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異世界教育物語(仮  作者: 月神波瑠
第1章 〜幼児期編
15/22

白き魔獣?

 俺がこの世界に生まれ落ちた日からもう二ヶ月、俺もすっかり立派な赤ちゃんだ。

 前世の世界だと、予防接種とか受けられるようになるんだっけか、ジジの家に兄貴だけ顔出してたときボヤいてたな、赤ちゃんの世話も大変だし自分に構って狗れないって。


 気候や天気がいい日は、母様とリリが、半々刻ほど家の周辺を散歩に連れてってくれてるよ、外は赤ちゃんにとって刺激がいっぱいの場所だ。ただ、俺にはもう慣れた景色だけど。

 もちろん嬉しいよ。普通より早いが首も据わってきて、体重も2倍ほど(リリ談で、大ウリリ一個分だとか)

 成長するのを喜んでくれるのはいいけどさ、野菜に例えるのは止めて欲しいなリリ。

 

 その一週間前には、天気の良い休息の日に、王領騎士団の全員が職務と休息日なのにもかかわらず、二刻ほど我が家の庭に出入りしながら食事のなどして騒いでいたな。残念な騎士が一番五月蠅かったけど。

 最終的には母様に怒られ正座してたっけ。(正座あるんかーって思ったよ)


 楽しかった祝の場だけど、まだ迷いの森が騒がしくてここが迷いの森に近いこともあり、職務を兼ねてここにいるらしかった。

 代官様も父様の上司のゴッツい隊長もいたし、そんな村の重要人物が俺のために集まってくれたわけで少し、少しだけど感激したよ。


 あと、不思議だった――お乳の保存方法。恐ろしい事実と共に俺は知ることになった。


 まあ、理由は簡単で冷凍保存されていた、まあ、そうだよね――。でも、この世界に冷凍技術なん存在しないはずだった……と思っていた。それは俺の認識不足で、科学技術は無くとも魔法がある世界だ。

 母様が魔法で氷柱を作り出す事が出来るんだと。そう言えば、ときどき村の人が大きいものを我が家の玄関口に持ってきてることはさわがしい音でわかってたけど。

 最近、たまたま家庭菜園でリリと日光浴していたら、村人が荷馬車で大きな獣らしき動物を持ってやって来て、母様が獣を魔法で氷柱にして冷凍保存していた。

 村の人々は当たり前のような感じでお礼を言って氷注ごと持って言っていたけど。さすがに魔法といえど母様も疲れた表情はしていた。ただ、俺は異様に感じた魔法という神秘の現象だけど、村の人々は騒ぎにもしない慣てしまっていたのか、俺にはやっぱり不思議な光景だった。

 

 俺はそのとき『神様からの知識』を久しぶりに使って氷魔法について調べたけど。氷属性はなかった。大気中から氷を作るのはまあ、雪の事だし理論にはわかるけど。それを簡単そうではないがやってしまう母様がちょっと怖かった。

 さらに、その氷魔法を掘り下げて調べたら、母様の姉様も氷魔法が使えるようで、『氷結の魔女』って二つ名まであって、それ以上は恐ろしくて『神様からの知識』を使うのやめました。 


 それが、俺用の哺乳瓶にはいったお乳が保存されていた理由だ。家の納屋や台所に簡単な保管設備があったわけだ……。


 俺はそんなことを思い出しながら、今日もリリにおんぶされて、家庭菜園に居てリリは野菜を楽しく語りかけながら採っている。

「大きく育ったね-、今日はあなたねー」

 俺もジジとの生活を少し思い出し懐かしかった。我が家の食事のほとんどがすべて自家製だと気が付いたのも最近だ。


 突然、リリと俺が家庭菜園で日光浴兼採取していたとき、『迷いの森』のほうから大きな音と共に一斉に、鳥類らしき生物が森の奥から飛び立ってる光景が見えた。


 リリは突然のことで驚いているようで、俺も一緒に迷いの森の方向を眺めていたが、母様が玄関先から突然飛び出し、俺達の場所に走って来ていつもの優しい声ではなくリリに叫んでいた。


