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異世界教育物語(仮  作者: 月神波瑠
第1章 〜幼児期編
14/22

考えた事と思う事

初めてのお出かけで、主人公が観た光景の描写と思いをお中心としたエピソードです。

「わふー、ヒヒーン」


 俺と母様を送ってくれた荷馬車に乗る騎士ヴァンと悲しい別れを済ませたあとに、ヤギ馬の鳴き声を聞きつけたのか、リリと姉様が慌てて玄関ドアから出て来た。


「お、奥様、お帰りなさいませ、中に入りましたら紅茶を入れてまいります」

「お、お母様ーおかえりなさい……」

「ありがとう、リリ――。アリスはちゃんとお勉強してましたか?」

「も、もちろんです、お母様……」

「そうですか、一旦中に入りましょうか、アリスお勉強したものを居間に持ってらっしゃい」

「え、あ、はい、お母様……」

(姉様、微笑みの魔女は伊達じゃありませんよ、リリも気をつけるんだぞ!)


 なぜか三人が俺を一緒に睨めつけ――そのあと、俺は楽しみしていた、初めてのお出かけから戻ったんだと感じて、母様と出迎えてくれた姉様とリリと三人で家の中に入っていった。


 母様は玄関口で俺を一旦、腰かけにおき、リリはそれを確認すると清掃魔法を掛けた後に挨拶をして台所に向かっていった。母様も、清掃魔法を掛け終わってから俺を包んでいた布を取り払ってから抱き抱えて姉様と一緒に居間に移動した。

(? なぜにわざわざ、清掃魔法掛けるのに下ろしたんだ……? 答えはすぐにはわからなかった)

 居間に入って母様は俺をベビーベッドに寝かせながら姉様も声をかけてくれた。

「今日はつかれちゃったわね-、初めてのお出かけは、どうだったかなー、あとはゆっくりしようねーアルフちゃん」

「いいなー、ルフはお外に出られてー、私なんてリリ姉様とお勉強だよ! 変わってよー」

(姉様、変わってあげてもいいけどさ、赤ちゃんの俺に勉強は普通無理だぞ、冗談かマジか

 わかんないけどさ)

 それから母様と姉様はそれぞれ椅子に座って、リリのいれてくてた紅茶を飲んで楽しく会話していた。ただ、俺はあとの会話よりも、やはり今日見た――色々な事が気になり、会話の内容がまったく耳に入っていなかった。


 まずは、農村地帯だろう場所で見た光景、風車と水車が無かった小型の水車があれば、多少起伏があっても農地に水は入れられる。

 遠見でよくはわからなかったが、この村の周辺の未開墾の土地が非常に多かった。段々畑にrることも考えれるが、山の斜面と言うわけでもなく。平坦ではないがなだらかな農地のようだった。水源から水路を引き、水面より上の土地には水車や風車で水を上げれば大規模な農地に変えられることは出来る。

 あと農業の労力としてもかなり使えるはずなのに、ここにはそういう設備、家畜すらも無かった。この国の農業技術はかなり遅れている。ここが王領で他の領地よりも良政と考えても遠目で見ただけだけど農村地帯の畑の状態や農村集落の住居や農業施設はよくは感じられがが……やはり前世の栽培面積や播種量や収穫率も全然違うんだろう。――ただ……農機具

 …………栽培法

 ……建築物、建具、ガラス、陶磁器、照明器具……農業だけでなく、我が家の家庭内でも改善したいところはいっぱいある。食事だってそうだ。ただ、色々考えてみたが解決できるほど俺は成長してないし、人脈、行動力も資金もない。

 あるのは知識のみ――。これからさらに色々と、この村、この国を……俺が成長したとき、俺の目で見ていく。この国いやこの村の周辺だけでもどうにかしていきたい。そんな無謀挑戦がワクワクして止まらない。

 ただ、知識チートは表だって使えない。自分が裏方でどう動き幼少期を過ごすか、それがこれからの課題になるんだと感じられた。

 自問自答しながら、寝ては起きていつもの赤ちゃん行為をして、気がつくと周りが少し暗くなってしまっていた。

(自分ながら少し反省はした、もっと赤ちゃんらしく行動していかなければと、母様やリリ、姉様にも悪い気がしてくる)


 突然、ヤギ馬の鳴き声が聞こえてきた、父様の乗るヤギ馬の鳴き声だ。

 俺はちょうど居間のドアが開放されていて、玄関口で父様の様子を見ていた。


 リリが父様を玄関口で出迎え清掃魔法を掛けていて、父様は書斎兼寝床から着替えて居間にやってきた。

 今日は初めて見た職場での父様、職場では少し重装備で格好よく、最初に見たときは軽装備はまあ普通、部屋着はまさにダメ村人、母様が父様のどこがよくて結ばれたのかさっぱりわからなかったが、まあそうならないと姉様や俺は生まれてこないわけで複雑な気分になっていた。

 今日は色々見てきたから興奮もあったんだろう……。


 しばらくすると、リリと母様が食事の支度をしていた。下ごしらえはしているような音が台所からしていたから暖めとメーンでも作っているんだろうか。神様の特別サービスのお陰で嗅覚もそれなりに成長していて、少しだけ何かが焼ける匂いが漂ってくる。


「おおー今日は、ウサギ肉の焼き物かー、あのあとまた鍛錬でお腹空いてたところだ」

「私は、ウサギ肉はきらーい、へんな匂いがしていやなんだもん」

(お、姉様、グルメ通気――取りですか!)

