんか!
(え、申請するのが面倒ですってなんですか)
でもいつも結構いい加減ですよね、この人選検索条件がなんか凄く曖昧でリストアップしただけって感じですが。
「数十日以内」「死産」「裕福」「二十代」「美人」
貰った依頼リストですが「二十代」「美人」ってちょっと気になる項目あります、私も立派な大人です。創造神様の趣味なんて細かいことは気にしませんよ。
まあ、創造神様から直接頼まれたことなのでちゃんと調べますよ。私の権限ではこの世界にある大雑把な記録しか閲覧できませんが私の能力からすれば簡単な案件です。
ちょっと件数多いですがね。
えっと様式はどれがいいんでしょうか? ●●●書➖4649A様式ですか? ちょっとそれは結構な面倒なことじゃないですか、結局――アカシックレコードの閲覧申請必要じゃないですか!
宇宙統一本部への申請書類の作成も必要になるとは――はいはい、わかりましたよ。
なぜアカシックレコードまで調べるかと言うと転生者の両親の今後の出来事を知る必要があるからです……それは●●●書➖4649Aだからです。
本来、単なる身辺調査にはそんな様式を使うことはありませんし、そんなことを調べることは稀で、申請手順も複雑で宇宙統一本部のアカシックレコード検索にも時間もかかります。
まあ数日もあれば、検索結果と詳細が届くかと思いますがそこは私は優秀です、自分で調べられる項目はちゃんと書類に埋めて待ってますよ。
――何日か後。
とある刻、この世界の上界のエンデラス神園庭園で休息している創造神と庭園を手入れしているウンディーネの一幕。
「なんてことじゃー、フェンリルを呼んで参れ。ウンディーネよ……」
「了――」
「もう少し、喋ってくれてもいいんじゃないかの、一応、お主達の上司なんじゃし」
「イヤ、すぐ呼んでくる?」
「すぐ呼んで参れーーーー」
「了」
ウィンデーネは、創造神と叱られても急ぐふりもせずに庭園からフェンリルを探しにイヤイヤそうに出て行った。
「そこまで、イヤなんか? 儂のことが嫌いなんか」
…………
『違うよー、声出すのが面倒なだけー、フェンリル発見! すぐ向かわせる』
とウンディーネから創造神が念話を飛ばしているようだ、しばらくするとフェンリルが庭園に現れ、創造神の方へむかっていた。
「何でしょうか?、創造神様――ウィンデーネから、すぐいけと怒鳴られたのですが、御用はなんでしょうー」
「お主にこの前頼んだこの書類なんじゃが、間違ってるんじゃがな3枚目のこことここ、しかもとんでもないことしてくれたな、これじゃこの前転生させた奴に申し訳ないんじゃが、それよりも今度の合コンで彼奴の前世の神に怒られてしまうんじゃが、どうしてくれる」
「すいません、心当たりはないですが、創造神様が合コンでどうなろうが知ったことじゃないですが、どうすればいんでしょうか?」
「……まったくお主ら儂をどう見てるんかな、一先ず対策を考えてはいるから、下界に降りる準備をしておけ、よいな」
「聞いてみたいですか? 一応、尊敬はしてますよ、一応は――下界にですか?」
フェンリルは、何か思いついたのか顔がニアニアして笑いが止まらないようで、創造神は何も言わずに見送っていた。
「はあ、フェンリルめ下界に降りれば甘味処を食べられると思ってるんじゃな、まあー彼奴の家族を守るにはそれでもよいか」
創造神は懐からスマホらしき装置を取り出し操作を繰り返し、操作を終えてホッとして言った。
「これで良いとは思うが、まあ、フェンリルの事じゃしな、家族達を見守ってくれるじゃろ」
創造し神は一息ついて庭園からどこかに瞬間移動していった。
――――独り言風――――
ううー、私としたことがミスしてしまいました、創造神様が選んだ転生者の母親候補の未来の出来事の記入で別の方と間違えて記入してしまいました。