「リリ、ちょっと迷いの森がおかしいから、すぐ家にはいってアリスと安全にして居間にでも居なさい」

「は、はい、奥様、で――も奥様は?」

「私は、少し様子を観にいってくるわ」

「でも、危険なのでは? 旦那様――が」

 リリが母様を心配するように言葉を掛けていたが、俺が見た母様の顔は冷静な表情だった。


「大丈夫よ、これしきのことなんて、お姉様やアンに比べたらどうでもないことだから」

 リリはソワソワしながら母様の声を聞いて、野菜カゴを持って俺を抱え直して……。

「わかりました、奥様、ではご武運を……」

(……えっと、リリ? そこは止めるか、お気をつけてだよね。ご武運って…………)


 リリと俺が我が家の玄関先にたどり着いたことを見届けたようで母様は迷いの森に足早に向かって行った。

「あぅー、だぁー」(母様、ご武運を、違うよね――でもさ)

 玄関口には姉様も気になったようで、ボーッとそこに立っていた。リリは一呼吸おいて笑顔を作り姉様に声をかけた。

「アリス様、ここは危ないですから、居間に行ってましょうね」

「で、でも、お母様が……」

 姉様は幼さもあって戸惑いを隠せないようで、リリは笑顔を崩さず姉様に声をかけていた。

「奥様は――大丈夫ですよ! 少し様子を観にいっただけですから……旦那様も、すぐこちらにいらっしゃますから、お飲み物とお菓子でも食べて待ってましょうね」

「わーい、ありがとうーリリ姉様」

(現金ですね、姉様は、リリはナイスプレーだ!)

「お坊ちゃまは――、おねんねしましょうね」

(……)

 リリは俺をベビーベッドに寝かせて台所行ってアフタヌーンティー? の準備をしていた。


 どれくらいかわかからないが……突然、玄関先からヤギ馬の鳴き声と玄関ドアをたたく音がしてリリが慌てて対応しようとしていた。

 俺はベビーベッド隙間から玄関先の様子を伺っているとリリが玄関ドアを開けると残念な騎士ヴァンが重装備で立っていた。


「リリ様、お騒がせしてすいません、アルバート様からこの家の前で警護しながら待っててくれと言われまして」

「ありがとうございます。では、暖かいものでもお持ちしますね」

(リリ、そんな気づかいは無用だぞ、相手は残念な騎士だし、職務だ!)

「いえ、職務中ですし、リリ様やアリス様をけものや魔物に触れさせる訳にはまいりません、お気づかいはありがたいのですが、お断りさせていただきます」

「あ、はい、では旦那様がこちらに来られましたらで」

(ヴァン君、俺はお前にリリや姉様に触させられる訳にはいかんからな!)

「では、これで失礼します」

 残念な騎士ヴァンは玄関ドアを閉めると、玄関先でウロウロしているようで、シルエットが玄関先の窓からときおりもれていた。…………


 …………突然、大きな爆音が三回ほどして、しばらくしてから迷いの森の騒ぎも一段落したのか玄関先で複数のヤギ馬の声が響いていた。


 玄関先では、父様と母様、ヴァンと数人の騎士が会話してたようだが眠気には勝てずそのまま目を閉じた。


 スゥ……、スゥ……。


 突然、何かが俺を顔を濡らす感じがした。慌てて俺は目を開けると――そこには真っ白な生物が――よく見ると『白い魔獣?』が俺を舐めていた。


「はぃ?、ぶーぅ」(なんだ、なんだ)


 俺が周りを見渡すと母様が父様リリ姉様と家族全員で居間で休憩しているようで、父様は重装備のまま紅茶を飲んでいた。

「あらあら、フェンリったらもうアルフちゃんにご挨拶? 賢いわね。さすがに白き狼の子かしら」

(へ、フェンリ? えっと……、俺が眠っている間に何があったんだ)

 俺が困惑している間、白き狼のフェンリは俺の顔を舐めて続けていたが、突然、母様に抱えあげられ、ベビーベッドから下ろされてシュンと尻尾を下げてうなだれて鳴いていた。

「クゥーン」

「まあ、そういうことでだ、アルフ、今日からこの子も我が家の家族だ!」

(獣か魔物だよね……こいつ)