「まあ、アリスには、塩味だけじゃ、美味しくないよなー」

(ああー、そう言う事か調味料が少なく高いんだっけか、うーん、これまた参ったな、姉様あと五年は待ってくれー『至高の料理』を俺が食べさせて、や……、俺もお腹空いてきた……)

「あぅ、あぅー」(お乳)

「ミレーヌ、アルフが何か泣いてるぞ!」

「リリ、悪いけど、アルフちゃんにお乳やっといてー」

「はい、奥様、では準備してきます」

(え……リリ……)


 父様が大声で母様を呼ぶと少ししてリリが哺乳瓶を持ってきて俺を抱っこしながら飲ませてくれている。


 今でも不思議に思うことリリが持ってくる哺乳瓶に入っているお乳どうしてるんだろうと、この味は、母様のお乳……(ん、ん、ん――)どううって保存しているのかサッパリわかりません。

(ん、ん、まあ、いいや……)

 リリは俺がお乳を飲み終わると、しばらく背中をトントンしてくれ、ゲップが出るまで付き合ってから台所に戻っていった。


 それから、俺は眠気がピークになり、しばらく眠った。気が付くと両親の寝室で母様と父様がいつもとは違う顔をして何か重要な会話をようだった。


「まあ、そう言うことだから、先にアンネと数名ががこちらに来ることになっている」

「そうですか、アンと会うのは久しぶりだけど……、まさか手合わせってことにならないわよね? ん――」

「まあ、さすがに、もう王宮警護官から離れた田舎住まいの主婦にそこまではしないだろうが……あの性格じゃな」

「あなたも、そう思うのね、田舎、田舎って、クラウスといい、私はここの生活は気に入ってるんですよ!」

「すまん、そう言う意味じゃないだが、まあ、手が余るようなら、俺か、ウチのヴァンにでも相手させるさ、そう言えば、今日泣いて千回素振りして他が……、いいか。怖いから」

(田舎は母様の地雷か――それはいい、何だよ、そのアンネって、知らないけど、残念な騎士ヴァンよお前の命はあと数ヶ月だな)

「で、アンはいつ頃こちらに? 詳しいことは代官様も聞いてはいないらしくてな、まあ、一ケ月もないだろうな、道中も険しくなるからな、もしかすると一緒に来られるかもしれないから」

「わかりました、あなた、心の準備と勘だけは戻しておくわね」

「はい?」(はぃー?)


 母様の顔をベビーベッドの隙間から観るとなぜか微笑んでいるように思えた。

『微笑みの魔女』……そんな言葉が俺の頭の中をよぎった。

 そう思った瞬間、母様が急に俺のところに寄ってきて……。俺を抱きかかえて…………。

 少し荒くあやしてくれました。

(怖いよ、父様……、気持ちわかります)

「あと、しばらく、迷いの森には注意してくれ、騎士団への報告に何か迷いの森が変だと受けている、アリスやリリに注意してやってくれ……」

「わかりましたわ、ここも村より迷いの森に近いですからね、まあ何かあったときは肩慣らしついでに処分しておきますわ」

「そ、そうか、よろしく頼む、いや、そうじゃなくてな」(こえーよ、母様)

 母様の顔を見てみると間違いなくその顔は微笑んでいた、父様はもうどうにもならないと言うそぶりで頭をいていた。

「じゃあ、俺は書斎に戻るよ」

「ごめんさない、あなた、書斎にだとゆっくりと眠れませんよね」

「いや、お前の方が、アルフの世話も大変だろし、そんなことは気にしなくていいよ」

「でも……」


 母様が寂しい表情をすると父様はそっと母様と俺を抱きしめた。そう言えば父様にぎゅっと抱いてもらったことはなかったな。職務で家にいないことも多かったしな。

(うーん、でも離れて欲しいな、母様は俺のものだからね!)

「ぅ、ぅー」

 としばらく抱かれていたが俺が泣くと父様は母様から離れて俺に声をかけた。

「ああーゴメンよ、アルフ、じゃあ、俺は寝るわ、朝畑の世話もあるしな」

「おやすみなさい、あなた」

「ああー、おやすみミレーヌ。アルフもな」

「はぃー」(おやすみー父様)

(父様、ごめんよ――もう四年はそのままでいてくれよ、書斎で!)


 父様が部屋を出て行き、母様と俺は広いベッドの上で眠りにつくのだった。


(今日は母様、外出楽しかったよ、ありがとうー)

 そう思って「はぃー」っと声をかけたが母様にはその声が聞こえてないようだった。

 さすがに俺を連れての外出は疲れたようで、夜中に相当泣いたが中々気付いて貰えなかった。


 ――次話つづく(1ヶ月に続く)



ここまで読んで頂きありがとうございました。

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