本来見せてはいけない資料を転生者講習書類に入れてしまい……2重ミスをおかしてしまいさらにショックを受けています。
たかが書類だけってことで済めばいいのですが、それで済まされるような事情でない理由があります。
転生後に気づいたことと、転生者の母親の未来が実は5年後に死んでしまう予定だった事実が発覚! 休日返上で甘味をお預けになったとはいえ一生の不覚です。
神様はなぜか今度の転生者にはかなりの期待をしてて母親の未来が、そのままってわけにもできないと激怒しています。
子供の成長には両親の愛情がなくてはならないことだと、私も3児の母、身にしみて思います。
本来ならアカシックレコードの改変は原則的に不可能です。
今後のこの世界に関わる重要なことなので創造神S級権限を持って改変させるようです。
ただ、アカシックレコードの改変は1個人でも影響範囲が大きく大変なことでその母親の未来の改変が安定するまで地上に降りて家族達を監視しろってことです。
まあ数十年ほどすれば安定するとのことで仕方ありません、ちゃんと監視しますよ、なんか聞き覚えのある一宇宙の事象ですが会えてここでは具体的な単語と説明しません、ちょっと地上に興味もありますし美味しいお菓子も食べてみたいですからね。
今回の転生者の動向も気になります、私にとっては数十年間は一瞬の出来事、決してお菓子のためにってことはありません。
本当です信じて下さい、神様! 仏様! 創造神様! ではフェンリルは元気に下界に行って参ります、あとのことはお暇な3神達に任せます。たまには上界に差し入れしときますよ。
…………
「さて、下界に降りてきたもののどうしたらいいのか、あの子達にも会いたいけど、それはあとで良いかな」
巨石で囲われた神秘的な雰囲気の場所にフェンリルは降り立っている、周りを見渡すとそこは森らしき風景でただの森とは思えない異様な感じに包まれている。
「ここが下界の人族が言うところの迷いの森、これからどのプランでターゲットに会いますか、そこが問題ですね、まあ、ノープランなんですが、この姿のままじゃ監視も面倒ですしちょっと白狼にでもなりますか」
突然フェンリルの身体が光り始めて神々しい光が辺りを照らし、光がおさまるとそこには小さな白狼がいた。
「まあ、こんな感じでいいかなにゃ」
"白狼ですよね、猫じゃないですよねフェンリルって"
そういうとその白狼は森の外に向かって走り出した。
「ターゲットまでの距離は900kt掛ければ3刻(6時間)ってとこかにゃ」
フェンリルは、木々の上を跳びながら半刻ほど移動して小高い岩山にたどり着き休憩をとった。
「くぅーなんて跳びづらいし走りずらい森なんにゃ、この森は下界の神下地点に決まってるとは言えあまりもと遠すぎるにゃ」
っと拓けた見晴らしのいい岩場で休憩して一言。
「しかもなんだこの森の魔物と獣は、私をみては襲ってきて食べようとするとはけしからん奴らだにゃ、私に殺されるだけなのにもう少し神威を解放するかなにゃ」
そういうとフェンリルの周りからなにやら神々しいものが見えるがその瞬間森がざわついた。
「し、しまったにゃー神威解放しすぎたにゃー」
周囲酢200ktの生物が一斉に動き始めた、フェンリルから逃げようと自分達の縄張りから森の外に出ようと……。
「まあ、疲れたからちょっと眠るにゃ」
スゥー……。
どれだけ時間が経過したのか、フェンリルが気がつくと辺りは真っ暗、慌てて岩山から飛び降りターゲットの居る方向に向かって走り出した。
アルフがこの世界に生まれて5ヶ月目の日のことだった。
(本編に続く)
ここまで読んで頂きありがとうございまました。
無事に主人公の家族達に会えるんだろうか。
基本的に一人でいるときは喋りますが普段は鳴き声でしか心の叫びはしない予定です。
感情と尻尾使っていきたいです。