「でも、大丈夫かしら、この子、白き狼よね? 母親狼も気にはなるけど。それよりなにか《《貴族共》》が言って来ないかしら」

「まあ、でも、この子自身がここから、何故だか離れたくないようだし、部下にも後片付けと様子を見るように言ってあるから」

「まあ、母親狼も心配だけど、辺りには見当たらなかったし、しばらく様子をみましょうか、《《貴族共》》のことは、お父様に手紙を書いてお願いしましょう」

「ワォーン」――尻尾をブンブンさせている。

「まあ、かわいいー」

「わーい、フェンちゃん、かわいいー」

「やっぱり、あの演劇にでて来る、大賢者様のお供のフェンリルちゃん、ですよね、この手引書に足型を!」

(どんだけなんだよ、お前の種族は……、怖ーよ、将来が……)

 この様子の中でリリだけが異様に感激していた、非常に気になるリリの言葉だったが、なぜだか、『神様からの知識』では、リリが言う以上の良い情報は取り出せなかった。

『狼の突然変異体、魔物、希少種、過去に数十件の目撃例あり、習性は温和で凶暴』だった。

(えっと、非常に怪しいんですけど、一つおかしい情報あるのは良いんでしょうか?)

「ワン!」――尻尾を全力でブンブンさせている。

(まあ、いいか、モフモフ対象ゲットだぜー)

 そう思うとっぜだかフェンリが俺から離れて姉様のところに行ってじゃれあっていた。

(…………何だろう、まあいっか、姉様も嬉しいそうだしね)

「じゃあ、俺は少し部下のところに行ってくるから処理もソロソロ終わってるだろうから、ミレーヌ、あの大きな魔物の肉の冷凍頼むわ、あとで村に配ってくるから」

「はぃー?」(えー)

「しばらく、肉には不十分しないな、狩りもしばらくは出来ないだろうからな」

「わかりましたわ、あなた」

 父様はそのあと居間を出て行きヤギ馬の鳴き声が聞こえてどこかに戻ったようだった。


 俺はちょっと放心状態のまま、ベタベタした顔を奇麗にするため、お風呂をリリに入れてもらった。

 この国の貴族は風呂に入る習慣はがある、我が家のバスタブは『湯あみ』が出来るほど大きいバスタブでなく少し小さめの薪式のバスタブだ。身体を洗い汚れや汗を流す程度のものだ。清掃魔法は万能でもない。

 まあ、そういうわけで我が家にもお風呂の日があった、生後、一月くらいからだけど、週二度ほどだけど、俺はタライでだけど湯あみをしている。

 勿論、俺だけ裸だけどさ、母様もリリも俺とは一緒には入ってくれてない――残念だけどさ。


 今日に至っては、俺だけではなくフェンリも一緒に入って、俺はタライでフェンリはバズタブに浸かっていた。しかし、魔物がこれだけ人懐こい物なんだろうか。

 リリは楽しそうにフェンリの様子を見ながら俺を洗っていた。魔物は清掃魔法じゃ無理なんだろうか――まあ、バスタブ内もそれほど汚れてはいないようで、リリは気持ち的に奇麗にしてあげたいんだろうか? なんたって大賢者様の相棒だしね。


「フェンリ様、そのままお待ち下さいね、すぐ戻って参りますから」

「ワフン」――水の中で尻尾を振ってるのか水が揺れている。


(…………、いいけどさ、俺の家族っておかしいと思わないのかね。この状況も……こいつも)

 俺の疑問もなんのその、リリは俺の身体も奇麗にして、俺を抱き抱えるて少しゴアつく布で吹いてくれて洗い場から退出させられ服を着せてベビーベッドに寝かされ、足早に去っていった。


 そのあとも俺は、急に眠くなり、早々に目を閉じて眠った。夜中に少し暖かい温もり感じて起きると、母様と俺の傍にフェンリも寝ていた。フェンリもときより俺を見つめている様子がうかがえた。 

 俺が夜中にグズると母様を起こして、ああー俺も段々不思議には思えなくなって……。


 ――次話につづく。


ここまで読んで頂きありがとうございました。

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